【登山マンガ】狐と狸の化かし合い。勝負の行方は?

登山マンガ第7回のテーマは「狐と狸の化かし合い」です。山でたまに遭遇する動物たちは普段どんなことをして過ごしているのでしょう。中には昔話さながら、いたずら好きな動物もいるかもしれませんね。

【登山マンガ】狐と狸の化かし合い。勝負の行方は?

狐と狸が化けるようになった由来

昔話でもよく登場する狐と狸は、悪賢く人を騙して遊んでいるイメージがありますよね。狐は女性に化けて人を誘惑し、狸は男性に化けて人を騙していたそうです。

実物はとても可愛い狐と狸。そもそも何故化けるようになったのでしょうか?諸説は様々ですが、面白い由来があります。

昔は神様の使いとして神聖な動物だった狐

はるか昔の日本は自然信仰が盛んで恵みを与えてくれる山や海を神様として崇めていました。弥生時代のころ稲作が中国から伝わり、日本でも稲作が栄えるようになります。そこから徐々に稲作・農業の神様として「お稲荷さん」として有名な稲荷信仰が全国に広まります。

そのお稲荷さんの神様に使えていたのが、稲荷狐と呼ばれる狐だったのです。稲の害獣になるネズミを食べてくれるので、狐は稲を守ってくれる神様の使いのように映っていたかもしれません。全国の稲荷神社には神聖な動物として狐が祀られています。

一方、そのころはまだ狸の逸話がありませんでした。(もし縄文〜弥生時代の狸の話がありましたら教えてください)

仏教と神道の習合で狐と狸は化けるようになった

狐と狸が化けるようになったのは中国の仏教が伝わり始めた飛鳥時代のころだと言われています。

中国の神話に登場する「九尾狐狸(きゅうびこり)」という9本の尻尾をもつ狐の妖怪が、絶世の美女に化けて国を転覆させるという伝説があります。その話も日本に伝わってきたのです。

「九尾狐狸」の漢字をよくみると「狐狸」と書いてあります。この「狐狸」が日本に伝わる際になぜか「狐」と「狸」に分かれ、人を化かすようになったとされています。

日本の有名な話に、平安時代末期のころ「玉藻前(たまものまえ)」という美女が、鳥羽上皇の寵姫になります。それ以来、鳥羽上皇は病に伏せってしまい、異変に気づいた部下が陰陽師の安倍泰成に相談し、玉藻前が狐の化け物だと見抜きます。

その後、現在の栃木県那須郡あたりに逃げた玉藻前の討伐に成功します。玉藻前の最後は殺生石という近づく者の命を奪う巨大な石に変化したと伝えられています。現在も那須湯本温の観光スポットとして殺生石が存在しているので興味ある方は那須岳の帰りにでも立ち寄ってみてください。

狸の話で有名なのは四国に伝わる「隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)」ではないでしょうか。四国にはなぜか狸にまつわる逸話が多く残されています。「隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)」は八百八匹の狸の総大将の化け狸として恐れられていましたが、藩士の稲生武太夫に倒されてしまいます。

「八百八狸物語」として伝説が語り継がれています。スタジオジブリが手がけた平成狸合せんぽんぽこも狸の話ですね。狐はスマートに化けて、狸は少し抜けてるイメージがあるかもしれません。

狐と狸は昔話の人気者

「狐七化け、狸は八化け」という言葉があるように、化かすことが上手い狐と狸は日本の各地の昔話や民話に登場するようになりました。あまり人になつかないことから、妖怪のたぐいに見えたのかもしれませんね。

今回のマンガのように現代を生きる狐と狸はSNSで人を化かしているかもしれないので、情報を鵜呑みにしないよう気をつけましょうね!

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▼狐や狸が登場する物語

剱持正一 (著), 静岡新聞社 (編集)


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里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生き抜くヒントを里山から学ぶ

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

「これから山に行くのかね?頑張ってな〜」

低山ばかり行っていると、里山を通りながら登山口に向かう機会がよくあります。何気なく歩く里山に興味を持ち始めたのは、そこで暮らす人と触れ合い始めたころからでした。

信仰深い山には昔から登山文化が根付き、その山の麓で暮らす人々は数多くの登山者を迎えたと言われています。昔から話かけることが習慣化されているのか、地元の人と話ができるのは嬉しいものです。

そんな、興味をそそられてしまう里山とは一体なんなのでしょうか?

今回は里山の定義や歴史を追いかけながら、現代社会における里山の価値を考えていきます。



里山の定義と歴史を辿る

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

里山の定義は曖昧

里山のイメージはどんなものを想像されますか?

「山の麓にある集落」
「田や畑がある村」
「標高500m以上にある町や村」
「森の中にある集落」

などなど、人によってイメージが変わり、定義も曖昧なようです。

環境省のWEBサイトでは里山のことをこのように定義しています。

「里地里山とは、原生的な自然と都市との中間に位置し、集落とそれを取り巻く二次林、それらと混在する農地、ため池、草原などで構成される地域です。農林業などに伴うさまざま人間の働きかけを通じて環境が形成・維持されてきました。」—環境省(ttp://www.env.go.jp/nature/satoyama/top.html)

人の手があまり届かない原生的な自然(山や森)の一部を、人が暮らせるように開拓した地域を里山としているようです。(里地里山とも呼ばれています)

里山は日本の国土の約4割を占めるほど、各地にあります。田や畑を開拓するために、ため池や用水路を作り、薪や炭を得るために森林を伐採して、新しい木を育てる。

それによって本来生息することができなかった生物が生まれ育つ。

適度に人の手が入った、循環性のある豊かな地域…それが里山なのです。

生物多様性の縮図とも言える里山は、自然が生活の身近にある、日本ならではの環境だからこそ成り立つものです。

近年、海外からも注目を浴び「スシ」や「テンプラ」よりも日本の田園風景に感動する外国人も増えているとか。

日本の原風景になる里山やその暮らしの中には、ヒントがたくさん隠されてるかもしれませんね。

里山の歴史と課題

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

里山はこれまでどのような歴史を辿ってきたのか振り返ってみます。

里山と呼ばれるようになったのは江戸時代という説や近代化してきたころからなど、様々です。

そんな里山の歴史を辿っていくと大きく3つに分けられます。

①はるか昔から1965年ごろまで
②1965年から1991年ごろのバブル崩壊まで
③1991年から現代までの情報化社会

①の幅が大きすぎるような気もしますが、順を追ってご説明します。

①はるか昔から1965年ごろまで

里山の原型ができたのは、縄文~弥生時代ごろと言われています。稲作が中国から日本に伝わり、「米うめぇ!」と全国に広まりました。

「里山」「水田・畑」「集落」の3つはほどよい距離を保ちながら共生していたのです。

このように里山から採れる豊かなエネルギー資源には価値がありました。

川から水を引き稲を育てて、土地を開拓して暮らしやすくする。山で採取した木の葉や枝は肥料にして、水田や畑を循環させます。

②1965年から1991年ごろのバブル崩壊まで

時代は近代化に進み、里山に変化が訪れます。自然に採れる燃料から化学燃料や化学肥料が大量に作られ、世の中は大量生産、大量消費の方向へと向かいます。

ゆっくりとした循環は、その流れに追いつくことができず、里山が持っていた資源価値は低くなり、仕事が減っていきます。

仕事がなくなると必然的に里山から人が離れ、これまで人の手によってまわってきた循環性が失われ、里山は荒れていきました。

樹林は日が当たるように適度に伐採しなければ質の良い木が育ちません。枯れ葉もほったらかしの状態では木の根を腐らせることもあります。

人が離れ、藪だらけになれば野生の動物たちはそれを隠れ蓑にして、集落に近いところまで進出してきます。

畑は荒らされてしまい、そこで暮らす人は大打撃を受けますね。

それに拍車をかけるように、高度経済成長期には一斉に森林伐採が行われました。都心に移動した人たちの家を建てるために大量の木が必要だったのです。

木を伐採しすぎると地盤が弱くなり、土砂崩れを招くことになります。鹿の増殖や熊が人里に下りてくる現象は、生物の生態系が崩れ始めていることの予兆だったのです。

③1991年から現代までの情報化社会

インターネット(テクノロジーの発達)が急速に広まり、一気に情報化社会へと向かいます。これまで高価なモノを所有していることが豊かさとされていましたが、東北大震災をきっかけに「こんなに大量に物いらなくない?」と足るを知ることに世の中が気づき始めます。

人の視点だけで動いていると、地球はいつか汚染だらけになるよ…と世界の有識者たちが問い始め、地球単位で自然環境のことを考え始めます。

無駄なエネルギーを削減して、地球にやさしいプロダクトを作り、自分たちだけで循環できる仕組みを整える人たちが増えてきました。

職種にもよりますが、オンライン上で仕事をすることが可能になり、都心に住む必要もなくなってきています。

フリーランスの増加、一つの場所にとらわれない多拠点暮らし、各地を旅するように暮らすアドレスホッパー。

新しい生き方や暮らし方を模索する時代がやってきています。

里山の価値を考える

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

自然と都市を繋ぐ重要なハブ

里山の価値とは一体なんだったのか…。

かつては純粋なエネルギー資源だった里山は時代を越えて注目を浴びつつあります。

海外の人は里山景色そのものに感動し、観光として楽しんでいます。

国内では都会の生活に疲れた30~50代の人たちの癒しの場として、憧れのイメージを持っている人もいるでしょう。(僕もその一人です)

仕事場を自由に選べるようになり、若い世代からも里山で仕事をすることが、働き方の一つの選択肢としてあります。

里山は「自然」と「都心(人)」を繋ぐ重要なハブとして機能するようになってきているのです。

でも、里山の役割はそれだけではないと考えています。

里山の生物多様性

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

生物多様性とは、多様な環境の中で様々な生物が生きるために生きていく生態系…、個性と個性の繋がりをあらわした考え方です。

里山は自然、動植物、人が交わる場所で生物多様性の概念がギュッと凝縮されています。

これまで里山の循環性という言葉をたくさん使ってきましたが、その流れを一度整理してみましょう。

①川の水を水田に引く(用水路を作る)
②畑や生活水としてため池を作る
③木の葉や枝、家畜の糞を肥料にする
④光を通りやすくするために伐採する
⑤伐採した木は炭や薪、建築に使われる
⑥次の世代のために植林する
⑦新しい木が地盤を強固にする

このように一つのものごとが巡りめぐって循環されているのです。

生物においても同じで、本来なかった用水路やため池に新しい生物が住みつき、それを補食する生物も現れる。補食、補食の連続性の中で、最後は糞や死骸になり土へと還る。

各々は生きるために生きた結果、循環していたんだと気づかされます。

一方、何かが欠けるとたちまちバランスを崩し、生物体系が乱れてしまうのです。

山歩きのマナーに「動物に食料を与えない」「稀少な高山植物の群生には立ち入らない」などがあります。

SNSでいいね!が欲しいために、立ち入り禁止区域や野性動物に近づいて写真撮影してしまうことが時おり問題になりますね。

自然にはない不自然な人工物が交じることによって、生態系を崩してしまう恐れがあるから、そっとしておいてね!というメッセージだということを忘れないようにしましょう。

多様社会で生きるヒントは里山にあった

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

日本が歩んだ道、変わりゆく時代

生物多様性は一つの力だけでは成り立たなく、各々が役割を担いながら共存する生態系ということがわかりました。なんだか人間社会にも通ずるものがあるなぁと思いませんか。

高度経済成長期の価値観は「所得倍増」をスローガンにより多く、より大きくと前へ前へ進んでいました。

「東洋の奇跡」とも呼ばれた日本の発展はたちまち世界経済のトップを争うようになるのです。

しかし、その犠牲として、大量の廃棄物による公害や、エネルギー生産のための原発など、自然にとっては不自然なものがごろごろと生まれてしまいました。

身近な暮らしでは、華やかな生活に憧れ、一人ひとりの個性よりも、みんながみんな同じことをやることが正とされていました。

個人の思いが可視化され、やさしい未来へ

IT革命が起き、SNSが浸透したことで「実は私もそう思っていた」「実はみんなと同じにしないといけないことに苦しんでいた」など、情報や想いが可視化され共感の場が増えました。

ここから時代の流れは早くなり、どんどん加速していきます。

モノに溢れてしまい、物質よりも体験に注目が集まります。しかし、ツアーやパッケージのように作られた体験では満足できず、もっと自然に、ありのままを体験したいと暮らしに近い旅ができる民泊が台頭してきました。(単純に安いからかもしれませんが…)

モノ→体験と進むと次は精神の追求、すなわち自己探求へと感心が進みます。体験する側ではなく、体験を作る、一緒に分かち合うことに共感が集まり出したのです。

そのためには、自分が何者なのか、何がやりたいのかを模索しないと真に面白い体験を作ることも味わうこともできません。

お金の価値よりも人や文脈を重視するようになり、経済は信用経済に変わろうとしています。誰かがひいたレールが全てではなく、多様な価値観を認めるようになってきたのです。

「あなたと価値観は合わない」「協力はできない」でも、そういう考え方もあるのだと認めることは、生物多様性そのものではないでしょうか。

多様な生き方や答えが混ざりあう「個」を重視した社会は、やさしい未来への第一歩だと思っています。里山がもともと持っていた価値にこれからの生き方のヒントが隠されていたのです。

まとめ

里山についての定義や歴史、未来について考えてみました。

「自然が大事だから大切にしよう!」
「里山保全に力を注ごう!」

僕はこのようなスローガンを掲げてる訳ではありません。しかし、これまで長い歴史で培った日本の里山の考え方は、現代にも通ずるものがあり、残していきたいものだと強く思っています。

里山と現代社会…。

どちらか一方に偏ることなく、共存できる世の中になるといいなと期待しています。

山歩きを通して感じたことは、僕の中では間違いではないので、その想いをこれからも伝えていきたいと思います。

▼里山に関する本

里山という物語: 環境人文学の対話

結城 正美 (編集), 黒田 智 (編集)


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里山の環境学

武内 和彦 (編集), 恒川 篤史 (編集), 鷲谷 いづみ (編集)


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里山奇談 めぐりゆく物語

coco (著), 日高 トモキチ (著), 玉川 数 (著)


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【登山マンガ】鹿と私の鳴き声。意外すぎる鹿の声にびっくり!

山歩きの4コママンガ第6回のテーマは「鹿と私の鳴き声」です。山歩きをしていると野生の動物たちに出会う機会があります。その中でも遭遇しやすいのが鹿さん。

今まで鹿の鳴き声は聞いたことかったのですが…。

【山歩き4コマ】鹿と私の鳴き声。意外すぎる鹿の声にびっくり!

とある山頂での出来事でした。遭遇したのは「ニホンジカ」。もう15時を過ぎており、山頂には人がいませんでした。鹿さんも誰もいないと思いひょっこり出てきたのでしょう。

少しの間、にらみ合いが続いたそのとき「キェェェーーーーー!!!」と大きく鳴いたんです。鹿の声は聞いたことなかったので意外すぎてびっくりしちゃいました。

あの鳴き声は仲間に「人間がいるぞ!」と知らせるための鹿のコミュニケーションだと勝手に思っています。

山で鹿に遭遇したときどうしよう?

刺激しない!鹿は臆病な性格

野生の鹿は臆病な性格なので基本的に人間に近づきません。可愛いからといって写真を撮りに近づいたり、触ろうとしてはいけません。鹿には鹿の生活があり、そこに私たちがお邪魔させてもらってるという気持ちで刺激を与えないよう距離をとりましょう。

臆病だからとはいえ、繁殖期になる9月~11月ごろはお気をつけください。オス鹿が縄張りを荒らされると少し攻撃的になることもあります。角のあるオス鹿に突進されたら怖いですね。クマ鈴やラジオなど音を出して遭遇しないように対策をしておくのがよいです。

食べ物を与えない

食べてる姿がみたいと食べ物を与えるのは絶対禁止です。山では数多くの野生動物が生息し、それらの生態系はバランス良く保たれています。人間が食べる加工された食料は本来山の中にはありません。一度食べ物を与えてしまうと、それが気に入ってしまい人の生活圏まで下りてくる可能性があるのです。

そうなってしまうと野生動物の生態系が崩れてしまうほか、害を与える動物とみなされ殺さなければいけないことになります。野生動物には野生動物の領域があるので、軽い気持ちで食料を与えないようにしましょう。

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【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼のレシピ

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

【山ごはん】のコーナーでは簡単に作れるレシピをご紹介します。今回は簡単に作れる「いわしとレタスのオイルサーディン丼」です。とあるDAYキャン場で山ごはんの練習してきました。

DAYキャンプ場で山ごはんの練習

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

秋も深まる少し肌寒い時期に山ではなくDAYキャン場で簡単に作れる山ごはんの練習です。山の中のキャンプ場とは違い、スノーピークの大きなテントが並ぶファミリー向けのキャンプ場。子どもたちが走り回るのんびりした空間です。

メスティンを購入してから僕の山ごはんに白米という選択肢が増え、それから白米を使ったレシピを開発したいと思っていました。ただ、その前に初めてメスティンでご飯を炊いたときは芯が残ってしまい失敗したという経験が…。次は美味しく炊けるように練習もしておきたかったのです。DAYキャンプ場には初めて行ったのですが、秋の風が気持ちよいのと、のんびりとぼ〜っと過ごすことができるので山に行かない休日の過ごし方の一つに加えることにしました。

材料(二人分)と作り方

いわしとレタスのオイルサーディン丼の材料

いわしとレタスのオイルサーディン丼

・いわしの缶詰(缶つまプレミアム) 1缶
・レタス 適量
・白米 2合
・水 適量
・水 400cc

※いわしの缶詰とレタスはセブンイレブンで購入

いわしとレタスのオイルサーディン丼の作り方(山ごはんレシピ)

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

①メスティンに白米2合を入れ、水を加えます。
②バーナーを着火させしばらく待ちます。(約15分)
いわしの缶詰をメスティンの上にのせて温めておきます
③メスティンの蓋から水が溢れ出したら弱火にして10分ほど蒸らします。(余熱で余分な水をとばします)
④蓋を開けてレタスをのせます。
⑤いわしの缶詰からいわしをのせます。
⑥最後にオイルをかけて完成です。

コツ・ポイント

メスティンでお米が上手く炊けた時点で98%完成するレシピです。レタスはコンビニのカットレタスを使用しましたが、家から持参する場合ものせやすいようにカットしておくとスムーズです。

いわしとレタスのオイルサーディン丼を作った感想

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

今回はいわしの缶詰を使いましたが、何でも応用できるのでご飯さえ上手く炊ければ簡単に作れるレシピです。魚の臭いが残ってしまうので日帰り登山におすすめです。ゴミは責任をもって持ち帰りましょう。

作っている様子はこちらをご覧ください。


▼今回使った調理器具




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【登山マンガ】山歩きの買い物。買いすぎた先にあるもの

山歩きの4コママンガ第5回のテーマは「山歩きの買い物」です。

山で何食べるかを考える山歩きの買い物はワクワクする時間ですね。体力を回復させる行動食にもなるおやつも奮発してしまいます。

好きな食べ物とおやつを買って準備が整えばあとは行くだけなのですが…。

【山歩き4コマ】山歩きの買い物。買いすぎた先にあるもの

登山しようと胸を高鳴らせて準備したものの悲しいことに寝坊して中止になってしまった。ということは何度もありませんか?行きたかったけど行けなかったというのは悔しいものです。

グループ登山の場合なら正直に寝坊したことをお詫びすると理解力ある山仲間なら笑って許してくれますし、単独の場合は疲れていたということで甘えてゆっくりするのもいいですね。

おやつは行動食代わりにもなるので張り切って買いすぎたものは小分けにすれば何度もまわせますね。そう考えると長持ちするものがいいかもです。

山歩きのおやつについてはこちらの記事も合わせてチェックください。

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山小屋泊にチャレンジしよう!山小屋での過ごし方と服装や持ち物

山小屋泊にチャレンジ!山小屋の過ごし方や持ち物、注意点

日帰り登山を何回か繰り返し少しずつ山歩きに慣れてくると、やってみたくなるのが山小屋泊。日帰り登山では体験できない山の世界を味わうことができます。朝日や夕日を眺めたり、友達や山仲間と語り合ったりと山で一夜を過ごす楽しいひと時が待っています。山小屋泊なら荷物もそれほど多くならないので、日帰り登山に慣れてきた人なら問題なく行けますよ。

ただ、山小屋泊が初めての場合
「どんな服装で過ごせばいいの?」
「お風呂はあるの?」
「ご飯はどうするの?」
など、わからないことばかり……。

今回は、山小屋泊が初めての方に、小屋での過ごし方や準備することをご紹介いたします。



山小屋とはどんなところ?山小屋の種類をご紹介

山小屋と聞いてイメージするのは、山頂付近にあるログハウスのような建物が思い浮かびますが、そもそも山小屋とはどんなところを指すのでしょうか。まずは、山小屋の定義と種類をご紹介いたします。

山小屋とは

登山で使われる山小屋とは、登山行程の中で寝泊まりや食事をするための宿泊施設のことを指しています。管理人やスタッフが運営し、食事の提供や寝具が用意されている有人の山小屋と無人の避難小屋に分けられ、有人の山小屋は料金を支払って宿泊します。

無人の避難小屋は基本的に無料で泊まることができますが、食事や寝具がないためご自身で用意する必要があります。

また、有人の山小屋でも、食事が軽食のみだったり、寝具がない場合もありますので事前にどんな環境・設備が整っているのか確認しておきましょう。

山小屋の名称は、必ずしも◯◯小屋というわけではなく、「◯◯ヒュッテ」や「◯◯荘」「ロッジ」など施設によって異なりますが、総称して山小屋と呼ばれています。

山小屋の予約について

山小屋に泊まる場合は、食事の準備や部屋割りなどあるため事前に予約します。登山シーズンとなる7~10月は大変混み合いますので、早目に予約を入れておくのがポイントです。

山小屋は命に関わることもありますので、基本的には当日訪れた宿泊者を拒むことはありません。だからと言って、何も連絡せずに行くのはNGです。よっぽどのことがない限りは事前予約を行ってください。もちろんキャンセルする場合でも連絡を入れるようにしましょう。

山小屋への連絡は、各ホームページに記載されており、WEB上で予約できるものと、電話受付のみの小屋がありますので予約方法をご確認ください。

山の特質上、電波が繋がりにくかったり、夕食の準備で忙しいかったりと電話に出られない場合もありますので電話が繋がらない!と焦らないようにしましょう。お昼過ぎぐらいに連絡するのが狙い目です。大きな山小屋では専用の事務所が用意されているので、そちらに連絡すると繋がりやすいですくなります。

山小屋での服装は? 山小屋泊の荷物を確認しよう

事前予約を終えたら、次は荷物の準備をします。初めて山小屋泊をする方にとっては、どんな装備や持ち物が必要なのかわからないことばかりです。日帰り登山とは違い、荷物も増えますので何が必要かチェックしておきましょう。

下記リストは、夏に1泊2日で山小屋を利用する時を想定しています。季節や行く山によって異なりますので、計画に合わせた装備や持ち物を準備ください。

【基本装備】編

登山には欠かせない基本装備です。
ザックは日帰り用の小さいものだと荷物が入らないので30ℓ以上のザックを準備しておくと便利です。

項目 重要度 備考
登山靴・トレッキングシューズ 履き慣れた靴
ザック 山小屋泊の場合、30ℓ以上のザックを推奨
ザックカバー 突然の雨にも対応できるように
レインウェア 突然の雨や防寒着としても有効
地図 登山の必需品
コンパス 登山の必需品
ヘッドランプ 夜のトイレや早朝出発の際に必ず必要
腕時計 防水性のあるもの

【服装】編

山小屋泊での服装です。行く山によりますが、夏でも夜や早朝は寒いので防寒着は必須です。インナーは汗で濡れるのとニオイも気になるかもしれませんので、着替えを持って行きましょう。

項目 重要度 備考
肌着(ベースレイヤー)×2 乾きやすい素材のもの。当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
Tシャツ×2 当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
パンツ 乾きやすくストレッチが効くもの。着替えなし
下着 乾きやすい素材のもの。当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
中間着(ミドルレイヤー) 保湿性、通気性、速乾性と機能性の良いもの。軽量のものがおすすめ
防寒着 夏でも夜や早朝は寒いので必須です。フリースやライトダウンジャケットなど
帽子 登山の必需品です。熱射病対策としても活用
ソックス 足元を冷やさないためと靴ずれ防止に。厚手のものがおすすめ
手袋 行く山によりますが、持っていた方が便利。

【サポート装備・持ち物】編

登山のサポートになる装備や持ち物です。持って行っても使わない場合もありますが、あるとないとっでは心の安心が違います。とはいえ、必要以上に持っていくと荷物が重たくなるためバランス良く持って行きましょう。タオルは何かと便利なので持っていくことをおすすめします。

項目 重要度 備考
トレッキングポール(ストック) 足元の負担をやわらげかける。長距離の場合必要
ゲーター 小石や砂利よけに。行く山によっては必要なし
ショルダーバック・ウエストポーチ よく使うものをすぐに取り出せるように持っていると便利
サングラス 行く山によりますが、日差しよけとして使用
タオル・手ぬぐい 汗ふきや日焼け防止に。いざという時の圧迫止血にも
お金(小銭) 山小屋の宿泊代や軽食、飲料などの購入に。できるだけおつりが出ないようにしておく
日焼け止め 日焼け防止に
ファーストエイドキット テーピング、バンドエイド、消毒液、細引きロープ、内服薬、エマージェンシーシートなど
携帯電話 ライト、時計としても活用。使わない時は飛行機モードで節電
携帯電話の充電器 携帯電話の電池は1日でほぼなくなるため用意しておくと安心
身分証明書 何かあった場合に
カメラ 綺麗な景色や思い出を撮りたい時に
体拭きシート お風呂がない、入らない場合にあると便利
歯ブラシ・歯磨き粉 寝る前の歯磨きに。歯磨き粉は基本的に山では使用禁止
耳栓・枕カバー変わりになるタオル まわりを気にせず寝たい時に
ビニール袋 ゴミ袋や着替え入れとして活用
メイク落としシート 女性用
メイク用品 女性用

【食料】編

自分でご飯を作る場合は、食材やバーナー、フライパン等の機器が必要です。山小屋で夕・朝食を食べる場合は1日目のお昼ご飯と行動食、非常食のみになります。

今回は、山小屋で夕・朝食を食べることを想定していますのでご注意ください。登山慣れしてきたら山ごはんを作るのも楽しみになります。

項目 重要度 備考
最低でも1ℓは必要
行動食 エネルギーの補給に
非常食 何かあった時のために日持ちするもの
1日目のお昼ごはん おにぎりやカップラーメンなど
コーヒー 一息つきたい時に

最初の頃は不安が募り、あれもこれもと荷物が増えてしまう傾向になってしまいます。ここに記載されたものは必ずしも全て持って行く必要はありません。何回か山小屋泊をすると、自分にとって必要なものを取捨選択できるようになります。少しずつ経験を積み重ね自分にとってべストな装備や持ち物を準備するようにしましょう。

女性ならではの持ち物として、メイク落としシート、メイク用品、リップクリームなど必要な方は準備してください。小さい容器に入れて持って行くのがおすすめです。その他に、日焼け止め、生理用品を忘れず持参しておくと、自分に必要がなくても他の人が持っていなかった時は助けることができます。

また、枕やシーツの清潔さが気になる方は、枕カバーやシュラフシーツなど持って行く方もいます。



山小屋へ到着! 何からすればいいの?

夕方は天気が変わりやすくなるのと、暗くなってきてしまうため、山小屋へは15時目安で到着するようにします。山小屋のスタッフの方も心配しますので、予定より遅くなるようでしたら連絡入れておきましょう。

山小屋での受付

受付で予約者名を伝え料金を支払います。ほとんどが現金払いです。現金は小銭を多く用意しておくと何かと便利です。スタッフの方から食事時間や設備、部屋の場所などの説明を受け、チェックインは完了です。

山小屋によっては予約順ではなく、到着順に良い部屋へ案内する場合もあるので、早く到着することに越したことはないです。宿泊する場合はトイレ料金も含まれているので、トイレ使用料を支払う必要はありません。

着替えて荷物を整理し、山小屋でリラックスできる服装になろう

部屋に着いたらゆっくりくつろぎたいところですが、まずは汗で濡れているインナーを着替えましょう。着替える場所は、山小屋によってはありますが基本的にないものと思ってください。仕切りカーテンや布団の中、トイレなどを活用して着替えましょう。

お風呂付きの山小屋なら必要ないですが、着替えの時に体を拭いてさっぱりしておきましょう。リラックスできる服装に着替え、体を休ませてください。

雨で濡れてしまったウェアがある場合は、山小屋に乾燥室がありますので干して乾かします。置きっぱなしではなく、乾いたら取りに戻るなど他の人への配慮を忘れずに。

ザックは汚れを落とした状態で人に迷惑にならない場所に置きます。移動の度にザックの中をゴソゴソやらないように、サブバックなどにあらかじめ必要なもの(お金、携帯電話、ヘッドライトなど)を入れておき、いつでも持ち運べるようにしておきます。

山小屋での食事

山小屋の食事時間は大体17時~18時ごろです。食堂があるので宿泊するみんなで食べることになります。混雑時は、時間を2つに分けることもあるので受付時に確認しておきましょう。

自分で山ごはんを準備している場合は、山小屋の食事が終わったあとに各自、食堂で作るケースが多いです。人数によっては、同じ時間に山小屋の食事グループと山ごはん作るグループに分かれて食べることもあります。

隣の芝は青く見えると言いますが、楽しそうに山ごはんを作っている姿をみると自分もやってみたくなりますので、余裕ができれば是非チャレンジしてみてください。

早朝出発する方は、夕食時にお弁当をもらえます。山小屋によっては異なる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

山小屋ではどうやって過ごせばいいの?

山小屋での過ごし方にルールはなく、人それぞれです。本を読んだり、星を眺めたり、食堂で話の合う方をみつけたりなど、好きな時間を過ごしましょう。

お酒が入ると上機嫌になってしまいがちですが、大きな声で騒いだりせず、他の人へ迷惑かけない程度におさえておくのがマナーです。

他のみんなが山小屋でどう過ごしているかのアンケートをとりました。結果をみる限りでは、体力を回復させるために早く寝るという人が多かったようです。

山小屋泊経験者に聞きました。山小屋泊での空き時間はどう過ごしますか?

取材協力:ミルトーク(このアンケート結果はミルトークより引用しております)

■40代 男性
休む前にストレッチやマッサージで体をほぐし、身に着けているものも緩めてできるだけリラックスして体を休めること。

■50代 女性
山小屋に着くとすぐにカレーの夕食です(ほとんどのメニューがカレーのみ)食後は次の日の日程を確認します。早朝には下山することが多いので早く寝ます。

■50代 女性
サークルで行っていたので10人前後のグループでした。星空を見ながら歌を歌ったりゲームをしたり、軽くストレッチをして翌日に備えて早めに寝ました。

■30代 女性
混んでいたし疲れていたので、足に疲れを取るシートを貼って、マッサージをしてすぐ寝ました。

■50代 女性
体が冷えないように軽くストレッチをしたり、お話をしたりしていました。翌朝ははやいので早めに寝て体の疲れをとるようにしていました。

■40代 女性
リンパマッサージをして、湿布をして、明日に備えて早く寝ました。

■30代 女性
水分を意識して取り、足のマッサージと持ち物のチェックとメンテナンスを行います

山小屋で就寝する時のポイント

ご飯を食べて好きな時間を過ごした後は、いよいよ就寝時間になります。山小屋によって異なりますが、基本的には21時ごろが消灯時間になります。消灯後は真っ暗になりますので、その前に準備しておくことをチェックしましょう。

消灯前に準備しておくこと

消灯前に必ずヘッドライトをいつでも使えるように準備しておきます。消灯後は真っ暗になりますのでトイレに行く時など山小屋での移動時に使用します。電池が切れてしまった! なんてことがないよう家を出る前に確認しておくことがポイントです。

喉が渇いた時のために、枕元に水を置いておくと便利です。歯磨きするときは、山では歯磨き粉の使用は原則NGなので、水でブラシを濡らして磨くことになります。

その他に、乾かしているウェアを引き取るなど荷物の整理を事前にしておくと朝が楽です。寝る前にストレッチをしておくと血行が良くなり、眠りやすくなるのでおすすめです。

寝る時の服装

寝るときの服装に決まりはありませんが、体を冷やさずリラックスできる服装が好ましいです。明日すぐに出発する場合は、ウェアを着るなど登山の恰好のまま寝ることで朝の時間を短縮できるというメリットがあります。

いびきが気になる方は耳栓を、枕が気になる方はタオルを使うなど、自分が寝やすい状態に整えてゆっくり体を休めてください。

寝る時間が早いため夜中に目が覚めてしまうこともありますが、目を閉じて横になっているだけで脳が休まり、睡眠と近い効果が得られます。翌日に備えて体を休めておきましょう。



山小屋泊の朝

朝ごはんの時間は5~6時ごろなので、準備等を含めて大体4時ごろにはみんな起きてゴソゴソやり始めます。山小屋から頂上までの距離がある場合は、3時に山小屋を出発する方もいます。起きたらストレッチ、歯磨き、洗顔と徐々に調子を整えていきましょう。

山小屋泊でしか味わえない朝日を見よう!

山小屋泊の楽しみは「朝日」を見ることです。徐々に空が赤く染まり、幻想的な雲海をみることができます。場所によっては、山肌を赤く染めるモルゲンロートを拝むこともできます。

澄み切った空気の中、白い息を吐きながら朝日を見ている間は、まるで別世界のような時間が流れます。頑張って山を登った者のみに与えられるご褒美と言えますね。

山の朝はかなり冷え込みますので、寒さに負けてすぐ小屋に戻ることのないよう、防寒対策をしっかり整えておきましょう。

山小屋の朝ごはん

基本的には夜と同じで食堂で決められた時間に食べます。朝食は量よりも栄養バランスが良いメニューになることが多いです。
体を動かす1日になるのでしっかり食べておきましょう。

弁当を頼んでいる方は、朝ごはんの時に用意されますので忘れないように。

山小屋でのチェックアウト

山小屋のチェックアウトは会計も済んでいるので、特に何かあるわけではありません。スタッフの方にお礼の挨拶をして出発しましょう。部屋にはゴミを置いていかずに、必ず持ち帰ってください。使用した布団はたたんで綺麗にしておきましょう。

山小屋には、手ぬぐいやバッジなど販売していますので記念品やお土産として購入することができます。水が足りない場合は補給しておきましょう。

山ハレ鳥トケがおすすめする初心者に優しい山小屋5選

山ハレ鳥トケでこれまで行った中で山小屋泊デビューにおすすめな小屋をご紹介いたします。快適性を重視して選んでおります。

1)燕山荘(北アルプス)

北アルプスの入門としても最適な燕岳にある「燕山荘(えんざんそう)」。バイオリンコンサートやオーナーのアルプホルンなどのイベントを開催したり、ケーキが食べられたりと女性からも人気な山小屋です。

【営業期間】
4月中旬〜11中旬のご宿泊まで ※年末年始は開いています
【料金】
1泊2食 ¥10,000(税込)
【収容人数】
650人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
約30張 1名¥700(税込)
【軽食】
あり、食堂兼喫茶あり
【TEL】
燕山荘直通電話:090-1420-0008
株式会社燕山荘 松本事務所 0263-32-1535 (月〜金曜日 9:00〜17:00)
【トイレ】
あり(水洗)

2)赤岳鉱泉(八ヶ岳)

南八ヶ岳のベース地「赤岳鉱泉(あかだけこうせん)」通年営業しており、お風呂付で食事が美味しいと評判の小屋です。人工的につくられた氷の滝(アイスキャンディー)目当てに冬でも多くの方で賑わいます。

【営業期間】
通年営業
【料金】
1泊2食 ¥9,000(税込)
【収容人数】
250人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
約30張 1名 ¥1,000(税込)
【軽食】
あり、食堂兼喫茶あり
【TEL】
赤岳鉱泉直通電話:090-4824-9986
【トイレ】
あり(水洗式、暖房便座完備)

3)くろがね小屋(安達太良山)

源泉かけ流しのくろがね温泉がある「くろがね小屋」安達太良山をのんびり満喫するのに最適な山小屋です。

【営業期間】
通年営業
【料金】
1泊2食 ¥6,320(税込)、日帰り入浴 ¥410(税込)
【収容人数】
50人
【個室】
なし
【テント場】
なし
【軽食】
あり、ホットコーヒー、カップラーメンなど
【TEL】
くろがね小屋直通電話:090-8780-0302
【トイレ】
あり

4)【三斗小屋温泉】 煙草屋旅館(那須岳)

那須にある秘湯「三斗小屋温泉(さんとこやおんせん)」に入れる「煙草屋旅館(たばこやりょかん)」。その名の通り旅館のようで山にあるとは思えないほど居心地が良いです。男女共同になる露天風呂からの景色は最高です。

【営業期間】
4月中旬~11月末
【料金】
1泊2食 ¥9,000(税込)
【収容人数】
100人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
3張 \2,000
【軽食】
なし、飲み物は販売している
【TEL】
現地衛星公衆電話:090-8589-2048(ご利用時間 7:00~20:00まで)
那須塩原案内所:0287-69-0882 (ご利用時間 7:00~20:00まで)
【トイレ】
あり(水洗)
【入浴時間】
[共同浴場]18:00~19:00まで女性専用時間となります。(清掃の為、20:00で終了)
[女性風呂]清掃の為、20:30で終了。
[露天風呂]15:00~17:00まで女性専用時間となります。(清掃の為、6:30で終了)

5)涸沢ヒュッテ(北アルプス)

一度は行ってみたい涸沢カールにある「涸沢ヒュッテ」。穂高を一望できるテラスで飲むビールが美味しすぎる!

【営業期間】
4月下旬~11月上旬
【料金】
1泊2食 ¥9,500(税込)
【収容人数】
180人 ※混雑期は1枚のお布団に2~3人一緒になる場合がございます。
【個室】
なし
【テント場】
1泊 \500 ※レンタルテントあり(要予約)
【軽食】
あり
【TEL】
涸沢ヒュッテ直通:090-9002-2534
東京事務所:03-3211-1023
【トイレ】
あり
【備考】
山シーズンは大変混雑しますので、ギュウギュウ詰めになる覚悟を。テントをお持ちの方はテント泊もおすすめです。

まとめ

山小屋泊は日帰りでは見ることできない夕日や朝日の景色を眺めることができます。その反面、特別な環境に建てられているため、必ずしも快適な所ではないことを理解することが必要です。不便に感じることもあるためイメージとは違った…ということがないよう事前チェックも怠らないようにしましょう。

初めての山小屋泊は、一人では行かずに友人や山仲間と一緒に難易度の低いところを選ぶのがおすすめです。近年では山小屋の差別化が進んでおり、温泉付きだったり、食事の評判がよかったりと、自分が好きな山小屋を見つけるのも登山の楽しみになります。

山に慣れてきたら山小屋デビューを目指してみてはいかがでしょうか。山小屋泊でしか味わえない景色や体験があなたを待っています。

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【朝熊山】お伊勢さんを守る金剛證寺。生と死の空間を歩く日帰り登山

【朝熊山】金剛證寺

梅雨にさしかかろうとしている快晴な6月初旬、ゴトンゴトンと電車に揺られながら「朝熊山」へ向かっている。頭の中では聞いたこともない「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭が流れ、これから歩く山のことで胸が高鳴る。

お伊勢参りは江戸時代のころから盛んで、当時も今も「一生に一度は行きたい」と誰もが憧れる場所。

実家が名古屋ということもあり伊勢神宮には何度か訪れたことがあるのだが、参拝者の多さにやられ途中で断念してしまう。なのでまだ中まで入ったことはない。

周辺にあるお店で子どものころから食べ慣れている「赤福」をいただき、甘い醤油が特徴的な伊勢うどんを食して帰るという参拝とは言えない、ただの観光をいつも楽しんでいた。そして、もちろん今回もお伊勢参りはしていない。

「朝熊かけねば方参り」は「お伊勢かけねば方参り」と逆のことをしていることにバチが当たるのではないかとドキドキしながらスタート地点になる朝熊岳道登山口を目指す。

何度も登りたくなる”品のある”山

【朝熊山】金剛證寺

朝熊山(あさまやま)は朝熊岳(あさまたけ)や朝熊ヶ岳(あさまがたけ)とも呼ばれていて、朝熊ヶ岳がこれから登る山の正式名称のようだ。朝熊山というのは、山頂にある、金剛證寺(こんごうしょうじ)のことを指していて、本来登ろうとしている名前が実は違うなんてことはよくある話だ。

朝熊岳道登山口に行くには近鉄「朝熊」駅で降りて、そこから15分ぐらい歩く。緑に溢れ、とてものどかな町。「さぁ、行こうか…」の前にお腹が痛くなりトイレに行きたくなる。トイレを探して駅をうろうろしていると、近所の60代ぐらいの女性が自転車で通りかかり、切羽詰まった状態だったので「この辺りにトイレはないですか?」と訪ねた。すると「あ、駅にはないよ」と返ってくる。あきらかにこれから山へ行く格好をしている僕たちをみて「朝熊行くんだよね?登山口に(トイレ)あるから」と教えてくれた。

お腹の緊急性が伝わったのか「あれだったらうちのトイレ使う?」と優しい言葉をかけられる。このご時世、どこぞの者かもわからぬ奴に家のトイレを貸してくれようとしてくれるなんて嬉しいお言葉…。さすがにそれは申し訳ないので「すみません、登山口まで行きます。ありがとうございます」と返事をした。

「この道を真っ直ぐ行けば15分ぐらいで着くから」と奥にある道を指差して教えてくれたあと、何年も大事に使っていそうな自転車をゆっくり漕ぎながら去っていった。

山の麓に住む人たちはみんな温かい人ばかりだと勝手に思いながら朝熊岳道登山口に向かう。

古いながらも綺麗に整った家を横目にしながら、登山口に到着。小走りでトイレに駆け込み用を足す。「ありがとうトイレ、救われたよ…」

【朝熊山】金剛證寺

この近辺は「であいの広場」と呼ばれ、約20台ぐらい停められそうな駐車場と屋根付きのベンチがある。そこで荷物の整理とストレッチをして山歩きの準備を整える。登山口には「登山者カウント」と記された呼び出し鈴みたいなカウンターが設置されていたので、それを押した。いつからの合計なのかわからないけど、朝熊岳道登山口に訪れた何人目かになったことに少し誇りに思う。

【朝熊山】金剛證寺

ここからが山歩きの始まり。古くから利用されているこの山道はよく整備され、とても歩きやすくどこか品のある空気が漂っている。その理由は山頂の平安時代に建てられた金剛證寺(こんごうしょうじ)にある。伊勢神宮の北東(丑寅)の位置にあり、鬼門を守る寺とされており、伊勢信仰が深い寺。金剛證寺のことを朝熊山と呼ぶならば、山そのものが信仰の対象になり大事にされることが想像できる。

【朝熊山】金剛證寺

そのことを思うと”品のある”というのは言葉の綾かもしれない。霊山とも呼ばれている朝熊山は何かの氣が集まってそうな神秘的な場所のように感じる。僕は霊感なんてものはないのでそう思いたいだけかもしれない。

ただ、山道にある石碑やお地蔵さまには新しい樒(しきみ)が添えられていたことから、今でも山そのものに信仰があり愛されていることは素人目で見ても伝わる。

多くの参拝者を運んだ朝熊登山鉄道

【朝熊山】金剛證寺

「ホ〜ホケキョ」と鳴くホトドギスのさえずりがよく響き、天気の良い絶好の山歩き日和。迷う箇所もなくゆるやかな登りがしばらく続き、山の歴史や植物好きが大好物の条件が揃っている。とはいえ、歩きながらやることといえば、youtube用の動画を撮影したり、妻と写真を撮り合ったりと、撮影することに夢中だ。もちろんそれだけではなく、植物をみながら黙々と登ることもある。

歩きながらの会話は、たわいのない話や日々のこと、僕たちの未来のことなど多岐にわたるが、9割ぐらいくだらない話で、1割は真面目で素直な話をする。これら全てを含めて山歩きの楽しみといえる。

【朝熊山】金剛證寺

途中で橋にさしかかる。川もないのになんでこんな所に?と疑問を抱きながら進んでみると下には何かが通っていた形跡が残されていた。これはかつて伊勢神宮から気軽に金剛證寺へお参りできるようにと作られた朝熊登山鉄道のケーブルカー跡で当時は夏の涼を楽しむとともに多くの参拝者を運んでいたようだ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

1925年に開通したものの第二次世界大戦中、銅鉄不足だったこともあり軍から「不要」とされ1944年に閉じてしまった。その光景を見たこともないし、どれくらいの賑わいだったのかも想像できないけど、かつて伊勢神宮と朝熊山を結んでいたこの白黒写真の朝熊登山鉄道との出会いを記憶に残しておきたい。

岳参りとおちんこ地蔵

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

山歩きですれ違ったのは老夫婦数組とわずかだった。山頂までは志摩スカイラインが開通していることもあり、わざわざ登山道を利用して朝熊山へ登る人は少ないのだろう。高齢者に人気の山歩きはもっと若い世代にも広まるといいなと考えているとやがて空が開けてくる。いよいよこの山歩きも終盤を向かえる。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

山道ではなくしっかりと舗装された道に合流し、少し歩いた先に朝熊ヶ岳の山頂があった。登った!という体力的な達成感よりも、平安時代、室町時代、江戸時代の人たちも歩いていたとされる「道」を歩けたことに嬉しさがこみあげた。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

伊勢湾が一望できる見晴らしのよい頂上にはベンチがいくつか並んでいる。大きな笑い声で楽しそうにお昼ご飯をみんなで食べている様子も見られ、ここが一つのゴール地点ということを改めて認識する。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

朝熊ヶ岳頂上には「八代龍王社」という神社が佇み、その名前から察しがつくように水神様として崇拝されている。伊勢湾の眺望が素晴らしいので水の神様だというのも納得。お参りしてここを後にした。

さらに20分ぐらい歩くとお目当ての金剛證寺周辺に辿り着く。車で来ることができるのでここから先は登山服姿が逆に目立ち、山上なんだけど、地上に降りて来たような、そんな感覚に陥る。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

金剛證寺周辺には二つの見所がある。一つは金剛證寺の表参道にある大きな塔婆、もう一つはおちんこ地蔵と呼ばれる子宝のご利益があるとされるお地蔵様。死者が眠る塔婆を「死」とするならおちんこ地蔵は生命の種を象徴する「生」になると1人ニヤニヤしてしまう。生と死のことを考えられているのか、偶然なのかはわからないけど、なんとも奥深くもへんてこな並びだ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

最初に向かったのは表参道。最大8メートルの巨大卒塔婆が道の左右に並び、映画やテレビでみる黄泉の国のような不思議な空間を歩く。その空間に浸りたいと思いつつも、実際は団体の観光客が列を作っていた。先頭にいるバスガイドさんらしい制服を着た女性が何やら説明をしていたので、こっそりその近くで僕も説明を聞いていたのだけど、真剣に聞いていたのは団体の中でもごくわずか。その中のほとんどが中国人観光客だった気がする。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

観光地化してしまっているものの、ここは由緒正しき場所。江戸時代のころから宗派を問わず金剛證寺奥之院に塔婆を立てて供養する「岳参り」と呼ばれる風習があったそうだ。今でもその風習は続いているのかお参りに来ていた人もちらほらみかけた。宗派を問わないというところがなんとも日本らしいというか多様性を受け入れる今の時代に何か通ずるものを感じた。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

続いて向かう先はその名のとおり子宝を司る「おちんこ地蔵」。大きな声ではなかなか言えないこの名前は死者の国から生の国へ一瞬で戻らせてくれる。これも何かの縁ということでしっかりお参りしてから金剛證寺へ向かう。

鬼門を守る金剛證寺から天空のポストまであるカオスな体験

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

巨大塔婆とおちんこ地蔵にすっかり魅せられてしまい金剛證寺の存在が薄まってしまった感は否めない。この赤くて静粛な建物が金剛證寺、本日の主役である。伊勢神宮の鬼門となる北東(丑寅)の位置にあり「伊勢神宮の奥之院」とも呼ばれる古くから伊勢志摩を見守る立派なお寺。

伊勢神宮の賑やかさと比べるのが悲しくなるぐらい参拝者は数えるぐらいしかいない。そりゃそうだ、こんな山の上にまで来てお参りするなんてよっぽどの好き者ぐらいしかいない。それを考えると朝熊登山鉄道は活気的だったんだなぁと少し感慨深くなる。

文化が風化するのは仕方がないことだけど、みんな大好きな伊勢神宮との関係性の中に金剛證寺があることを知っておかなければいけないと勝手に使命感を持つことにする。山歩きが好きな人には「伊勢神宮に行くなら朝熊山も行ってみると面白いですよ」とおすすめしたい。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

丑寅ということで、本堂の前には福丑と呼ばれる牛の象と智慧寅と呼ばれる虎の象が鎮座している。牛に触れれば身体健康の御利益が、虎に触れれば慈愛と威徳を授かるというので頭をなでなでした。頭がツルツルなのはこれまで何人もの参拝者がなでできたからだろうか。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

金剛證寺本堂の前に庭園があり弘法大師が掘ったと伝えられる「連間の池」や、その池に架かる「連珠橋」と呼ばれる橋がある。このあたりは隠れたパワースポットとしても知られているので是非訪れてみてほしい。

庭園散策も終わりゴール地点となる「朝熊山上広苑」へ向かう。途中で志摩スカイラインを歩くことになるので車にはご注意を。今回の山歩きの悩みはどこが頂上なのかわからなくなること。「朝熊山上広苑」もきっと何かの頂上なのだろう。

ここはドライブで訪れる展望台のような場所で、売店あり、郵便ポストあり、足湯ありと立派な観光地。さっきまでの歴史と信仰に浸っていた時間はどこにいったのか、頭の切り替えが難しいカオスな体験ができる山歩きだった。

でも、賑やかな場所は好きなのですぐになじんでしまう。ポストで記念写真を撮り、足湯に浸かりながら伊勢の島々を眺め、売店で絶対食べたかった伊勢うどんを味わうなど、その場を思いっきり楽しむ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

最後は旅のお決まりのソフトクリームを食べてバスに乗り込む。体はほどよく疲れ、頭もカオスすぎた体験でほどよく疲れていたためか、ぐっすり眠りにつく。

今回の「朝熊山」のコース

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

今回歩いたコースは朝熊岳道と呼ばれるハイキングコースです。道は整備されて歩きやすく、迷う場所もないため安心して自然を楽しむことができます。6月だったため薄着でしたが秋になると冷えますので防寒着や山の装備は怠らないようにしましょう。

また、飲み物や食料を買う場所は朝熊山上広苑までないため事前に準備しておくと安心して歩けます。

【山行日程】
2018年6月2日(晴れ)
【山名】
朝熊山(あさまやま)
【標高】
556m
【出発地】
朝熊岳道登山口
【歩行時間】
約2時間30(休憩含まない)
【トイレ】
朝熊岳道登山口、金剛證寺、朝熊山上広苑
【備考】
朝熊山上広苑まで売店はありません
【コース】
朝熊岳道登山口 → 金剛證寺 → 朝熊山上広苑 → バスで五十鈴川駅前まで乗車

「朝熊岳道登山口」までのアクセス

近鉄「朝熊駅」から徒歩約15分。駅前にトイレはありません。朝熊岳道登山口にはであいの広場というスペースがあり、そこに駐車場(約20台)があるため、車でお越しの方はここの駐車場をご利用できます。駐車台数も限られていますので早目の到着がおすすめです。

朝熊山の山歩きまとめ

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

一生に一度は行きたい伊勢神宮の対になる「朝熊山」は、歴史と信仰の世界に入り込める山でした。平安時代、室町時代、江戸時代と古くから登場する山であることから当時どのようなことを考え、どんな物語を纏(まと)いながら歩いていたのかを想像するだけで楽しくなります。

登山装備はもちろん必要ですが、全体的にそれほどきついコースではないので三重県の山に行く場合、鈴鹿セブンマウンテン以外の山歩きコースの候補として入れてみてください。ドライブがてら朝熊山上広苑まで車で行き、金剛證寺へお参りするだけでも楽しいですよ。

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【登山マンガ】山歩きのあいさつ。聞こえてなくても大丈夫!

山歩きの4コママンガの第4回のテーマは「山歩きのあいさつ」です。

初めて山歩きをされる方と一緒に行くと驚かれるのは山ですれ違うとき「こんにちは〜」とあいさつを交わすことです。

あいさつには色々意味があるのですが、たまにこんなことにも…。

【山歩き4コマ】山歩きのあいさつ。聞こえてなくても大丈夫!

必ずあいさつをしなくてはいけないという規則はなくあくまでもマナーなのですが、人気の山はともかく人の少ない山では人がいると安心感と同時に警戒心も芽生えます。あいさつすることで同じ山を楽しんでいる同士とホっとするものです。

ただ、特に登っている人は登りで疲れていたり、下の足場をみながら歩いたりと以外に気づかない場合もあります。あいさつが返ってこないと悲しい気持ちにもなりますが、気づいていないだけと思い、すぐに忘れてしまいましょう。

ちなみにマンガの中では耳にイヤホンをつけて音楽を聞いてますが、自然の中では音を聞くことも大事なのであまりよくありません。聴覚は危険を察知することと、鳥のさえずりや木の葉が風で揺れる音など自然を感じることに使ったほうがいっそう楽しくなるのではないでしょうか。

山歩きのマナーについてはこちらの記事も合わせてチェックください。山で挨拶することの意味も書いてあります。

山歩きマンガでは山歩きで感動したことや奇妙なこと、面白かったこと、ほのぼのしたことなどの体験を4コマで掲載していきます。

山歩きで起きた出来事で4コマにして欲しいかたは山ハレ鳥トケのTwitterのDMにて教えてください!

必ず採用するとは限りませんがあたなの山歩き物語を少しだけ共有いただけると嬉しです。

登山での食事はみんなどうしてる?カロリー重視で軽くて気軽さが大事

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

登山の楽しみの一つは「食事!」と答える方も少なくないでしょう。山でいただく食事は格別です。登山はエネルギーの消費量も多く、重たいザックを背負って登るので、できる限り軽くて空腹を満たせるものが好ましい。美味しくて、お手軽なら一層いいですよね。今回は登山計画に合わせた食事やコンビニでも揃えられるお気軽フードをご紹介します。



登山計画に合わせて食事の計画も立てよう!

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

日帰りか泊まりかによって食事は全然違う

登山は楽しいものですが、「重量を背負った状態で行う有酸素運動」と言われるほどかなりのカロリーを消費します。一体どれくらいのカロリーを消費するのでしょうか?

【計算式】消費カロリー(kcal) = 運動時間(時間) x METS x 体重(kg) x 1.05

厚生労働省がまとめている運動強度一覧表によると、10kgの荷物を持って山を登る運動は8.3METSとされています。

例えば、60kgの体重の人が10kgの荷物を背負って6時間登山したとすると3137kcal。吉野家の牛丼の並盛が669kcalなので、4杯半のカロリーを消費する計算になります。年齢、性別、標高差、ザックの重量などによっても消費カロリーは変わります。

日帰り登山ならその日の昼食と行動食だけでも大丈夫ですが、泊まりになれば夜と翌日分を準備しなくてはなりません。もちろん山小屋で泊まるならそこで購入する事も可能です。

このように登山計画に合わせて食事の計画を立てないと、体力が切れてしまい事故につながりかねません。楽しいはずの登山が台無しになってしまわないよう食事計画もしっかり準備しましょう。

行動食と非常食も忘れずに

登山において「お腹が減ってからでは遅い!」という鉄則があります。他のスポーツと比べ長時間の運動なので、お昼ごはんまで待っていてはシャリバテになってしまいます。そのため、こまめにエネルギー補給をすることが必要です。行動食(レーション)は10分ほどの休憩の際に簡単に食べて、エネルギーになるものがおすすめです。

行動食として考えたいのは軽量でかさばらないもの、高カロリー、栄養バランスが取れたもの、食べやすい、喉が渇かないもの、シンプルなものです。例えば、チョコレート、ナッツ、飴、クッキー、煎餅、饅頭、パン、ソーセージ、チーズなどがおすすめです。

非常食というのは、緊急野営になったときのための食事です。一晩生きながらえる量でよく、かさばらず、軽いものがよいでしょう。

行動食についてはこちらの記事も合わせて読んでみてください。

時間がなくても安心!コンビニで気軽に揃える

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

日帰りなら弁当やおにぎり

登山飯にはおにぎりがなんといってもおすすめです。おにぎりは炭水化物なので筋肉や肝臓に効率よくコラーゲンを貯めることができるのでスタミナ補給にぴったりだからです。赤飯やおこわであればもち米なのでさらに腹持ちがいいようです。

梅干しのミネラルと酸味、鰹節のうまみと甘み、炭水化物のエネルギー、塩分補給、腹持ちがよく、ゴミも出ない。どれをとってもおにぎりはパーフェクトなんです!

特に日帰り登山に人気の山頂は、かなり混み合いお弁当を食べる場所が取り合いになってしまうことがあります。場所取りに負けてしまうと不安定な場所で食事を取らなければいけなくなったとしてもおにぎりなら心配無用。どこでも簡単に食べることができます。

季節にもよりますが、日帰り登山ならコンビニ弁当でもゴミも軽くてかさばらないので持ち帰ることができ便利かもしれません。から揚げなど入った弁当を山頂で食べるのは最高ですよね。

1泊ならカップラーメンやパンでもOK

カップラーメンはお湯を注ぐだけででき、水分と塩分とエネルギーをまとめて摂取することができるスーパーフードです。疲れていても麺類は食べやすく、温かいものは気持ちまでホッとしてくれます。

カップラーメンの残り汁におにぎりを入れるとこれがまた格別なんですよ!例えばカレー味のカップラーメンの残り汁におにぎりを投入すれば簡易カレーに早変わり。汁も捨てずに全部いただけ、お腹も心も満たされなんて幸せ!って気持ちになれます。

総菜パンは塩気もあり食べやすいですが、傷みやすいので初日に食べてしまいましょう。黒糖ロール、レーズンボール、スティックパンなどは長持ちし、糖分やカロリーも摂取できます。行動食としても使えます。

2泊以上は軽量化と簡単さを優先

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

手軽に調理できる「フリーズドライ」

2泊以上の登山になると食事の回数も増えるため、重さと量とかさをいかに減らすかが重要になってきます。カロリーをしっかり補い、しかもおいしくなければ楽しくありません。「フリーズドライ」はお湯か水を注ぐだけで簡単に調理でき、軽く、日持ちするのでぜひ活用したいものです。

最近では、フリーズドライの種類も多く、おいしいのがうれしいですね。例えば、サタケ、尾西のごはんシリーズには白飯、牛飯、炒飯、エビピラフなどがあり、水の量を加減すれば雑炊も作れます。

フリーズドライで有名なアマノフーズでは、シチュー、カレー、ビーフシチューに加え、中華丼、牛とじ丼などの丼ぶりシリーズも登場しています。

パスタやスープなどのフリーズドライもあるので山での食事が飽きないどころか、グルメを楽しめるようになりつつありますね。

やっぱりお米が食べたい「アルファ米」

登山に欲しいのはスタミナです。そのスタミナに直結するのが炭水化物です。つまり、米を食べると大きな力になります。パンではのどが渇きます。日本人ですもの。山でもやっぱりお米を食べたいですよね。水に浸しておくだけでおいしいお米ができる「アルファ米」をご存じですか?

こちらも尾西やサタケが美味しいと評判です。国産のうるち米だけを使った白飯やわかめごはん、五目御飯、赤飯、炒飯、牛飯、ドライカレー、エビピラフなど種類も豊富です。量もおにぎり2.5個分ほどあるボリュームです。

アルファ米が入っている袋は大きめにできているので、カレーなど他のおかずと一緒に入れて食べることもできます。食べた後の袋も小さく丸めて片づけられるのでかさも減り、軽くなるのも利点です。

まとめ

山で何食べようと考えることも登山の楽しみです。バーナーやクッカーがあればみんなで材料を持ち込み山ごはんを作るのもいいですね。山ごはんのレシピを紹介している本も販売しており、山とごはんに楽しみを覚える方も増えています。

登山計画や自身の体力、技術に合わせた食事の準備をすることを念頭に、余裕があればメスティンで炊きたてのご飯を食べてみてはいかがでしょうか。

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100万年後の山歩き。山ハレ鳥トケへの想い

100万年後の山歩き

地球が誕生したのが46億年前

人類が誕生したのが1億年前

富士山が誕生したのが300年万前

近代登山が誕生したのが200年前

日本の登山文化が誕生したのが100年前

年数はざっくりですが、地球が誕生してから現代に至るまで途方もない時間と歴史がありました。

富士山の原型ができたのが300万年前と言われていて、そんな富士山に登ることって年数を改めて聞くと「すごい」の一言です。

富士山はこれまで何人の登山者をみてきたのだろうか…。最初に富士山を登頂したのは古い伝えでは、頂上に祀られてる「木乃花咲耶媛(このはなさくやひめ)」や馬で登ったとされる「聖徳太子」。記録として残ってるのが「藤原角行」という修験者とされています。人間として本当に最初に登頂したのは誰かということは定かではないようです。

有名な山を初登頂した偉人たちの名前は歴史にも記録にも残りますね。

エベレストの「ジョージ・マロリー」やマッターホルンの「エドワード・ウィンパー隊」、K2の「アルディト・デジオ隊」などなど近代登山を切り拓いた登山家たちが名を連ねています。

もちろん日本でも著名な登山家はたくさんいます。登山家としてだけではなく、北アルプスの表銀座の喜作新道を開拓した「小林喜作」や日本百名山を広めた「深田久弥」なども歴史に名を刻んでいると言えます。

偉大な先人たちが歩いたおかげで、後を続く僕たち現代人は整備された道を歩くことができているという関係性は切り離せません。登山装備やアイテムも日進月歩でどんどん改良され、より良いもの、お洒落なものが手に入りやすくなり、気軽に楽しめるハイキング、もしくは山の麓で過ごすキャンプも人気を集めています。山と人を結ぶグラデーションは確実に薄くなりつつあります。

これまで偉大なる人とそれに関わる先人たちが築いてきた歴史の上を歩いていると思うと胸が熱くなる。

飽きっぽいあまのじゃく

限られた時間をいかに効率よく使うか。

大切な人と過ごす時間をどう優先させるか。

人の多様性をどうしたら認め合うことができるのか。

世界大戦、高度経済成長、ミレニアム、スマホの普及…と、激動の現代社会を乗り越えてこれまでの価値が変わろうとしている。

モノが溢れ必要以上に消費するよりも、モノゴトの体験をシェア、共感することに重きを置くようになった。関係性が長期よりちょっとだけという短期的なものの方が好まれる時代になった。よく言えば、納得できないことを長く我慢する必要がなく、嫌なら離れることができる。チェンジすることが容易で刹那的な愛しさに深みを感じる世界。

悪く言うと飽きっぽい。そして意固地。早すぎる人は次から次へと変えて進んでいく、早さについていけない人はそこに留まり変わらない。早く変わることを正義とする人もいれば、変化することを恐れ、これまでの「今」を正当化することに固執してしまう人もいる。

どちらも正しく意固地。

個人的にはその両方の視点をもっている人が好き。

ここで少しだけ自己紹介。

今の仕事に不満はなく淡々と東京で暮らしている。大きく成功している訳でも、失敗している訳でもない、山歩きと鳥が好きな何者でもない39歳。

もう人間の寿命の半分近く生きていることになる。

35歳のころに山歩きに出会い、大きく価値観が変わった。あまりにも遅い気づきで恥ずかしいのだけど、そのあたりからようやく自分の歩く道が見えてきた。良いも悪いも無意識に留まり続けた場所から、早くて変わり続ける方向に舵を切ったのだ。そのおかげで、早い時間とゆっくりした時間の両方を行き来しているバランスの良い状態が保たれてる気がする。

一通り社会経験をして、仕事にも余裕ができたときに、自分の人生と向き合うことになった30代あるあるの流れに乗ってるだけかもしれないが。

これまでずっとのほほんと過ごしてきたので、今多くのツケがまわってきている。ツケとは、自分がやりたいことを知らず知らずにおし殺して、色んなことに蓋をしてきたこと。それを取り返すためにさらに速度を上げて進んでいかないともう時間がない。

あと人生が今の半分。

これから体力も落ちてくると思うとやらなくていいこと、我慢する必要ないことが小ジワのように細かく見えてくる。

やりたいことというのは偉人たちのように大きな何かを成し遂げることでも、お金を多く稼ぐことでもなく、自分の好きなこと心地よいことだけに時間を使いたいだけ。そのためにもお金を稼ぐことは必要だし、浮いた利益を山歩きの発展に還元していきたい。

こだわることにはとことんこだわり、変えることは固執せずにどんどん変える。文脈の繋がりを知らなければ言っていることがころころ変わってみえてしまうかもしれない。

でも仕方がない、僕たちは飽きっぽいあまのじゃくなのだから。

果てなく続く山歩きの物語

ここまでは過去と現在のこと。山歩きからは脱線してしまったけど、山が好きになり、生活の一部になっている現状を考えると、それさえも「道」を歩くことと等しいのではないだろうか。

ここからは未来の話。

短期的な世界の現実を受け止め、それを楽しみつつ1年から3年、5年、10年の単位ならやった分だけ進むだけなので、どうなるかはわかるし、自分次第だ。大きな枠組みになる世界の情勢がどうなるかは国のことを考えてくれる人たちに任せ、選択するときがきたら「こっちのがいい」と情報を掻き分けられるぐらいの知識は身につけておきたい。

人との関わり方も同じで一致しなければお互い不幸になるだけなので、人のやること言うことに共感はするけど、一緒にやるとは限らない。残されてる時間は少ないので、任せられることはどんどん任せて、よくなることを願い見守るだけ。

現在を生きてる僕たちは少し先の将来のことから逃れることはできないので、必然的に今と近未来でどう生きていくかを考えることになる。ほかっておいても最適な解を見つけていくと自分たちを信じて進むしかない。じゃあ1万年後、100万年後の未来はどうでしょう?離れすぎてわけワカメですね。地球があるのかさえもわからない。

それならば、考えるだけ無駄となるのだけど、長い歴史を知っている僕たちはそれだとあまりにも悲しすぎるしロマンがない。未来をもっと身近に感じたい。

今から100万年前に暮らしていた人たちの形跡を見て、現代人が新しい発見や知識を得るように、リアルな現実を生きて、山が好きで、歩くのが好きで、そんな愛くるしい一人ひとりの足跡(物語)を残していければ、未来の誰かがみたときに「すごい」と思ってくれるのではないだろうか。

地球が誕生して「山歩きという一本の道」がある。そのときどきの時代の色をつけつつ、世代を越えて道を繋いできた数多くの足跡(物語)が振り向けば存在する。僕たちが歩いてきたこともその中の一つで、これからも歴史を噛みしめ、現代を生き、山歩きを楽しんでいきたい。

100万年後の未来人が化石でもみるかのように僕たちの足跡(物語)が残ってると面白いなぁと。

おわりに

子どもの頃から歴史が好きで、35歳になってからそこの枠に山が加わった。それでもまだ、頭の中でしか留めることしかできなかったけど、インターネット、スマホ、SNSが広まったことで、価値観も選択肢も増えた。いや、増えたというよりもともとそこにあったのに気づかなかった、気づかないようにしていただけなのかもしれない。

そんな中、残りの人生の時間をそこだけに注力した方が楽しいのではないか?という子どものように問いかけを行い、やれることをやっているのが今。おかげで判断の軸ができたので、うじうじと悩むことはほとんどない。

その軸のおかげで仕事もいっそう楽しくなった。

ただ、残念ながらまだ描いていることの後ろ姿さえ捉えていない。大丈夫かな、間に合うかなという不安もある。

それでもこれまでWebサービスに関わってきたスキルと経験を活かして登山メディアを作り、そこから産まれるサービスを運営していきたい。

話は変わり、妻はアパレルの仕事(作る方)をしている。ずっと続けているので本質的に好きなことなんだなと、自分にない感性とスキルがある妻のことをすごく尊敬している。高い山を目指す登山じゃなくて、山を歩くという行為そのものが同じように好きなので、よく一緒に山歩きをしている。

ふとあるときに「いつか山でも街でも使えるアウトドアブランドを作りたい」と照れながら言った。

すぐさま「じゃあ一緒にやろう」と返事をした。

それをきっかけに、具体的にどうしようね、どんなデザインがいいかなと、家族の話題になることが増えてきた。

本当に作るかどうかはわからないし、家族という近い距離というのもあるけど、同じ目的の中で過ごして話をする時間はとても有意義で心地よい。ここにこそお金には置き換えられない人間の幸福があるのではないかと確信している。

この心地よさをたくさんの人と味わいたいので今運営している登山メディア(山コミュ)のコンセプトを変えようと思う。

山と温泉とグルメの情報発信がコンセプトでしたが、山歩きを深めていくうちに少し違うなぁと違和感を感じてしまったんです。

以前ならこの気持ちに蓋をしてやり過ごすこともできたのだけど、そういうのはもうやめて、じゃあどうしたいの?と整理するためにこの記事を書きました。

ダラダラと書いてしまったこの記事を要約すると

歴史ってすごいなぁ

山歩きしてる一人ひとりに物語はあるよね

100万年後にも届く山歩きの歴史を繋ぐメディアを作りました

一緒に化石になりましょう

人によっては頭おかしいと感じることですね。笑

ただ、今の自分なりに山を歩くことの意味をみいだすことができたのでスッキリしてます。

本日はれてリニューアルできたこのサイトのタイトルは

100万年後に届けたい山と暮らしの登山メディア「山ハレ鳥トケ」

です。

なぜこの名前かというのはこちらを読んでください。

山歩きやサイトへの想いはどんどんnote(無料)に書いていきます。

何をやっていくのかはまた別の機会にお話しますが、格式高い登山情報や詳しいギアの紹介は、すでに他のメディアがやっているので、そこにお任せするとして、山と関わる一人ひとりの暮らしに寄り添う考え方の登山メディアにしていきます。

山に関わる人たちの暮らしが豊かになることが登山業界を盛り上げることにも繋がることになるので、身を守るための登山グッズを開発する会社や登山技術の底上げを計る本や団体、毎年更新される登山地図、遭難防止のGPSアプリの開発、山岳救助のみなさま、山小屋で働くみなさま、里山を守りそこで暮らすみなさま、温泉を運営し、地元の食材を調理するみなさまなどの活躍があるからこそ、今こうして一般人の僕でも楽しい山歩きができています。

その恩返しができる一翼になれるよう精進していきます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

共感できるところがありましたら、シェアいただけると嬉しいです。

そして、もしどこかで会う機会がありましたら山の話をつまみに語り合い、一緒に歴史の化石になりましょう。笑

2018年11月24日
HIKES編集長
宮本 将弘