6~7月にかけての時期は、本格的な夏山シーズンを控えワクワクする時期ですが、梅雨で雨の日が多いためなかなか登山計画が立てづらい時期でもありますよね。
そんな時期の登山には日帰りでサクッと登れて、この時期しか見られない美しいアジサイ園を巡るハイキングコースはいかがでしょうか?
この記事では、埼玉県秩父地方にある「美の山(蓑山)」のルートや難易度、アクセス、実際に歩いてみた感想を紹介します。電車でアクセスでき気軽に登れる山なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
美の山は標高583mの山で、山頂は美の山公園という広大な公園になっています。
公園までは車道が整備されており駐車場もあるので、車で気軽に訪れることも可能です。
美の山公園は季節の花々と雄大な眺望が魅力。4月はソメイヨシノ、5月はヤマツツジ、そして6月下旬からはアジサイ園地の約4,500株のアジサイが咲き乱れ、多くの観光客やハイカーが訪れます。
展望台からは秩父の武甲山、両神山、天気が良ければ遠くに日光連山まで見渡せます。
また夜は「日本夜景100選」に選ばれるほどの美しい夜景が広がり、早朝は幻想的な雲海を見られるため、カメラマンにも人気のスポットです。
美の山は埼玉県秩父市と皆野町にまたがる独立峰です。最寄り駅は秩父鉄道の親鼻駅、皆野駅、和銅黒谷駅の3駅。
東京方面からだと、JR湘南新宿ラインで熊谷駅まで行き秩父鉄道に乗り換えるか、西武池袋線で西武秩父駅まで行き、そこから徒歩8分の秩父鉄道御花畑へ乗り換える方法などがあります。
美の山登山の標高差は429mで、標準コースタイムは2時間50分ほど。難易度でいえば初級レベルです。
ルート上に危険個所や道迷い箇所もないので、小学生低学年くらいの子どもと親子で登山している人も見かけました。
和銅黒谷駅をスタートし、聖神社、和銅遺跡を散策したあと美の山山頂でアジサイを楽しむコースを実際に歩いてきたので紹介します。
スタートは和銅黒谷駅。天気は曇りでしたが、雲の切れ間に武甲山が見えました。
山頂からの景色にも期待しつつ出発です!
まず国道140号線から「和銅遺跡」の大きな看板を曲がり「聖神社(ひじりじんじゃ)」へと向かいました。
聖神社は”銭神様”として知られる神社で、宝くじの当せん祈願やビジネスの成功を祈願する人たちがよく訪れます。
ここで引いた「金みくじ」には「金運:臨時収入あり」と書かれていました!登山の安全も祈願しましたが、臨時収入という言葉にもワクワクしますね。
聖神社を後にして、沢沿いの道に入っていくと「和銅遺跡」があります。日本で初めて作られた通貨「和同開珎」の5mにもなる巨大なモニュメントはなかなかの迫力。
美の山に登るならぜひ訪れてほしいスポットです。
和銅遺跡からアスファルトの道路へ戻ると、美の山への登山道が始まります。
「秩父鉄道ハイキングの会」が設置した赤い矢印が所どころにあるので、迷う心配がありません。
間違いそうな分岐道も、赤の矢印がわかりやすくて助かります。
登山道はゆるやかなつづら折りで、少しずつ高度を上げていきます。道幅は狭めですが、急な登りがなく同じペースで歩きやすいです。
登山口から美の山山頂までは1時間ほど。ずっと森の中を進むので眺望はありませんが直射日光が当たらないので涼しく、風の音と野鳥の鳴き声に癒されます。
山頂手前にカウンターがありました。
登山者数の調査結果は皆野町観光協会のホームページで公開され、登山道整備等に役立てられるそうです。
視界が開け、展望台の脇を進むと美の山山頂に到着です!
美の山公園は360度の大展望が広がり、ベンチやテーブルが整備されているのでゆったりとくつろげます。
トイレや自動販売機もあるので長時間ゆっくりできそう。ただし火気厳禁の看板があり、バーナー等の使用はできないようです。
展望台から望む、西側の秩父盆地と武甲山方面の景色です。この日は梅雨の晴れ間で雲が多かったのですが、武甲山だけはきれいに見えました。
雲がなければ西に日本百名山の両神山、さらに北東方面には日光連山も見渡せます。
公園の東側にあるのが、この日の目的のアジサイ園です!山の斜面を覆うように色とりどりのアジサイが咲いています。
美の山公園のアジサイ園ではセイヨウアジサイ、ガクアジサイなどの約4500株が1.2ヘクタールにわたって咲き誇ります。
アジサイの見ごろは6月下旬から7月上旬で、例年だと満開は7月上旬頃のようです。
この日は開花状況は7割ほどでしたが、十分美しいアジサイを見られました。
アジサイ園を巡って楽しんだあと、帰りは関東ふれあいの道を通り親鼻駅へ。まずはみはらし園地の舗装された道を下っていきます。
千元山コースとの分岐を過ぎると登山道に。傾斜がきつくない歩きやすい道です。
ちなみに分岐から仙元山コースへ進むと「いこいの村ヘリテイジ美の山(https://www.ikoinomura-minoyama.jp/)」というホテルがあり、日帰り入浴ができるので帰りに寄ってみるのもおすすめです。
いったん車道に出ますが、すぐ先の赤い矢印からまた登山道へ入ります。
この日は前日に大雨が降ったので、所どころぬかるんでいて滑りやすかったです。
登山道を抜けると萬福寺というお寺の脇を通り、国道に出ます。国道を横断した先がゴールの親鼻駅です。
駅の裏側から線路を渡ればすぐに駅に到着するのですが、この日は運悪く石灰石を積んだ列車が停車中だったため、遠回りをするはめになりました。
ここまで、山頂での1時間ほどの休憩をあわせても4時間ほどの行程でした。
かなり余裕をもって歩けたので、山頂でもっとゆっくり過ごしてもよかったかもしれませんね。
梅雨の時期だからこそ登りたい花の山、美の山を紹介しました。
梅雨の時期は「どうせ山に登っても景色が楽しめないし……」と思いがちですが、美の山のアジサイ園のように梅雨の時期しか楽しめないことがある山だったら、晴れていなくても登る楽しみがありますよね!
春には桜やツツジ、夏にはユリ、秋には紅葉と、いつ登っても違う花や景色が楽しめるので、季節を変えて登ってみるのもおすすめです。
美の山は気軽に登れて見どころの多い山なので、ぜひ登ってみてくださいね。
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今日は山梨と静岡にまたがる竜ヶ岳へ。本当は福島の山に行く予定でしたが寝坊してしまい、近場の山へ。頂上で富士山ドーンを期待してたけど、その時だけ雲ってしまい残念…🗻山の日に山に行ったのは初でした。 pic.twitter.com/sbkMFgtBQ6
— 宮本 将弘🏡 (@masa_yco) August 10, 2020
山に恋するフリーライター。運動嫌いだったのに、たまたまテレビで見た岩手山に一目惚れして登山を始める。ソロ登山の魅力にハマり、低山ハイキングからテント泊縦走まで自分のスタイルで楽しんでいる。
登山で訪れた土地の郷土料理や地酒、クラフトビールを楽しむのが至福の時間。地方の伝統工芸品や民芸品をアウトドアで使うのが好き。
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