HIKES > 全国の山情報 > 中国・四国・九州の登山情報 > 大山(だいせん/鳥取県)の登山情報
日本の最高峰「富士山」と比較され、東の「富士」西の「大山」と呼ばれるほど大山の山容は美しく海外の方からも注目を集めています。
大山は「鳥取砂丘」「出雲大社」と並び中国地方の観光スポットとして人気があり、夏は景色を楽しむ登山、冬はスキー・スノボのウィンタースポーツで季節を通して魅力が詰まった山です。
大山の場所や特徴、山で見られる植物など基本情報をご紹介します。
大山は鳥取県にある標高1,729mの火山です。中国山地の主脈より少し北に外れていますが、その中でも最高峰を誇っています。主峰は剣ヶ峰で、三鈷峰、烏ヶ山や船上山などの総称になります。
以前は「死火山」(歴史時代に噴火記録のない火山)とされていましたが、完全に死火山であることが確認できないため、現在では「活火山」と「それ以外の火山」と分けられています。
大山は活火山ではないため、火山にあたります。
大山の特徴はみる側によって姿を変えるところにあります。
西側から見る大山は、富士山のようになだらかで美しい山容になっており、よく写真で見る大山の姿は西側から撮影されたものです。富士山に似ていることから「伯耆富士(ほうきふじ)」や「郷土富士」とも呼ばれ親しまれています。
※伯耆(ほうき)とは、鳥取県西部の旧国名が伯耆国であったことが由来です。そのことから大山は伯耆大山とも呼ばれることがあります。日本百景には西側からの景色が選定されています。
西側の山容がなだらかで女性的とするなら、北や南側から見る大山は、荒々しく、険しいため「男性的」といえます。激しい崩壊により形成された姿は「北壁」「南壁」と呼ばれ、アルパインクラミングの聖地とされています。
豊富なクライミング経験と技術が必要なため、トレッキング(軽登山)大好き人間は、眺めるだけに留めておきたいですね。
山岳信仰の深い「大山」
大山は出雲大社が近いこともあり、山岳信仰の山として数々の神話が残っています。有名な神話が「出雲国風土記」の冒頭に記されている「国引き神話」です。
詳細は他サイトに掲載されていますのでそちらを参考ください。
【参考リンク】
出雲観光ガイド 出雲観光協会ホームページ
神話の中で大山は火の神岳(ひのかみたけ)と呼ばれ、国を引っ張るために杭として使われたのが火の神岳とされています。なんともスケールのでかい話で想像を掻き立てられますね。
大山は富士山と同じく山そのものがパワースポットになっています。訪れる人の運気を上げ、悪い気を追い払ってくれるという強力なパワーを持っていることから登山だけではなく開運祈願としても大山は多くの人に親しまれています。
大山頂上からの景色
頂上からは日本海や米子市内をはじめ、四国の石鎚山(いしづちやま)や隠岐島まで眺めることができます。
たっぷり魅力がつまった大山、中国地方の山に登るなら大山がおすすめです。
大山は「花の百名山」「新・花の百名山」に選定されていることもあり、山頂周辺では色とりどりの花を咲かせます。
春(4~6月)イチリンソウ、ダイセンミツバツツジ など
夏(7~8月)ナンゴククガイソウ、オオバギボウシ、クガイソウ など
秋(9~11月)ユウスゲ、アキノキリンソウ など
大山の主要コースは「夏山登山コース」と「ユートピアコース」と二つあります。歩行距離や難易度も変わってくるため、ご自身の体力や技術に合わせた登山計画をたてましょう。
登山は5月の連休あたりから出来るようになります。
夏山登山口から出発し弥山(1,709m)、頂上避難小屋を目指す大山のもっともポピュラーなコースです。登山道はしっかり整備され、一本道で迷う箇所がないため登山初級者の方でも登れます。
五合目までは西日本最大級といえるブナ林の中を歩き、六合目以降は視界が広がり日本海を眺めながら登ります。七合目付近では急登が続く上、石がゴロゴロしているので石を蹴ってしまい落してしまう可能性がありますので注意して登ります。
八合目以降は、緩い木道になり登りやすくなります。国の特別天然記念物に指定されている「ダイセンキャラボク」の中を歩いていきます。
頂上には避難小屋があり、5月~10月ごろまでは売店もあります。登頂記念バッジも販売していますが、売店は不定期営業なので事前に確認しましょう。
ユートピアコースは、大山寺から出発しユートピア避難小屋を目指す登山中級者向けのコースです。夏山登山コースほど道は整備されておらず、途中で鎖場や岩登りなど難所がありますのでご注意ください。
大山寺から大神山神社奥宮までは石畳みの道を歩きますが、雨で濡れていたりすると滑りやすくなるため注意して歩きましょう。
大神山神社奥宮以降は、本格的な登山道になり、鎖場やロープを伝って登る箇所がありますので油断せず登ってください。特に下山時は危険なのでゆっくり確実に降りましょう。
難所をクリアした先に待っているのはユートピア名物のお花畑です。7~8月ごろが見ごろで登山道はしんどいけど、お花畑を目当てに多くの登山客が訪れます。お花畑には「ナンゴククガイソウ」「シモツケソウ」など一面に咲き誇ります。
【交通機関を利用される方】
①山陰本線「米子駅」下車
②米子駅からバスで移動
・日本交通バス 大山方面行き 約50分 大山寺下車
・大山るーぷバス(期間限定)約50分 大山寺下車
③米子駅からタクシーで移動
夏山登山コースは往復で6時間、休憩入れて約7~8時間はみた方が良いため、登山口には朝7~8時には着いておきたいですね。(その日に帰る場合は特に)
【関連リンク】
日本交通バス
大山王国 大山るーぷバス
※バス時刻は毎年更新されますのでバス会社にご確認くださいませ。
▼タクシー会社
日本交通株式会社
・米子営業所(代) TEL 0859-33-9111
・米子駅前 TEL 0859-35-0811
【お車でアクセスされる方】
米子IC下車 県道24号線から大山寺へ約12km
▼駐車場案内
①下山野営場(キャンプ場) 駐車台数:70台(無料)
トイレ・登山ポストあり、12/1~3/31は閉鎖
②南光河原駐車場 駐車台数:58台(無料)
トイレ・登山ポストあり
①と②はどちらも無料なこともあり、登山シーズンは混雑します。
早目の到着をおすすめします。
③大山博労座駐車場 駐車台数:600台
4月1日から12月23日までの駐車料金は無料
スキー・スノボ用の駐車場のため、かなり広いです。
12月24日から3月31日までは有料になります。
【関連リンク】
大山観光局
電話:0859-52-2502
小屋の使用料は無料で宿泊する場合は、ご自身でシュラフ等お持ちください。5月上旬から10月末までは売店がありますが。基本的には無人になります。
トイレあり、収容人数50人
【ユートピアコース】ユートピア避難小屋
収容人数8人と小じんまりとした避難小屋です。利用料金も無料で宿泊可能です。小屋付近にあるお花畑目当てに夏、秋には多くの登山客が訪れます。
トイレなし。
取材協力:ミルトーク
■40代 女性
■30代 女性
■50代 男性
■30代 男性
■30代 女性
①登山する際は必ず地図を持っていきましょう。※コンパスもあるのがベストです。
②山歩きの基本3大装備「登山靴」「ザック」「レインウェア」を準備して登山に挑みましょう。※行程や季節により異なりますので山行計画に合った装備や道具を準備しましょう。
③登山届けの提出、山岳保険も忘れずに。
④登山に慣れていない方は、できるだけ経験者と行くようしましょう。
⑤危険を感じたら引き返すようにしましょう。
⑥冬や残雪期の登山は技術や装備が必要です。無理な計画をせずご自身に合った登山計画を立ててください。
大山を十分楽しんだ帰りは、汗を流して着替えたいですよね。
日帰り入浴可能な温泉をご紹介します。
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※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
登山をする上で天気はもっとも重要な情報と言えます。平地は晴れていても山は雨なんてことも多々あります。特に夏の天気は変わりやすいため事前に天気の状況を把握しておきましょう。
全国レジャースポットの詳しい天気予報を掲載している「てんきとくらす」を参考にしています。
てんきとくらす
時間に余裕があったら大山の麓で楽しもう!
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▼山ハレ鳥トケ編集長の里山トラベル
山ハレ鳥トケ編集長の山歩きをTwitterでも発信しています。山歩きをしながら地域の歴史を巡る里山トラベル活動をしています。フォローすると喜びます。
東京青梅駅から歩いていける長渕丘陵は気軽なハイキングコース。なんだけど、あかぼっこからは奥多摩の山々が見渡せる素敵な場所です。年末年始でくっちゃりねっちゃりして、鈍った体を整えるきっかけになるのでおすすめです。多分1月に行く。 #里山トラベル pic.twitter.com/NyVksMhOA6
— 宮本 将弘 (@masa_yco) December 28, 2019
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