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鳳凰三山(ほうおうさんざん)とは南アルプスにある「薬師岳(やくしだけ)」「観音岳(かんのんだけ)」「地蔵岳(じぞうだけ)」の3つの山の総称です。
標高は鳳凰三山の最高峰の観音岳が2,841m、薬師岳が2,780m、奇岩と呼ばれるオベリスクのある地蔵岳が2,764mと2,000m級の山々を縦走でき、南アルプスの入門として親しまれています。
鳳凰三山へのコースは大きく4つあります。途中にある「鳳凰小屋」「薬師岳小屋」「南御室小屋」に泊まり1泊2日で計画をたてる方が多いです。
鳳凰三山は登りよりも下山が思った以上に長く感じ体力も消耗するため、どのコースで下山するかを念頭に計画をたてると良いでしょう。
【1日目コース】
夜叉神峠→杖立峠→苺平→南御室小屋→薬師岳小屋
【2日目コース】
薬師岳小屋→薬師岳→観音岳→赤抜沢ノ頭→地蔵岳→鳳凰小屋→燕頭山→西ノ平→御座石鉱泉
夜叉神峠登山口からスタートする夜叉神コースは、距離は長いものの危険個所がないため登りにも下山にも最適です。
2016年5月のゴールデンウィークに行ったときはこのコースを利用しました。
夜叉神峠登山口には約90台停められる無料駐車場があります。交通機関を利用する場合は、甲府駅からバスで約70分ほどでアクセスできます。整備されたトイレもありますので出発の準備はここでしっかりできます。
夜叉神峠登山口から夜叉神峠までは緩やかな雑木林を登ります。
夜叉神峠に着くと景色が広がり白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)の大展望が待っています。この素晴らしい景色を見るとこれから始まる登山に胸を躍らさせられます。
夜叉神峠から杖立峠、苺平までは長い樹林帯を登っていきます。単調な道が続きます。
苺平を超えれば南御室小屋に到着です。
初日はここで宿泊する方も多いです。体力や時間に余裕がある場合は先にある薬師岳小屋まで行き泊まります。
自分が行ったときは薬師岳まで行きました。(予定していたコースタイムよりかなり押しましたが、、)
【料金】
・1泊2食付 8,800円
・1泊1食付 7,700円
・寝具付き素泊まり 5,500円
・素泊まり 4,500円
・弁当 1,100円
・テント(お1人様)500円
【営業期間】
・4月27日~5月6日毎日営業
・5月~6月変則営業
・7月~10月毎日営業
・11月第3週頃まで変則営業
・12月29日~1月3日年末年始営業
【WEBサイト】
南御室小屋のホームページをみる
※山小屋の情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
南御室小屋からは急登がしばらく続きます。徐々に森林限界を超え砂払岳まで来ると景色が変わり、白峰三山がはっきりと見えてきます。砂払岳を超えた先にある薬師岳小屋にて泊まりました。
明日に備えて薬師岳小屋にてしっかりと体力を回復させます。
【料金】
・1泊2食付8800円
・1泊1食付7700円
・寝具付き素泊まり5500円
・素泊まり4500円
・弁当1100円
・テント(お1人様)500円
【営業期間】
・4月27日~5月6日毎日営業
・5月~6月変則営業
・7月~10月毎日営業
・11月第3週頃まで変則営業
・12月29日~1月3日年末年始営業
【WEBサイト】
薬師岳小屋のホームページをみる
※山小屋の情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
二日目はいよいよメインとなる鳳凰三山の縦走です。薬師岳小屋から20分ほどで薬師岳山頂に到着します。
薬師岳山頂は広く展望も良いため写真を撮るなからここがオススメです。
西は迫力満点の北岳などの白峰三山、南には天気が良ければ富士山、北は甲斐駒ヶ岳や八ヶ岳、東には奥秩父の山々が見えます。
薬師岳から観音岳、地蔵岳への道は白い稜線と言われる花岩石(かこうがん)のある道を歩きます。
鳳凰三山の稜線歩きはまるで天空にいるかのように美しい景観です。
地蔵岳にはオベリスク(別名:地蔵仏)という、大きく突き出した巨大な尖塔があります。
一説によると、鳥のくちばしに似ていることもあり、三山一体を伝説の鳥「鳳凰」に見立てられたことから
鳳凰山の名前の由来にもなっています。
オベリスクの頂上を目指す方もいますが、事故も多いためチャレンジする場合は
スキルをしっかり身につけてから挑みましょう。
地蔵岳からは下山になります。最初は急な下りが続き、少し歩きにくいですが危険な箇所はありません。しばらく歩くと鳳凰小屋に着きます。水場もあり自由に使えますので一息つきます。
【料金】
・1泊2食付き 8,000円
・素泊・寝具付き 5,000円
・素泊 4,000円
・幕営料 800円(お一人様)
【営業期間】
・春期営業:4月末〜6月末(要予約)
・夏季営業:7月〜10月末
・冬期営業:11月〜年末年始(要予約)
【WEBサイト】
鳳凰小屋のホームページをみる
鳳凰小屋から御座石温泉まで一気に下ります。思っている以上に長いので体力がかなり消耗されます。
御座石温泉にいるシロというワンちゃんが散歩していることがるので運が良ければ会うことができます。(自分が行ったときは会えました!)
一緒に付いてきて道の案内もしてくれるので疲れている時に出会うとかなり癒されます。
※動画の最後の方にでてきます。
御座石温泉からバスが出ていますので間に合うように下山しましょう。
経過時間 | 場所 | ポイント |
---|---|---|
【1日目】START! | 夜叉神峠 発 | JR「甲府」駅よりバスまたはタクシー(片道約8000円)にて。トイレあり |
12分 | 杖立峠 着 | 緩やかな樹林帯を登る |
120分 | 苺平 着 | 苺平という看板が目印 |
30分 | 南御室小屋 着 | 体力や時間がない場合はここで宿泊。トイレあり。 |
90分 | 薬師岳小屋 着 | 砂払岳を超えて到着。トイレあり。 |
合計360分 | 山小屋、テント泊 | 食事は薬師岳小屋にて。 |
【2日目】START! | 薬師岳小屋 発 | ここからが鳳凰三山のメイン。 |
20分 | 薬師岳 着 | 頂上は広くで見晴しも最高! |
45分 | 観音岳 着 | 稜線歩きが気持ちいい |
40分 | 赤抜沢ノ頭 着 | ここからオベリスクもみえる |
15分 | 地蔵岳 着 | オベリスクへのチャレンジは危険 |
60分 | 鳳凰小屋 着 | トイレ、水場あり |
80分 | 燕頭山 着 | 下山の道は長い |
100分 | 西ノ平 着 | まだまだ続く |
40分 GOOL! | 御座石鉱泉 着 | トイレあり。バスの時間に送れないように |
合計400分 | 御座石温泉 | 韮崎行きバス(時刻表)※情報が古い場合がございます |
2016年のゴールデンウィークにいきましたが、雪が残っており標準タイムより遅れ、下山もかなり疲れました。アイゼンを装着していない人が多かったですが日陰は凍っているので装着した方が安全です。鳳凰三山の白い稜線は最高でした。また行きたいです。
※夏の時期を想定しております。コースタイムはあくまでも目安です。休憩などの時間は含まれていませんので、ご自身のスキルに合わせた無理のない山行計画を心がけましょう。
登山をする上で天気はもっとも重要な情報と言えます。平地は晴れていても山は雨なんてことも多々あります。特に夏の天気は変わりやすいため事前に天気の状況を把握しておきましょう。
全国レジャースポットの詳しい天気予報を掲載している「てんきとくらす」を参考にしています。
鳳凰三山(ほうおうさんざん)の天気を見る
(てんきとくらす)
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