里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

2020年4月7日コロナの感染拡大防止のため日本でも緊急事態宣言が発令されました。それによって外出自粛が強化され、これまで会社へ出勤することが常識だった日本社会は一気にテレワーク可が進み、自宅で働くことが一般化されつつあります。

コロナ収束後もソーシャルディスタンスは続くと予想され、人との距離をとり、極力会わないような新しい習慣(ニューノーマル)も始まろうとしています。この流れの中で里山の価値が上がるのではないかと思っています。

今回はwithコロナの里山暮らしがどうなるのか書いていきます。



里山活動とは里山の保全や整備を行う活動

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動とは人を含む多様な生き物が共存して持続的に暮らしていけるように、山や森に手を加え農林業資源を共有の恵みとして保全や景観を守る活動のことです。

これまでは地域の人だけがそれを背負ってきましたが、都心に人口が集中してることや少子高齢化社会が進む中で地域コミュニティだけでは難しくなってきています。自然豊かな日本の共通資源として捉えることで、その地域以外の人にも里山活動に関わるような取り組みがされています。

環境省でも里地里山における「新たな共同利用」を推進しています。その理想な姿が書かれていますので、引用します。

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「新たな共同管理」の推進により実現される里地里山のイメージ

・健全な農地の生態系を活かして農家の人たちと地域の学校の生徒たちが一緒に生物の調査を行い、地域の中の豊かな人のつながりが生まれている。

・ 二次林・人工林・農地などが一体となった里地里山では、多様な土地利用・資源利用と都市住民をはじめとした多様な主体の連携・協働を通じて、さまざまなタイプの生態系が混在する状態が復活している。

・風景が美しく保たれ、それに惹かれて移り住んできた都市住民や外国からの観光客などが増え、エコツーリズムの浸透もあって生き生きとした地域づくりが実現している。

・里地里山の価値が広く国民に認識され、公的または民間の資金やボランティアにより維持管理の一部が支えられるようになっている。

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地域の特定の人のみだけにかかっていた負荷を分散して、大人から子ども、地域外や外国の方にも里山を楽しんでもらえるように様々な活動が全国で行われています。

詳しくは環境省のこちらの資料(PDF)をご確認ください。里山保全活動の全容がわかりやすくまとめられています。自治体、個人、民間団体、企業が一緒になって組織的に動いていく必要性があります。

里山活動に参加できる体験イベント

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動とは、実際どのようなことを行うのでしょうか。団体によってさまざまですが「森林保全」「田畑の手入れ」「植物や生物の学び」「次世代リーダーの育成」などがメインの活動になります。今回は「森林保全」「田畑の手入れ」に絞り活動内容をご紹介します。

「森林保全」

人口減少や人材不足により荒れてしまった里山の再生や森林が元気になるような取り組みをします。体験を通じて環境問題、森林の役割を学んでいきます。規模にもとりますが、不必要な木を伐採する間伐や植栽した苗木が健やかに育つように雑草などを取り除く下刈りが主な活動になります。

「田畑作業」

一般の方でも参加しやすいのが「田畑の作業」ではないでしょうか。農家さんの人手不足も相まって農作業のお手伝いをする体験イベントは全国各地で行われています。3月の開墾から始まり、代掻き・黒塗り、種まき、田植えがあります。夏は草刈りが盛んになり、秋には収穫が行われす。一年の季節を通じて、自然からの恵みやその恵みを得るために整備することを体験します。

僕も里山活動には興味があるので、こちらの団体へ会員登録をしました。2020年度中はキャンペーンをおこなっているため、会費が無料のようなので興味ある方はチェックください。

未来の地域を作る里山暮らし

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

場所から解放された働き方

昔ながらの里山暮らしに戻した方がいいのかと問われると僕個人としてはNOです。その理由は人口減少、少子高齢化の波を止めることは難しいからです。戻すより一回り進化した里山暮らしこそ未来の街の姿だと考えています。

急速に発展したIT技術やネット回線により地方に住みながら都心の仕事をする環境は整いました。それでも全国的には情報格差が生まれ、IT技術の進歩と実生活が伴わず、スムーズに進んでいなかったのが現実です。

オンラインを活かした暮らし方が、コロナの影響によるテレワークやソーシャルディスタンスの習慣化で流れが大きく変わったと感じています。

東京を中心とした人口の多い都市での暮らしはウィルスの脅威にさらされることが明らかになりました。コロナが収束したとしても、別のウィルスによるリスクも考えられます。

もちろん職種は限られますが、会社へ出勤する必要性がなくなり、オンライン上でも支障なく仕事ができることがわかってきたのです。

今後は必要なときだけ出社することができる環境を作ることで、場所に捉われない働き方が主流になると予想されます。場所から解放されたとき、自然豊かで広い家に住める郊外へ移住を検討される方も増えてくるのではないでしょうか。

まわりに豊かな自然があり、居心地の良い家に住みながら最先端のことを学びながら働くことは個人的にも理想の姿だと思っています。

オンラインだけでは学べない地域の自然体験

子どもの教育においても学校のリアルな場に通うことのリスクが高まり、オンライン教育への移行が急速に進んでいます。

一方で「環境の整備のが整っていない」「先生や保護者のITリテラシー不足」「全ての家庭にPCがあるわけではない」などによる教育格差が生まれるのではないかという課題も浮き彫りになっています。

また、オンラインのみでは人や社会との関わりが薄くなるため心を育むことができないと懸念されています。僕はそれを補うのが地域コミュニティであり、自然体験なのではと考えています。

自然体験活動をたくさん経験した子どもは、課題解決能力や豊かな人間力などの「生きる力」が備わると研究結果も出ています。植物や生物と触れ合うことで生命の大切さを学び、発想力や創造力が養われるとされています。

このように地域コミュニティや自然体験を通して子どもの心や教育をサポートして、地域みんなで子どもを育てるという昔ながらの文化を今の時代に合わせて変えていくことが大人に求められることではないでしょうか。

まとめ

昔ながらの暮らしの良いところを残し、人手不足は最新のテクノロジーで補う。働きやすい環境で仕事をしながら経済に貢献して、地域コミュニティで社会に貢献する。里山が枯れないよう活動を通じて自分たちの地域を守っていく暮らしの仕組みが循環性のある未来型の里山だと思っています。

こうして記事を書くことは容易だけど、実現させるには色々な制限があり困難だと思います。その中でも自分なりに行動して小さくても良いので未来の里山作りに貢献できるよう、これからも里山トラベル活動を続けていきます。

▼里山に関する本

里山という物語: 環境人文学の対話

結城 正美 (編集), 黒田 智 (編集)


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里山の環境学

武内 和彦 (編集), 恒川 篤史 (編集), 鷲谷 いづみ (編集)


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里山奇談 めぐりゆく物語

coco (著), 日高 トモキチ (著), 玉川 数 (著)


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▼山ハレ鳥トケ編集長の里山トラベル

山ハレ鳥トケ編集長の山歩きをTwitterでも発信しています。山歩きをしながら地域の歴史を巡る里山トラベル活動をしています。フォローされると喜びます。

【登山マンガ】雨の日登山の魅力とは。濡れることに慣れていく

登山マンガ第15回のテーマは「雨の日登山」です。わざわざ雨の日を選んで山に行く人はあまりいないと思いますが、あえて雨の日に登山をしてみるお話です。

【登山マンガ】雨の日登山の魅力とは。濡れることに慣れていく

雨の日登山の注意点

今回の4コママンガのように雨の日登山の経験を積んでおくことで、突然の雨に降られたとき、その経験が役立ちます。練習とはいえ、経験が浅い人がひとりで行くのはおすすめできません。誰かと一緒に行きリスクを軽減しましょう。

雨の日登山の注意点は3つあります。

1)レインウェアやザックカバーは必須

持ち物はできるだけいつも使うものを揃えていきます。レインウェアはもちろんのこと、ザックカバーやスマホが濡れないように防水対策が必要になります。レインウェアの着心地や動きづらさなど確認してみてください。

僕はレインウェアをあまり着たくないため、ギリギリまで粘ってしまうのですが、そんな意地は早く捨ててすぐ着ることをおすすめします。

2)足元が滑る

街でも同じことですが、道が濡れてしまうと滑りやすくなります。特に岩や木道には注意しましょう。下山時は足も疲れているため踏ん張りがきかなくなり、着地箇所が悪いとひっくり返るぐらいツルっといってしまいます。

3)汗は思った以上にかいている

レインウェアを着て歩いていると自分が思っている以上に体は汗をかいています。特に蒸し暑い梅雨の時期や夏は脱水症状が起こる可能性があるので注意しましょう。

逆に秋や冬は汗で濡れてしまった肌着が冷えてしまい、低体温症になるケースもあります。体温が下がるとその分体力も低下するため、温度調節ができる服装を準備したり、ペース配分に気をつけたりと汗をコントロールできることが望ましいです。

マンガのように雨の日だからこその楽しみ方もありますので、まだ雨登山を経験されていない方は、あえて雨の日に登山するのも選択肢の一つです。

ただ、残念ながら景色は期待できませんので、それ以外のところに注目してみてはいかがでしょうか。

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【登山マンガ】登山の天気チェック。山の天気は変わりやすい

登山マンガ第14回のテーマは「登山の天気」です。平日仕事をする人にとって、3連休や大型連休は泊まりの登山計画を立てたいものですよね。しかし、山の天気は変わりやすくこんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

【登山マンガ】登山の天気チェック。山の天気は変わりやすい

天気が悪くなったときの心構え

登山での天気はとても重要で計画を立てた1週間前は晴れだったのに、日が近づくにつれて悪くなってくる…なんてことは何回繰り返したことでしょうか。

平日仕事の場合、土日で山に行くことになります。そのため水曜日や木曜日になると細目に天気をチェックします。主に僕が使っているのは日本気象協会「tenki.jp 登山天気」(有料)とてんきとくらすというWEBサービスです。

近年サービスの精度も高くなってきていますが、天気チェックは一つのサービスではなく、複数合わせて確認した方がおすすめです。多角的に捉えて適切な判断をするようにしましょう。

さて、マンガのように楽しみにしていた登山が中止になることもよくあることです。ソロや仲の良い少数の友人なら決めやすいですが、複数人での計画の場合、中止にする判断はどうされますか?

少しの雨なら行きたいという人もいれば、晴れてる山域に行こうなど、意見が分かれるときもあります。この場合は、事前に中止の条件を決めておくとわかりやすいです。例えば、降水確率40%以上なら中止にして代案をなしにするなどと、目安を設けることで決断しやすくなります。

ただ、山あるあるの一つにもなりますが、天気予報は雨だったので中止にしたのに、実際は晴れていた…なんて逆パターンもあるものです。SNSで行こうとした山に登ってる人が晴れた写真をアップしているのを見ると「行けば良かった…」なんてことも。

そういうときは山は逃げないと言い聞かせて、次の機会を素直に待つようにしています。それでもモヤモヤしてしまいますね。笑

天気が登山に与える影響や天気予報サービスやアプリの紹介を他の記事でしていますので、チェックしてみてください。天気が悪い場合は無理して決行せずに、気持ちを切り替えて家でゴロゴロするのもいいですよ。

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涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

山には置いてきてはいけないものが2つある。それは「命」と「ゴミ」。登山マンガ「岳」の島崎三歩の心に響くセリフであり、登山をする者にとって大事な言葉。だけれど、僕は涸沢カールしかり、たびたび山に置いてきてしまうことがある。果たしてそれは一体…。

涸沢カールへの想いと登山者の聖地

山登りの最初の目標

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

「歩く距離は長いけど、登山を始めて最初の目標を涸沢カールにする人は多いよ。」

まだ、登山に魅了されたばかりのころ「どこの山がいい?」と誰かれ構わずに無邪気に聞き、登山経験豊富な人から言われた言葉だった。

涸沢カールの「カール」って何?という状態からネットや本を頼りに調べてみると、上高地、北アルプスと登山してなくても聞き覚えのある名だたるキーワードを目にして「行ってみたい」と胸を高鳴らした。

せっかく行くならベストシーズンと言われる紅葉の秋に行くことを決心する。

そこから体力をつけるため関東周辺の低山を歩きまくる日々を続けた。「大菩薩嶺」「御岳山」「武甲山」など、あの頃は本当に狂ったように毎週山に行っていた。思えば僕の低山好きはこのときから始まっていたのだろう。

そして、その年の秋、涸沢カールに行くことが決まる。

最初は当時運営していたコミュニティのメンバー6名と一緒に涸沢ヒュッテで山小屋泊をする1泊2日の登山、次の年は同じくコミュニティのメンバー4人でテント泊をした。どちらも真っ赤に燃える紅葉に合わせた秋だった。

2年連続で行くと毎年の行事になり、秋が近づくにつれ赤と黄色に染まった涸沢カールを思い出す。涸沢カールは僕にとって何か特別な場所かもしれない。

今回は3年連続になる涸沢カールで妻とテント泊をしたお話。

自分好みのギアや道具を選ぶ

「ねぇ、これは必要かな?」

秋の山は標高が高ければ高いほど冬のように冷えるので、持ち物に防寒着が必須だ。涸沢カールは標高2,300mの位置にあるため紅葉の時期はかなり寒い。特に夜や朝は気温も下がるため、防寒着に何を持っていくのか厳選する必要がある。

正直、僕はギアや道具にこだわりがない。逆に妻は一つ一つにこだわりを持っていて、毎回何かしらの新作ギアをお披露目するのが定番になりつつある。

今回も新作が仕込んであり、使うのが楽しみのようだった。それが僕にとってはリアルな情報収集にもなるのである意味助かっている。

妻のアドバイスで「メリノウールが温かいし、汗臭くならないよ」と聞いていたので、僕の今回の新作はモンベルで購入したメリノウールの肌着。早速、初日に着ることにした。登山歴3年目にして初めて着たメリノウールは化繊より抜群に着心地がよく、温かみを感じた。

新しいギアや道具があると気持ちもワクワクするもので、登山経験豊富な方から怒られるかもしれないけど、ファッションみたいにコーデを楽しむ登山もあながち間違ってはないと思う。

どこに心が踊るのかは人それぞれで、ギアや道具にこだわり、好きなデザインのものを持ち歩くことは、山歩きを楽しくする必要なスイッチかもしれない。

テント、シュラフ、防寒着、必要な食料、水、その他もろもろの衣食住を一つのザックにパッキングして、夜の東京を出発する。

登山者の聖地

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

上高地に行くには一般車の交通規制がかかっているためさわんど駐車場からバスやタクシーで行くことになる。さすが紅葉シーズンということもあり、朝3時ごろですでに駐車場がいっぱいだった。

バスの時刻まで少し時間があったため、車の中で仮眠した後、トイレを済ませ登山の準備をしてから片道1,100円の切符を購入し、始発のバスに乗り込む。

約30分ぐらいで上高地のバスターミナルに到着。ここに降りるのは3回目になるのだけど、何度来ても「山の聖地に来たんだ」と新鮮な気持ちになる。

上高地の名前の由来は、神が降りる地からきており「神降地」と書くこともある。聖地の名に相応しい由来が、これまで何人の登山者の気持ちを高ぶらせてきたのだろうか。

上高地から涸沢カールまでの道

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

まずは上高地バスターミナルから横尾までの道を歩く。ここを歩いたことがある人なら一度は思ったことがあると勝手に思っているのだけど、バスターミナルから河童橋→明神→徳沢→横尾と続く道は、綺麗に整備され平坦で歩きやすい…しかし、普通に歩いても約3〜4時間はかかるぐらい距離が長く地味につらい。

テントを担いでいるなら尚更、しんどく感じてしまう。横尾から涸沢カールまでが山登りの始まりだけど、その前に体力を消耗してしまうのは僕だけだろうか。

このときは久しぶりのテント泊ということもあり、横尾に着いたころには肩も痛いし、足も疲れていた。年々体重は増えるが体力は落ちてる気がする。

怠慢だ…身体を鍛えることを怠っているからこうなってしまうので、毎日のように走り込み、筋トレをしている人は本当に尊敬する。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

横尾から約1時間ぐらい歩いていると、空から雨がポツポツと落ちてきた。横尾までは快晴だったのだけど、いつの間にか雨雲になっていた。天気予報は曇りのち雨で、ついに「のち雨」が来たのかとこれから濡れる覚悟を決める。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

ここで少し余談。

横尾から歩き始めて屏風岩が見えてきたころには、体調が悪くなってきて歩く速度も落ちていた。前半の歩きですでに疲れがたまっていたのと、さわんど駐車場で仮眠をとったぐらいでほぼ寝ていなかったのが原因だろう。出発した金曜日は仕事だったのが今になって効いてくる。

「大丈夫?引き返して横尾のキャンプ場で1泊する?」

妻が心配して無理しなくてもいいと言ってくれた。

心の中では行けると思っていたけど、外から見れば明らかに歩くのが遅く、疲れているように見えるのも致し方ない。

「メリノウールがベタベタして気持ち悪い」

なんでこんなこと言ったのかわからないけど、調子が悪いことを新品のメリノウールのせいにしてしまった。

「ハハハハ・・・」

なんだその理由はと言わんばかりに二人で失笑した。でも確かにベタベタして気持ち悪かったのだけど、それは着慣れしていないだけだった。

「どうしよう?」

「いや、ここまで来たら行くでしょ」

「でも、しんどいから戻ろうかな…」

「じゃあ、戻ろう」

「ちょっと待って、行けるかも」

「じゃあ、行こう」

「でも、途中でもっとしんどくなるかも…」

不毛な会話を繰り返した後、涸沢カールまで行くことにした。濡れる覚悟を決めたのもこのときだった。

山歩きの過酷さと、なぜ歩くのかを問う

頂上までもうすぐという嘘

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

本谷橋に到着。この橋は一つの休憩ポイントになっていて、これから登る人や下りてきた人のお昼ご飯を食べる場所にもなっている。

川の音を聞きながら食べるご飯は本当に美味しいものだ。ただ今回はすでに横尾で鮭おにぎりとカップラーメン(シーフード)を食べてきたので、少しだけ休憩するだけにした。

小休憩では行動食と水を飲む。行動食は大好きな柿の種とミックスナッツを100円ショップで購入したボトルに入れて混ぜ合わせたもの。まるでドリンクを飲むようにボリボリ食べるのが好き。

山では何でも美味しくなる魔法がかけられているので改めて食に感謝できる幸せな時間だ。

10分ぐらい休憩したあと、いよいよ本格的な登りが始まる。本谷橋から涸沢カールまでは約3時間ぐらいかかるので、気合いを締め直して先に進む。

いよいよ雨も本格的になってきたけど、幸い山の中なので木がさえぎってくれてあまり濡れることはなかった。ゴアテックスのウェアを着ていることもあり、濡れることに心配はない。

やがて森林限界が近づき空も開けてきた。雨は相変わらず降っていたけど、まだこれくらいなら大丈夫。そう思いながら先に進む。そして、岩が多くなり始めると同時にゴールとなる涸沢カールが見えてくる。

いや、正確には本来なら見えてるはずの涸沢カールが見えてくる。雨でガスガスで一面真っ白だったけど、足元の岩に沿っていけばその先にゴールがあることを知っている。それが見えたのだった。

僕も妻も本当にしんどかったので、岩場に座り小休憩をとった。

「マジでしんどいね…大丈夫?」

「大丈夫じゃない、雨で濡れすぎて染みてきてる」

「俺も靴の中はぐちゃぐちゃだよ」

「確か、もうすぐだよね?」

「うん、もうすぐだよ」

終わりの確認をしながら本日最後の行動食を摂取して水を飲み歩き始める。

「頂上までもうすぐ」という言葉ほど信じられないものはないと、山あるあるとしてネットで話題になってた記憶があるけど、感覚的にはもうすぐゴールのはずだ。

しかし、あるあるのように自分で言うのは気にならないけど、人から言われると全然ゴールに辿り着けないことに不信感を抱いてしまうのは何故だろうか。

山道を作り、そして歩く

ザァー ボタボタボタボタッ!

今まで経験したことない激しい雨が降り始め、レインウェアに強く当たる。

「これは、やばい」

とっさに放った独り言は雨の音にかき消され、自分の頭の中に溶け込むように消滅した。

強烈に降り注ぐ雨によって自慢のゴアテックスのウェアも染み込み、全身びしょ濡れになってしまった。スノーボード用にも使えると聞いていたけど、3年目にして防水効果が落ちてきたのだろうか。

特にメンテナンスをしてなかったからかなぁ。と後悔。

こんなに強い雨にうたれたのは始めてだ。体の中も濡れ、寒気もしてきた。もしかして低体温症になるのではと頭がよぎる。疲れもピークに達し、全ての動きがスローに感じる…。

何人もの人に抜かされたり、追い抜いたりとみんなもみんなで限界なんだと思いつつ、後ろで同じくスローな世界に入った妻を気にしながら、水を完全に吸ってしまった重たい服でゆっくりと歩く。

ここまで水を吸ってしまうと、速乾性もクソモない。

重たい、つらい、気持ち悪い…。

目の前の真っ白い景色と同じように頭の意識も飛びそうだ。

何故こうまでして歩いているのか-

そして、何故僕たちは山を歩くのか-

登山をする者ならば一度は向き合うことがあるこの問いかけが頭に浮かんだ。どんなに深く考えても、どんなに本を読みあさっても、明確な解は恐らくない。

上高地から涸沢カールへの道は、長い歴史の中で誰もが歩けるように整備されてきた。人がより歩きやすいように設計され、現在も自治体や山小屋、山に関わる誰かの手によって改善が行われている。

今回一番驚いたのは、涸沢カールまでの山道で唯一危険箇所だった岩の道が、平坦に整備されていたことだ。

向こう側の状況も見えないので、人の流れが落ち着くまで登りと下りで譲り合い、渋滞を起こしてしまう箇所だった。うっかり踏み外と大怪我をしてしまう危なっかしい道は、確かに一年前には存在していた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

「すごい、去年までこんな道はなかったよね」

目の前に広がる整備された一本の道をみたとき、感動を越えた何かが込み上げた。

この道の話ではないけれど、山の中に人が歩けるように整備された道を作ることに反対する人たちもいる。

山は自然のままであるべきで、人の手を入れてはいけない…というのが大きな主張だ。

山の中に大きな施設を立てる話になると検討する必要はあるけど、山道を作ること自体には賛成している。

アウトドアブームが相まって、自然に触れあう人が増え、多くの人が山に入ってくるようになった。

わかりやすい道がなければ、誰かが通ったであろう道を頼りに歩くことになる。もしかするとそこには、希少植物が生えているかもしれないし、獣道なのかもしれない。

歩くべきではない道を歩いてしまうと、バランスが取れていた生態系を崩してしまう可能性もある。そのために「ここは、人が歩く道だよ」というレールのように挽かれた山道が必要なのだ。

整備された山道は「遭難しないように」「安全に歩けるように」という役割だけではなく、余計な足跡を山につけないようにと、保護する役割もあるのだと思っている。

「そんなの人間の目線でしょ」

そう言われるとそれまでなのだけど、歩いてしか見ることができない景色に感動し、癒され、人生に大きな影響を与えられた人を何人も知っているし、世界を見ればきっとたくさんいる。

行きたい場所まで導いてくれる山道には大きな価値があり、人間の暮らしには必要なものだと確信している。

僕の山歩きの楽しみ方は、景色を見に行くことでも、美味しいごはんを食べることでもなく、山の中を歩くことで、その道の上にある出来事や出会いに感謝することなのだ。

人は自然の一部と言われるけど、人間社会から離れ、閉ざされた山の中に来て初めて自然の一部ということが実感できる。生きている…と「生」を噛み締めることができる。

整備された山道と北アルプスの大自然を感じることができる涸沢カールまでの道のり。山登りの最初の目標にする意味がなんとなくわかった気がした。

強い雨にうたれ、山仕様の服とは思えないほど全身ずぶ濡れになりながら、山を歩くこととは何かを考えた。明確な答えはまだみつからない。

ようやく今回のゴールになる涸沢ヒュッテを肉眼で確認することができた。テントの受付場にて手続きを済ませ、早々にテントを張り、濡れた服を着替えた。

「疲れた…」

妻と僕からため息のように出てきた言葉と共にようやく安堵する時間が訪れた。

このあと、雨に濡れて冷えきった体を暖めるように防寒着を着こみ、夜ごはんを作ってすぐに寝た。

とにかく雨に濡れた1日だった。寝るころには既に雨は止んでいた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールとの約束

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

晴れの天気予報が的中した。

朝早く起きて涸沢ヒュッテに移動。涸沢カール名物のモルゲンロートを待ち構える人ですでに賑わっていた。

昨日の天気が嘘のようにキレイな晴れ空で、気温も高くそれほど寒くない。

やがて前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳などの穂高連峰が赤く染まり始める。今まで見た中でも郡を抜く美しさに言葉が出ない。カメラやスマホのシャッター音がひたすら鳴り響いた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

疲れきった昨日の夜は、あのとき引き帰せば良かったと少し思うことがあったけど、あまりにも美しいモルゲンロートをみて、引き返さなくて良かったと思いなおした。身勝手な話だ。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

1日目の過酷だった山行が記憶から消えてしまいそうなぐらい、2日目の涸沢カールはお目当ての紅葉もくっきり見え、秋を十分に楽しむことができた。下山中、何度も足を止めては紅葉の写真を撮りためる。今日涸沢カールに来た人は最高だな…と羨みながら、「こんにちは」と挨拶を繰り返す。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

紅葉ゾーンが終わりに差し掛かるころ「また来ようね」と妻と言葉を交わす。

そう、涸沢カールに置いてくるものとは「また来るね」という山との約束だったのだ。命もゴミも置いていくつもりはないけど、こればっかりは置いてきてしまう。次来るときは秋ではなく夏の涸沢カールを見てみたいな。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

今回も何事もなく素晴らしい山歩きができたことに感謝して、上高地バスターミナルへ向かった。

今回の「涸沢カール」のコース

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

今回歩いたコースは上高地バスターミナルから歩く王道中の王道。標識が所々にあるので迷う箇所も危険な道もなく全体的に楽しく歩ける。ただ、距離にして約15km、歩行時間が6〜7時間と長いため、体力に自身がない人は徳沢や横尾で1泊するのも良いだろう。

大きな施設が道中にあるため、飲み物や食料を買う場所に心配ない。横尾から涸沢カールまでは山道なのでそこまでには準備を整えておきたい。涸沢カールには「涸沢ヒュッテ」と「涸沢小屋」の2つの山小屋があるので飲食には困らない。とはいえ、行動食や簡単な食料は持参しよう。

温かいおでんをつまみにビールで乾杯すれば一瞬で疲れが吹き飛ぶ。就寝時間を忘れて騒ぐのはよくないが、夜の山小屋で山仲間と話で盛り上がるのもいい。

【山行日程】
2017年9月21日(曇りのち雨)、9月22日(晴れ)
【山名】
涸沢カール(からさわかーる)
【標高】
2,300m
【出発地】
上高地バスターミナル
【歩行時間】
約7時間(休憩含まない)
【トイレ】
上高地バスターミナルから横尾までの間は各所にトイレあり。涸沢カールでは涸沢ヒュッテと涸沢小屋のトイレが利用可能。いずれも有料。
【備考】
売店は上高地バスターミナル、明神、徳沢、横尾、涸沢ヒュッテ、涸沢小屋にある
【コース】
上高地バスターミナル → 明神 → 徳沢 → 横尾 → 涸沢カール(ピストン)

「上高地バスターミナル」までのアクセス

上高地は車両規制が行われているため、さわんど駐車場からバス・タクシーで向かいます。さわんど駐車場まで交通機関で行く場合は、松本駅から電車とバスでアクセス可能。詳しくはホームページにて。

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【登山マンガ】登山のゴミ問題。私たちにできること

登山マンガ第13回のテーマは「登山のゴミ問題」です。世界遺産の富士山をはじめとする多くの人が訪れる山では「ゴミ問題」が課題になっています。山を登る人に悪い人はいないと信じたいところですが中にはマナーを守らない方がいるのが現状です。私たちができることは何かを一緒に考えてみましょう。

【登山マンガ】登山のゴミ問題。私たちにできること

登山でのゴミの注意点

山に持ち込んだゴミは必ず持ち帰ろう

山のゴミ問題でもっとも課題になっているのが富士山です。日本人だけではなく、海外からも多くの人が訪れるため、観光地のように捉えられがちです。

ペットボトルを山道にある岩の上に置いたり、ゴミ袋ごと捨てられていたりと山でのマナーが問われています。登山ルートにある山小屋でゴミを捨ててくれると思っている人もいるとか。

山は街とは違うため、ゴミを処理するだけでも多くのコストがかかってしまいます。そのことを認識して自分のゴミは必ず持ち帰るようにしましょう。捨てられてしまったゴミは地域やボランティアの方々が拾って処理していることを忘れてはいけません。

小さなゴミは落ちたことに気づかない

自分は山のマナーを知っているので大丈夫と思っていても、本人が気づかないままゴミが落ちる場合もあります。例えば飴の袋やコンビニのおにぎりのパッケージなど小さなゴミは知らない間に風で飛ばされたり、ポケットに入れていたものがポロリと落ちてしまうこともあります。

以前、八ヶ岳にある赤岳山頂でおにぎりのパッケージが風で飛ばされこちらに来たので拾った経験があります。数名の登山グループでしたが話に夢中で気づいていなかったです。

小さなゴミは注意して確実に自分のゴミ袋に入れるようにしましょう。

ゴミ袋をザックの外側にかけるのをやめる

たまにザックの外側にゴミ袋をひっかけて歩いている方をみかけますが、それも気づかない間に落としてたり、木の枝にひっかかり破れたりすることもあります。

聞いた話ですが、ザックの外側にひっかけていたゴミ袋が落ちたことに気づかずに歩いてる人がいたけど、その後ろの人が「落ちましたよー」と声をかけたことがあったようです。

気づかせてくれた人がいたので良かったものの、そのまま放置されてしまったことを考えると悲しいことですね。

まとめ

ゴミだけではなく、山ごはんで発生した残り汁をそのまま土に捨ててしまうのもNGです。自然破壊に繋がる可能性があります。残ってしまった汁は頑張って飲み干すか、ティッシュなどで吸って持ち帰るようにしましょう。

「ゴミは必ず持ち帰る」

私たちができることはたったのこれだけです。いつまでも綺麗な山を歩きたいのでクリーンハイクを一緒に心がけていけると嬉しいです。

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【登山マンガ】登山ツアーに初参加!色々な想いを胸に楽しく歩く

登山マンガ第12回のテーマは「登山ツアー」です。「一緒に登山をしてくれる人がいない」「一人で登山するのが不安」「ガイドさんに山の話を聞きたい」などの悩みで登山ツアーに参加する人も多いのではないでしょうか。

登山ツアーをきっかけに気の合う仲間に巡り合えた!なんて話も聞きます。ただ、1人で初参加する場合はこんなこともあるようです…。

【登山マンガ】登山ツアーに初参加!色々な想いを胸に楽しく歩く?

登山ツアーってどんなもの?

旅行会社が主催の登山ツアー

登山ツアーと聞くと誰もが思い描くのが旅行会社が企画している登山ツアーではないでしょうか。大手旅行会社も登山やハイキングの企画に力を入れていますね。繁忙期になる夏には各社がこぞって富士山や立山、上高地などの人気のツアーに力を入れますね。

ツアーにはプロのガイドや基準を満たしたガイドさんが付き添い、ツアー客の安全を確保します。

個人ガイド主催の登山ツアー

日本山岳会や各自治体が発行するガイド資格を持つプロのガイドさんが個人で主催する登山ツアーもあります。個人で開催するため、10名ほどの小規模のものが多いです。

登山ツアーだけではなく、技術を学ぶ講座を開講し、初心者の育成も行ってます。

登山ツアーのメリットとデメリット

【メリット】一人の不安を解消してくれる

登山ツアーに参加するメリットは山に登りたいけど、一人では不安…という悩みを解消できることではないでしょうか。登山をする人が必ずしも身近にいるとは限らず、いたとしても予定が合わないこともあり、山に行きたいけど行けない!というジレンマが起きるものです。

「私は単独で行くから大丈夫」といっても初めての山は不安なもの。そのときに登山ツアーを利用すると安心ですね。ガイドさんからその山ならではの知識や登山技術を教えてもらえばますます楽しみが増えます。

今回の登山マンガのように「山仲間ができたらいいな」という目的で参加される方もいらっしゃします。たまたまバスの隣になった人が十年来の山仲間になったというお話も聞いたことがあります。

【デメリット】自分のペースで行動できない

登山ツアーのデメリットは計画が決まっているため自分のペースで休憩や好きな写真を撮りながら歩くことができないことです。休憩場所も休憩時間も決まっているため基本的にはそれに合わせます。もちろん緊急時や止む得ない場合は、臨機応変に対応されます。

ペースの遅い人からするとちょっと早いからしんどいなぁと感じるし、歩くのが早い人からすると遅すぎて煩わしい…なんてことも。目的も年齢も登山技術もさまざまな人が集まるため、どうしても最適化された計画になってしまうのです。

まとめ

登山ツアーのデメリットをもう一つあげるとすると、人任せにしてしまうところです。ガイドさんが時間やペース、ルートをしっかりエスコートしてれくれるため楽をすることができます。

登山は命にも関わることがあるため、自分のことは自分でできるようになることが最初の目標です。せめて基本的な登山装備や今から歩くコースをどれだけの時間で往復するのかを把握するようにしておきましょう。

登山ツアーは多いもので20〜30人ぐらいのものもあります。気の合う山仲間を探すぞ!と気合いを入れてしまうと本来の目的を見失うかもしれませんね。行ってみたい山や気になるガイドさんの企画に参加し、その流れで良い仲間に巡り会えたらいいなぁという心構えで望むのが調度良さそうです。

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山ハレ鳥トケでは山歩きで感動したことや不思議なこと、面白かったこと、ほのぼのしたことなどの体験を登山マンガや記事に掲載していきます。

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【登山マンガ】登山の種類は色々あるけど、登山って何だっけ?

登山マンガ第11回のテーマは「登山の種類」です。登山、トレッキング、ハイキングなど「山」に関連するアクティビティは多く、登山という定義は曖昧になってきています。みなさんは登山と聞くと何をイメージされますか?

【登山マンガ】登山の種類は色々あるけど、登山って何だっけ?

登山の種類は大きく3つ

無雪期の登山

登山と言えば多くの人が北アルプスや富士山など標高の高い山に登るこをイメージするのではないでしょうか。無雪期の登山はそれらに該当して、イメージどおり登山と言えばこのことを指しています。

標高の高い山ばかりではなく低山も含まれており、頂上を目指して山に登ることを目的とした登山になります。

積雪期の登山(冬山)

雪が積もった冬山を登ることが「積雪期の登山」になります。無雪期の登山に比べて冬山用の道具や知識と技術が必要な難易度の高い登山です。急な天候変化による道迷いや滑落事故もあり、毎年命が失われています。

その反面、頂上まで登ると夏山にはない景色が眺められることが冬山の魅力でしょう。初めてのころは上級者に付き添い、雪山入門コースと呼ばれる山からチャレンジすることをおすすめします。

バリエーションルート登山

一般登山道を通らずに整備されていない道を歩く上級者向けの登山です。クライミングやロープワークなど技術と経験が必要で、リスクも高いです。

自由気ままにルートを決める楽しさや登頂したときの達成感は他の登山では味わえない魅力があります。チャレンジする場合は、経験豊富な方と一緒にチームを組んで慣れていきましょう。

トレッキングやハイキング、アウトドアのアクティビティにも注目

登山は山に登ることを前提としていますが、同じ「山」に関わるアクティビティとしてトレッキングやハイキングなども人気ですね。頂上を目指ざさず、山や森の中を歩くことを目的とした山歩きは、山ハレ鳥トケでも推奨しています。

その他に沢登りやクライミング、キャンプやラフティングなどアウトドア業界が盛り上がることは、自然について考えるきっかけにもなるので種類を問わず楽しみたいものです。

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【登山マンガ】ナイトハイクにチャレンジ!恐怖に包まれ聞こえてくる闇の声

登山マンガ第10回のテーマは「ナイトハイク」です。頭にヘッドライトを装着して暗闇に包まれた山道を歩くナイトハイク。最初はあまりの暗さに興奮しつつも恐怖を感じるかもしれません…。

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ナイトハイクをする前に知っておきたいこと

ヘッドライトは必須アイテム、電池も忘れずに!

ナイトハイクで必ず必要なアイテムは「ヘッドライト」です。夜の山は想像以上に真っ暗で目の前も足元も見えません。ヘッドライトで進む道を確認しながら歩きましょう。家を出る前に電池が切れていないかの確認も忘れずに。

また、夜の山は格段に冷えますので低い山でも風よけのウェアや防寒具を準備するようにしましょう。

初めてのナイトハイクは人が多い山を選ぶ

富士山ではご来光を目当てに頂上を目指すため、ナイトハイクをする人は多いですね。人気もあり人も多いため夜中でもそれほど怖くはありません。(※シーズン中に限る)

富士山までとはいきませんが、最初のうちはできるだけ人が多い山を選び夜の山歩きに慣れていくことが大事です。関東近辺では高尾山や筑波山など観光スポットとしても有名な山なら道も整備されているのでおすすめです。山に地域によっては星の観察会やナイトハイクのイベントを開催する所もありますので、それらに参加するのもよいですよ。

暗いと恐怖がつのり「もう帰りたい…」となってしまうかもしれませんが、頂上から眺める夜景には感動すること間違いなしです。山仲間と一緒に行けばきっと素敵な思い出になりますよ。闇の声には負けないように…。

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【登山マンガ】登山前夜のパッキング!振り返るとヤツがいる…

登山マンガ第9回のテーマは「登山前のパッキング」です。パッキングは旅行するときにも使われる用語で「荷造り」のことです。登山におけるパッキングは肩や足腰への負荷を軽減させたり、歩く際の時間を効率化させるたりできる、重要な行為です。しかし、時折こんなことも…。

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パッキングのコツ

荷物は種類ごとに小分けにする

パッキングは隙間なく荷物を詰め込むのが基本です。またすぐに取り出しやすいように種類ごとに小分けして、スタッフサックやポーチに入れるのがよいです。

シュラフ、テント、着替え、レインウェア、バーナーやコッフェル、水、充電器や化粧水などの小物など使う頻度や用途に合わせてグループ化して袋にまとめておくと、取り出すときにも便利です。スタッフサックは色分けして、何が入っているのかわかりやすくするのも工夫の一つです。

ザックに入れる順番を決める

ただ単にザックに詰め込むだけでは、重さのバランスが悪かったり、取り出すときに苦労したりします。基本的には、その日の目的地まで使わないものは下に入れ、背中側に固いもの、外側に柔らかいもの、上にはよく使うものを入れるとバランスよくなります。

具体的には下記のようなイメージです。

・下:使わないもの(シュラフ、ダウン、マットなど)
・背中側:固いもの(山ごはんセット(バーナー、コッフェル)、水など)
・外側:柔らかいもの(テント、防寒着など)
・上:よく使うもの(中間着、ファーストエイドキット、行動食など)

パッキングをする際に防水対策を忘れないようにしておきましょう。ザックカバーだけでは完全な防水が難しいこともあるので、濡れてはいけないものは防水用のスタッフサックやジップロックに入れるなど万全に準備しましょう。

山に行くワクワクを感じながら行うパッキング。バタバタして入れ忘れのないよう、時間に余裕をもって準備しましょう。

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【登山マンガ】テント泊登山の光と闇。重い荷物にご用心!

登山マンガ第8回のテーマは「テント泊登山」です。登山に慣れてくるとやってみたくなるテント泊。最初は気分も舞い上がり、あれもこれもと持っていきたくなるものです。衣食住を背負う山登りはなかなかしんどいものです…。

【登山マンガ】テント泊登山の光と闇。重たい荷物にご用心!

初めてのテント泊登山で知っておきたいこと

テント泊セットの費用と重たい荷物

テント泊登山の最初の難関はズバリ「お金」です。テント、シュラフ、マットは必要なのでまとめて揃えると8~10万ぐらいは初期費用としてかかります。もちろん安いものもありますが、身を守る意味でも質のよいものを揃えることをおすすめします。

次の難関は「荷物」です。宿泊する日数にもよりますが、1泊分としても、テント、シュラフ、マット、着替え、(必要なら)山ごはんセット、レインウェア、ストック、水などの必要なのを全てザックに詰め込んで山登りをしなくてはなりません。

テント場をどこにするかにより変わりますが、重い荷物を背負いながら長時間歩くと、肩が痛くなり足にもかなりの負荷がかかります。体力に自信のない方には修行のような山行になるかもしれません。

テント泊デビューは歩行距離が短いルートを選ぶ

最初はテント泊がどのようなものかもわからないので、慣らすためにも歩行距離が短いルートを選ぶのがおすすめです。

例えば登山口にテント場があるところや、登山口からテント場までの距離が短いところです。どちらもテント場に荷物を置いて行けるので、山頂まで重たい荷物を背負う必要がありません。

僕のテント泊デビューは八ヶ岳にある行者小屋のテント場を利用しました。歩行距離はそれほど長くなく、沢沿いを歩くので急な登りがないコースです。他にも美濃戸口〜赤岳鉱泉のコースもあり、八ヶ岳はテント泊デビューにも良い場所です。

4コママンガのように、荷物の重さにやられて「こんなに辛いなら2度とテント泊はやらない!」と闇に落ちてしまうこともあるかもしれませんが、テント泊ならではの楽しみ方があるので後悔よりも満足度の方が高くなると思っています。

重さに慣れてくると山の選択肢も増えるので、より登山を楽しむことができるようになります。複数人でテント泊登山をするなら荷物の分担できるので、最初は気の合う仲間でゆるくやってみるのもいいですね。

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