里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

2020年4月7日コロナの感染拡大防止のため日本でも緊急事態宣言が発令されました。それによって外出自粛が強化され、これまで会社へ出勤することが常識だった日本社会は一気にテレワーク可が進み、自宅で働くことが一般化されつつあります。

コロナ収束後もソーシャルディスタンスは続くと予想され、人との距離をとり、極力会わないような新しい習慣(ニューノーマル)も始まろうとしています。この流れの中で里山の価値が上がるのではないかと思っています。

今回はwithコロナの里山暮らしがどうなるのか書いていきます。



里山活動とは里山の保全や整備を行う活動

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動とは人を含む多様な生き物が共存して持続的に暮らしていけるように、山や森に手を加え農林業資源を共有の恵みとして保全や景観を守る活動のことです。

これまでは地域の人だけがそれを背負ってきましたが、都心に人口が集中してることや少子高齢化社会が進む中で地域コミュニティだけでは難しくなってきています。自然豊かな日本の共通資源として捉えることで、その地域以外の人にも里山活動に関わるような取り組みがされています。

環境省でも里地里山における「新たな共同利用」を推進しています。その理想な姿が書かれていますので、引用します。

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「新たな共同管理」の推進により実現される里地里山のイメージ

・健全な農地の生態系を活かして農家の人たちと地域の学校の生徒たちが一緒に生物の調査を行い、地域の中の豊かな人のつながりが生まれている。

・ 二次林・人工林・農地などが一体となった里地里山では、多様な土地利用・資源利用と都市住民をはじめとした多様な主体の連携・協働を通じて、さまざまなタイプの生態系が混在する状態が復活している。

・風景が美しく保たれ、それに惹かれて移り住んできた都市住民や外国からの観光客などが増え、エコツーリズムの浸透もあって生き生きとした地域づくりが実現している。

・里地里山の価値が広く国民に認識され、公的または民間の資金やボランティアにより維持管理の一部が支えられるようになっている。

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地域の特定の人のみだけにかかっていた負荷を分散して、大人から子ども、地域外や外国の方にも里山を楽しんでもらえるように様々な活動が全国で行われています。

詳しくは環境省のこちらの資料(PDF)をご確認ください。里山保全活動の全容がわかりやすくまとめられています。自治体、個人、民間団体、企業が一緒になって組織的に動いていく必要性があります。

里山活動に参加できる体験イベント

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

里山活動とは、実際どのようなことを行うのでしょうか。団体によってさまざまですが「森林保全」「田畑の手入れ」「植物や生物の学び」「次世代リーダーの育成」などがメインの活動になります。今回は「森林保全」「田畑の手入れ」に絞り活動内容をご紹介します。

「森林保全」

人口減少や人材不足により荒れてしまった里山の再生や森林が元気になるような取り組みをします。体験を通じて環境問題、森林の役割を学んでいきます。規模にもとりますが、不必要な木を伐採する間伐や植栽した苗木が健やかに育つように雑草などを取り除く下刈りが主な活動になります。

「田畑作業」

一般の方でも参加しやすいのが「田畑の作業」ではないでしょうか。農家さんの人手不足も相まって農作業のお手伝いをする体験イベントは全国各地で行われています。3月の開墾から始まり、代掻き・黒塗り、種まき、田植えがあります。夏は草刈りが盛んになり、秋には収穫が行われす。一年の季節を通じて、自然からの恵みやその恵みを得るために整備することを体験します。

僕も里山活動には興味があるので、こちらの団体へ会員登録をしました。2020年度中はキャンペーンをおこなっているため、会費が無料のようなので興味ある方はチェックください。

未来の地域を作る里山暮らし

里山活動は未来の街作り。活動の目的やwithコロナの里山暮らし

場所から解放された働き方

昔ながらの里山暮らしに戻した方がいいのかと問われると僕個人としてはNOです。その理由は人口減少、少子高齢化の波を止めることは難しいからです。戻すより一回り進化した里山暮らしこそ未来の街の姿だと考えています。

急速に発展したIT技術やネット回線により地方に住みながら都心の仕事をする環境は整いました。それでも全国的には情報格差が生まれ、IT技術の進歩と実生活が伴わず、スムーズに進んでいなかったのが現実です。

オンラインを活かした暮らし方が、コロナの影響によるテレワークやソーシャルディスタンスの習慣化で流れが大きく変わったと感じています。

東京を中心とした人口の多い都市での暮らしはウィルスの脅威にさらされることが明らかになりました。コロナが収束したとしても、別のウィルスによるリスクも考えられます。

もちろん職種は限られますが、会社へ出勤する必要性がなくなり、オンライン上でも支障なく仕事ができることがわかってきたのです。

今後は必要なときだけ出社することができる環境を作ることで、場所に捉われない働き方が主流になると予想されます。場所から解放されたとき、自然豊かで広い家に住める郊外へ移住を検討される方も増えてくるのではないでしょうか。

まわりに豊かな自然があり、居心地の良い家に住みながら最先端のことを学びながら働くことは個人的にも理想の姿だと思っています。

オンラインだけでは学べない地域の自然体験

子どもの教育においても学校のリアルな場に通うことのリスクが高まり、オンライン教育への移行が急速に進んでいます。

一方で「環境の整備のが整っていない」「先生や保護者のITリテラシー不足」「全ての家庭にPCがあるわけではない」などによる教育格差が生まれるのではないかという課題も浮き彫りになっています。

また、オンラインのみでは人や社会との関わりが薄くなるため心を育むことができないと懸念されています。僕はそれを補うのが地域コミュニティであり、自然体験なのではと考えています。

自然体験活動をたくさん経験した子どもは、課題解決能力や豊かな人間力などの「生きる力」が備わると研究結果も出ています。植物や生物と触れ合うことで生命の大切さを学び、発想力や創造力が養われるとされています。

このように地域コミュニティや自然体験を通して子どもの心や教育をサポートして、地域みんなで子どもを育てるという昔ながらの文化を今の時代に合わせて変えていくことが大人に求められることではないでしょうか。

まとめ

昔ながらの暮らしの良いところを残し、人手不足は最新のテクノロジーで補う。働きやすい環境で仕事をしながら経済に貢献して、地域コミュニティで社会に貢献する。里山が枯れないよう活動を通じて自分たちの地域を守っていく暮らしの仕組みが循環性のある未来型の里山だと思っています。

こうして記事を書くことは容易だけど、実現させるには色々な制限があり困難だと思います。その中でも自分なりに行動して小さくても良いので未来の里山作りに貢献できるよう、これからも里山トラベル活動を続けていきます。

▼里山に関する本

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武内 和彦 (編集), 恒川 篤史 (編集), 鷲谷 いづみ (編集)


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coco (著), 日高 トモキチ (著), 玉川 数 (著)


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涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

山には置いてきてはいけないものが2つある。それは「命」と「ゴミ」。登山マンガ「岳」の島崎三歩の心に響くセリフであり、登山をする者にとって大事な言葉。だけれど、僕は涸沢カールしかり、たびたび山に置いてきてしまうことがある。果たしてそれは一体…。

涸沢カールへの想いと登山者の聖地

山登りの最初の目標

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

「歩く距離は長いけど、登山を始めて最初の目標を涸沢カールにする人は多いよ。」

まだ、登山に魅了されたばかりのころ「どこの山がいい?」と誰かれ構わずに無邪気に聞き、登山経験豊富な人から言われた言葉だった。

涸沢カールの「カール」って何?という状態からネットや本を頼りに調べてみると、上高地、北アルプスと登山してなくても聞き覚えのある名だたるキーワードを目にして「行ってみたい」と胸を高鳴らした。

せっかく行くならベストシーズンと言われる紅葉の秋に行くことを決心する。

そこから体力をつけるため関東周辺の低山を歩きまくる日々を続けた。「大菩薩嶺」「御岳山」「武甲山」など、あの頃は本当に狂ったように毎週山に行っていた。思えば僕の低山好きはこのときから始まっていたのだろう。

そして、その年の秋、涸沢カールに行くことが決まる。

最初は当時運営していたコミュニティのメンバー6名と一緒に涸沢ヒュッテで山小屋泊をする1泊2日の登山、次の年は同じくコミュニティのメンバー4人でテント泊をした。どちらも真っ赤に燃える紅葉に合わせた秋だった。

2年連続で行くと毎年の行事になり、秋が近づくにつれ赤と黄色に染まった涸沢カールを思い出す。涸沢カールは僕にとって何か特別な場所かもしれない。

今回は3年連続になる涸沢カールで妻とテント泊をしたお話。

自分好みのギアや道具を選ぶ

「ねぇ、これは必要かな?」

秋の山は標高が高ければ高いほど冬のように冷えるので、持ち物に防寒着が必須だ。涸沢カールは標高2,300mの位置にあるため紅葉の時期はかなり寒い。特に夜や朝は気温も下がるため、防寒着に何を持っていくのか厳選する必要がある。

正直、僕はギアや道具にこだわりがない。逆に妻は一つ一つにこだわりを持っていて、毎回何かしらの新作ギアをお披露目するのが定番になりつつある。

今回も新作が仕込んであり、使うのが楽しみのようだった。それが僕にとってはリアルな情報収集にもなるのである意味助かっている。

妻のアドバイスで「メリノウールが温かいし、汗臭くならないよ」と聞いていたので、僕の今回の新作はモンベルで購入したメリノウールの肌着。早速、初日に着ることにした。登山歴3年目にして初めて着たメリノウールは化繊より抜群に着心地がよく、温かみを感じた。

新しいギアや道具があると気持ちもワクワクするもので、登山経験豊富な方から怒られるかもしれないけど、ファッションみたいにコーデを楽しむ登山もあながち間違ってはないと思う。

どこに心が踊るのかは人それぞれで、ギアや道具にこだわり、好きなデザインのものを持ち歩くことは、山歩きを楽しくする必要なスイッチかもしれない。

テント、シュラフ、防寒着、必要な食料、水、その他もろもろの衣食住を一つのザックにパッキングして、夜の東京を出発する。

登山者の聖地

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

上高地に行くには一般車の交通規制がかかっているためさわんど駐車場からバスやタクシーで行くことになる。さすが紅葉シーズンということもあり、朝3時ごろですでに駐車場がいっぱいだった。

バスの時刻まで少し時間があったため、車の中で仮眠した後、トイレを済ませ登山の準備をしてから片道1,100円の切符を購入し、始発のバスに乗り込む。

約30分ぐらいで上高地のバスターミナルに到着。ここに降りるのは3回目になるのだけど、何度来ても「山の聖地に来たんだ」と新鮮な気持ちになる。

上高地の名前の由来は、神が降りる地からきており「神降地」と書くこともある。聖地の名に相応しい由来が、これまで何人の登山者の気持ちを高ぶらせてきたのだろうか。

上高地から涸沢カールまでの道

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

まずは上高地バスターミナルから横尾までの道を歩く。ここを歩いたことがある人なら一度は思ったことがあると勝手に思っているのだけど、バスターミナルから河童橋→明神→徳沢→横尾と続く道は、綺麗に整備され平坦で歩きやすい…しかし、普通に歩いても約3〜4時間はかかるぐらい距離が長く地味につらい。

テントを担いでいるなら尚更、しんどく感じてしまう。横尾から涸沢カールまでが山登りの始まりだけど、その前に体力を消耗してしまうのは僕だけだろうか。

このときは久しぶりのテント泊ということもあり、横尾に着いたころには肩も痛いし、足も疲れていた。年々体重は増えるが体力は落ちてる気がする。

怠慢だ…身体を鍛えることを怠っているからこうなってしまうので、毎日のように走り込み、筋トレをしている人は本当に尊敬する。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

横尾から約1時間ぐらい歩いていると、空から雨がポツポツと落ちてきた。横尾までは快晴だったのだけど、いつの間にか雨雲になっていた。天気予報は曇りのち雨で、ついに「のち雨」が来たのかとこれから濡れる覚悟を決める。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

ここで少し余談。

横尾から歩き始めて屏風岩が見えてきたころには、体調が悪くなってきて歩く速度も落ちていた。前半の歩きですでに疲れがたまっていたのと、さわんど駐車場で仮眠をとったぐらいでほぼ寝ていなかったのが原因だろう。出発した金曜日は仕事だったのが今になって効いてくる。

「大丈夫?引き返して横尾のキャンプ場で1泊する?」

妻が心配して無理しなくてもいいと言ってくれた。

心の中では行けると思っていたけど、外から見れば明らかに歩くのが遅く、疲れているように見えるのも致し方ない。

「メリノウールがベタベタして気持ち悪い」

なんでこんなこと言ったのかわからないけど、調子が悪いことを新品のメリノウールのせいにしてしまった。

「ハハハハ・・・」

なんだその理由はと言わんばかりに二人で失笑した。でも確かにベタベタして気持ち悪かったのだけど、それは着慣れしていないだけだった。

「どうしよう?」

「いや、ここまで来たら行くでしょ」

「でも、しんどいから戻ろうかな…」

「じゃあ、戻ろう」

「ちょっと待って、行けるかも」

「じゃあ、行こう」

「でも、途中でもっとしんどくなるかも…」

不毛な会話を繰り返した後、涸沢カールまで行くことにした。濡れる覚悟を決めたのもこのときだった。

山歩きの過酷さと、なぜ歩くのかを問う

頂上までもうすぐという嘘

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

本谷橋に到着。この橋は一つの休憩ポイントになっていて、これから登る人や下りてきた人のお昼ご飯を食べる場所にもなっている。

川の音を聞きながら食べるご飯は本当に美味しいものだ。ただ今回はすでに横尾で鮭おにぎりとカップラーメン(シーフード)を食べてきたので、少しだけ休憩するだけにした。

小休憩では行動食と水を飲む。行動食は大好きな柿の種とミックスナッツを100円ショップで購入したボトルに入れて混ぜ合わせたもの。まるでドリンクを飲むようにボリボリ食べるのが好き。

山では何でも美味しくなる魔法がかけられているので改めて食に感謝できる幸せな時間だ。

10分ぐらい休憩したあと、いよいよ本格的な登りが始まる。本谷橋から涸沢カールまでは約3時間ぐらいかかるので、気合いを締め直して先に進む。

いよいよ雨も本格的になってきたけど、幸い山の中なので木がさえぎってくれてあまり濡れることはなかった。ゴアテックスのウェアを着ていることもあり、濡れることに心配はない。

やがて森林限界が近づき空も開けてきた。雨は相変わらず降っていたけど、まだこれくらいなら大丈夫。そう思いながら先に進む。そして、岩が多くなり始めると同時にゴールとなる涸沢カールが見えてくる。

いや、正確には本来なら見えてるはずの涸沢カールが見えてくる。雨でガスガスで一面真っ白だったけど、足元の岩に沿っていけばその先にゴールがあることを知っている。それが見えたのだった。

僕も妻も本当にしんどかったので、岩場に座り小休憩をとった。

「マジでしんどいね…大丈夫?」

「大丈夫じゃない、雨で濡れすぎて染みてきてる」

「俺も靴の中はぐちゃぐちゃだよ」

「確か、もうすぐだよね?」

「うん、もうすぐだよ」

終わりの確認をしながら本日最後の行動食を摂取して水を飲み歩き始める。

「頂上までもうすぐ」という言葉ほど信じられないものはないと、山あるあるとしてネットで話題になってた記憶があるけど、感覚的にはもうすぐゴールのはずだ。

しかし、あるあるのように自分で言うのは気にならないけど、人から言われると全然ゴールに辿り着けないことに不信感を抱いてしまうのは何故だろうか。

山道を作り、そして歩く

ザァー ボタボタボタボタッ!

今まで経験したことない激しい雨が降り始め、レインウェアに強く当たる。

「これは、やばい」

とっさに放った独り言は雨の音にかき消され、自分の頭の中に溶け込むように消滅した。

強烈に降り注ぐ雨によって自慢のゴアテックスのウェアも染み込み、全身びしょ濡れになってしまった。スノーボード用にも使えると聞いていたけど、3年目にして防水効果が落ちてきたのだろうか。

特にメンテナンスをしてなかったからかなぁ。と後悔。

こんなに強い雨にうたれたのは始めてだ。体の中も濡れ、寒気もしてきた。もしかして低体温症になるのではと頭がよぎる。疲れもピークに達し、全ての動きがスローに感じる…。

何人もの人に抜かされたり、追い抜いたりとみんなもみんなで限界なんだと思いつつ、後ろで同じくスローな世界に入った妻を気にしながら、水を完全に吸ってしまった重たい服でゆっくりと歩く。

ここまで水を吸ってしまうと、速乾性もクソモない。

重たい、つらい、気持ち悪い…。

目の前の真っ白い景色と同じように頭の意識も飛びそうだ。

何故こうまでして歩いているのか-

そして、何故僕たちは山を歩くのか-

登山をする者ならば一度は向き合うことがあるこの問いかけが頭に浮かんだ。どんなに深く考えても、どんなに本を読みあさっても、明確な解は恐らくない。

上高地から涸沢カールへの道は、長い歴史の中で誰もが歩けるように整備されてきた。人がより歩きやすいように設計され、現在も自治体や山小屋、山に関わる誰かの手によって改善が行われている。

今回一番驚いたのは、涸沢カールまでの山道で唯一危険箇所だった岩の道が、平坦に整備されていたことだ。

向こう側の状況も見えないので、人の流れが落ち着くまで登りと下りで譲り合い、渋滞を起こしてしまう箇所だった。うっかり踏み外と大怪我をしてしまう危なっかしい道は、確かに一年前には存在していた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

「すごい、去年までこんな道はなかったよね」

目の前に広がる整備された一本の道をみたとき、感動を越えた何かが込み上げた。

この道の話ではないけれど、山の中に人が歩けるように整備された道を作ることに反対する人たちもいる。

山は自然のままであるべきで、人の手を入れてはいけない…というのが大きな主張だ。

山の中に大きな施設を立てる話になると検討する必要はあるけど、山道を作ること自体には賛成している。

アウトドアブームが相まって、自然に触れあう人が増え、多くの人が山に入ってくるようになった。

わかりやすい道がなければ、誰かが通ったであろう道を頼りに歩くことになる。もしかするとそこには、希少植物が生えているかもしれないし、獣道なのかもしれない。

歩くべきではない道を歩いてしまうと、バランスが取れていた生態系を崩してしまう可能性もある。そのために「ここは、人が歩く道だよ」というレールのように挽かれた山道が必要なのだ。

整備された山道は「遭難しないように」「安全に歩けるように」という役割だけではなく、余計な足跡を山につけないようにと、保護する役割もあるのだと思っている。

「そんなの人間の目線でしょ」

そう言われるとそれまでなのだけど、歩いてしか見ることができない景色に感動し、癒され、人生に大きな影響を与えられた人を何人も知っているし、世界を見ればきっとたくさんいる。

行きたい場所まで導いてくれる山道には大きな価値があり、人間の暮らしには必要なものだと確信している。

僕の山歩きの楽しみ方は、景色を見に行くことでも、美味しいごはんを食べることでもなく、山の中を歩くことで、その道の上にある出来事や出会いに感謝することなのだ。

人は自然の一部と言われるけど、人間社会から離れ、閉ざされた山の中に来て初めて自然の一部ということが実感できる。生きている…と「生」を噛み締めることができる。

整備された山道と北アルプスの大自然を感じることができる涸沢カールまでの道のり。山登りの最初の目標にする意味がなんとなくわかった気がした。

強い雨にうたれ、山仕様の服とは思えないほど全身ずぶ濡れになりながら、山を歩くこととは何かを考えた。明確な答えはまだみつからない。

ようやく今回のゴールになる涸沢ヒュッテを肉眼で確認することができた。テントの受付場にて手続きを済ませ、早々にテントを張り、濡れた服を着替えた。

「疲れた…」

妻と僕からため息のように出てきた言葉と共にようやく安堵する時間が訪れた。

このあと、雨に濡れて冷えきった体を暖めるように防寒着を着こみ、夜ごはんを作ってすぐに寝た。

とにかく雨に濡れた1日だった。寝るころには既に雨は止んでいた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールとの約束

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

晴れの天気予報が的中した。

朝早く起きて涸沢ヒュッテに移動。涸沢カール名物のモルゲンロートを待ち構える人ですでに賑わっていた。

昨日の天気が嘘のようにキレイな晴れ空で、気温も高くそれほど寒くない。

やがて前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳などの穂高連峰が赤く染まり始める。今まで見た中でも郡を抜く美しさに言葉が出ない。カメラやスマホのシャッター音がひたすら鳴り響いた。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

疲れきった昨日の夜は、あのとき引き帰せば良かったと少し思うことがあったけど、あまりにも美しいモルゲンロートをみて、引き返さなくて良かったと思いなおした。身勝手な話だ。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

1日目の過酷だった山行が記憶から消えてしまいそうなぐらい、2日目の涸沢カールはお目当ての紅葉もくっきり見え、秋を十分に楽しむことができた。下山中、何度も足を止めては紅葉の写真を撮りためる。今日涸沢カールに来た人は最高だな…と羨みながら、「こんにちは」と挨拶を繰り返す。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

紅葉ゾーンが終わりに差し掛かるころ「また来ようね」と妻と言葉を交わす。

そう、涸沢カールに置いてくるものとは「また来るね」という山との約束だったのだ。命もゴミも置いていくつもりはないけど、こればっかりは置いてきてしまう。次来るときは秋ではなく夏の涸沢カールを見てみたいな。

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

今回も何事もなく素晴らしい山歩きができたことに感謝して、上高地バスターミナルへ向かった。

今回の「涸沢カール」のコース

涸沢カールに置いてきたもの。1泊2日秋の紅葉テント泊

今回歩いたコースは上高地バスターミナルから歩く王道中の王道。標識が所々にあるので迷う箇所も危険な道もなく全体的に楽しく歩ける。ただ、距離にして約15km、歩行時間が6〜7時間と長いため、体力に自身がない人は徳沢や横尾で1泊するのも良いだろう。

大きな施設が道中にあるため、飲み物や食料を買う場所に心配ない。横尾から涸沢カールまでは山道なのでそこまでには準備を整えておきたい。涸沢カールには「涸沢ヒュッテ」と「涸沢小屋」の2つの山小屋があるので飲食には困らない。とはいえ、行動食や簡単な食料は持参しよう。

温かいおでんをつまみにビールで乾杯すれば一瞬で疲れが吹き飛ぶ。就寝時間を忘れて騒ぐのはよくないが、夜の山小屋で山仲間と話で盛り上がるのもいい。

【山行日程】
2017年9月21日(曇りのち雨)、9月22日(晴れ)
【山名】
涸沢カール(からさわかーる)
【標高】
2,300m
【出発地】
上高地バスターミナル
【歩行時間】
約7時間(休憩含まない)
【トイレ】
上高地バスターミナルから横尾までの間は各所にトイレあり。涸沢カールでは涸沢ヒュッテと涸沢小屋のトイレが利用可能。いずれも有料。
【備考】
売店は上高地バスターミナル、明神、徳沢、横尾、涸沢ヒュッテ、涸沢小屋にある
【コース】
上高地バスターミナル → 明神 → 徳沢 → 横尾 → 涸沢カール(ピストン)

「上高地バスターミナル」までのアクセス

上高地は車両規制が行われているため、さわんど駐車場からバス・タクシーで向かいます。さわんど駐車場まで交通機関で行く場合は、松本駅から電車とバスでアクセス可能。詳しくはホームページにて。

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里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生き抜くヒントを里山から学ぶ

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

「これから山に行くのかね?頑張ってな〜」

低山ばかり行っていると、里山を通りながら登山口に向かう機会がよくあります。何気なく歩く里山に興味を持ち始めたのは、そこで暮らす人と触れ合い始めたころからでした。

信仰深い山には昔から登山文化が根付き、その山の麓で暮らす人々は数多くの登山者を迎えたと言われています。昔から話かけることが習慣化されているのか、地元の人と話ができるのは嬉しいものです。

そんな、興味をそそられてしまう里山とは一体なんなのでしょうか?

今回は里山の定義や歴史を追いかけながら、現代社会における里山の価値を考えていきます。



里山の定義と歴史を辿る

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

里山の定義は曖昧

里山のイメージはどんなものを想像されますか?

「山の麓にある集落」
「田や畑がある村」
「標高500m以上にある町や村」
「森の中にある集落」

などなど、人によってイメージが変わり、定義も曖昧なようです。

環境省のWEBサイトでは里山のことをこのように定義しています。

「里地里山とは、原生的な自然と都市との中間に位置し、集落とそれを取り巻く二次林、それらと混在する農地、ため池、草原などで構成される地域です。農林業などに伴うさまざま人間の働きかけを通じて環境が形成・維持されてきました。」—環境省(ttp://www.env.go.jp/nature/satoyama/top.html)

人の手があまり届かない原生的な自然(山や森)の一部を、人が暮らせるように開拓した地域を里山としているようです。(里地里山とも呼ばれています)

里山は日本の国土の約4割を占めるほど、各地にあります。田や畑を開拓するために、ため池や用水路を作り、薪や炭を得るために森林を伐採して、新しい木を育てる。

それによって本来生息することができなかった生物が生まれ育つ。

適度に人の手が入った、循環性のある豊かな地域…それが里山なのです。

生物多様性の縮図とも言える里山は、自然が生活の身近にある、日本ならではの環境だからこそ成り立つものです。

近年、海外からも注目を浴び「スシ」や「テンプラ」よりも日本の田園風景に感動する外国人も増えているとか。

日本の原風景になる里山やその暮らしの中には、ヒントがたくさん隠されてるかもしれませんね。

里山の歴史と課題

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

里山はこれまでどのような歴史を辿ってきたのか振り返ってみます。

里山と呼ばれるようになったのは江戸時代という説や近代化してきたころからなど、様々です。

そんな里山の歴史を辿っていくと大きく3つに分けられます。

①はるか昔から1965年ごろまで
②1965年から1991年ごろのバブル崩壊まで
③1991年から現代までの情報化社会

①の幅が大きすぎるような気もしますが、順を追ってご説明します。

①はるか昔から1965年ごろまで

里山の原型ができたのは、縄文~弥生時代ごろと言われています。稲作が中国から日本に伝わり、「米うめぇ!」と全国に広まりました。

「里山」「水田・畑」「集落」の3つはほどよい距離を保ちながら共生していたのです。

このように里山から採れる豊かなエネルギー資源には価値がありました。

川から水を引き稲を育てて、土地を開拓して暮らしやすくする。山で採取した木の葉や枝は肥料にして、水田や畑を循環させます。

②1965年から1991年ごろのバブル崩壊まで

時代は近代化に進み、里山に変化が訪れます。自然に採れる燃料から化学燃料や化学肥料が大量に作られ、世の中は大量生産、大量消費の方向へと向かいます。

ゆっくりとした循環は、その流れに追いつくことができず、里山が持っていた資源価値は低くなり、仕事が減っていきます。

仕事がなくなると必然的に里山から人が離れ、これまで人の手によってまわってきた循環性が失われ、里山は荒れていきました。

樹林は日が当たるように適度に伐採しなければ質の良い木が育ちません。枯れ葉もほったらかしの状態では木の根を腐らせることもあります。

人が離れ、藪だらけになれば野生の動物たちはそれを隠れ蓑にして、集落に近いところまで進出してきます。

畑は荒らされてしまい、そこで暮らす人は大打撃を受けますね。

それに拍車をかけるように、高度経済成長期には一斉に森林伐採が行われました。都心に移動した人たちの家を建てるために大量の木が必要だったのです。

木を伐採しすぎると地盤が弱くなり、土砂崩れを招くことになります。鹿の増殖や熊が人里に下りてくる現象は、生物の生態系が崩れ始めていることの予兆だったのです。

③1991年から現代までの情報化社会

インターネット(テクノロジーの発達)が急速に広まり、一気に情報化社会へと向かいます。これまで高価なモノを所有していることが豊かさとされていましたが、東北大震災をきっかけに「こんなに大量に物いらなくない?」と足るを知ることに世の中が気づき始めます。

人の視点だけで動いていると、地球はいつか汚染だらけになるよ…と世界の有識者たちが問い始め、地球単位で自然環境のことを考え始めます。

無駄なエネルギーを削減して、地球にやさしいプロダクトを作り、自分たちだけで循環できる仕組みを整える人たちが増えてきました。

職種にもよりますが、オンライン上で仕事をすることが可能になり、都心に住む必要もなくなってきています。

フリーランスの増加、一つの場所にとらわれない多拠点暮らし、各地を旅するように暮らすアドレスホッパー。

新しい生き方や暮らし方を模索する時代がやってきています。

里山の価値を考える

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

自然と都市を繋ぐ重要なハブ

里山の価値とは一体なんだったのか…。

かつては純粋なエネルギー資源だった里山は時代を越えて注目を浴びつつあります。

海外の人は里山景色そのものに感動し、観光として楽しんでいます。

国内では都会の生活に疲れた30~50代の人たちの癒しの場として、憧れのイメージを持っている人もいるでしょう。(僕もその一人です)

仕事場を自由に選べるようになり、若い世代からも里山で仕事をすることが、働き方の一つの選択肢としてあります。

里山は「自然」と「都心(人)」を繋ぐ重要なハブとして機能するようになってきているのです。

でも、里山の役割はそれだけではないと考えています。

里山の生物多様性

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

生物多様性とは、多様な環境の中で様々な生物が生きるために生きていく生態系…、個性と個性の繋がりをあらわした考え方です。

里山は自然、動植物、人が交わる場所で生物多様性の概念がギュッと凝縮されています。

これまで里山の循環性という言葉をたくさん使ってきましたが、その流れを一度整理してみましょう。

①川の水を水田に引く(用水路を作る)
②畑や生活水としてため池を作る
③木の葉や枝、家畜の糞を肥料にする
④光を通りやすくするために伐採する
⑤伐採した木は炭や薪、建築に使われる
⑥次の世代のために植林する
⑦新しい木が地盤を強固にする

このように一つのものごとが巡りめぐって循環されているのです。

生物においても同じで、本来なかった用水路やため池に新しい生物が住みつき、それを補食する生物も現れる。補食、補食の連続性の中で、最後は糞や死骸になり土へと還る。

各々は生きるために生きた結果、循環していたんだと気づかされます。

一方、何かが欠けるとたちまちバランスを崩し、生物体系が乱れてしまうのです。

山歩きのマナーに「動物に食料を与えない」「稀少な高山植物の群生には立ち入らない」などがあります。

SNSでいいね!が欲しいために、立ち入り禁止区域や野性動物に近づいて写真撮影してしまうことが時おり問題になりますね。

自然にはない不自然な人工物が交じることによって、生態系を崩してしまう恐れがあるから、そっとしておいてね!というメッセージだということを忘れないようにしましょう。

多様社会で生きるヒントは里山にあった

里山の価値ってなんだろう。多様な社会で生きるヒントは里山にあった

日本が歩んだ道、変わりゆく時代

生物多様性は一つの力だけでは成り立たなく、各々が役割を担いながら共存する生態系ということがわかりました。なんだか人間社会にも通ずるものがあるなぁと思いませんか。

高度経済成長期の価値観は「所得倍増」をスローガンにより多く、より大きくと前へ前へ進んでいました。

「東洋の奇跡」とも呼ばれた日本の発展はたちまち世界経済のトップを争うようになるのです。

しかし、その犠牲として、大量の廃棄物による公害や、エネルギー生産のための原発など、自然にとっては不自然なものがごろごろと生まれてしまいました。

身近な暮らしでは、華やかな生活に憧れ、一人ひとりの個性よりも、みんながみんな同じことをやることが正とされていました。

個人の思いが可視化され、やさしい未来へ

IT革命が起き、SNSが浸透したことで「実は私もそう思っていた」「実はみんなと同じにしないといけないことに苦しんでいた」など、情報や想いが可視化され共感の場が増えました。

ここから時代の流れは早くなり、どんどん加速していきます。

モノに溢れてしまい、物質よりも体験に注目が集まります。しかし、ツアーやパッケージのように作られた体験では満足できず、もっと自然に、ありのままを体験したいと暮らしに近い旅ができる民泊が台頭してきました。(単純に安いからかもしれませんが…)

モノ→体験と進むと次は精神の追求、すなわち自己探求へと感心が進みます。体験する側ではなく、体験を作る、一緒に分かち合うことに共感が集まり出したのです。

そのためには、自分が何者なのか、何がやりたいのかを模索しないと真に面白い体験を作ることも味わうこともできません。

お金の価値よりも人や文脈を重視するようになり、経済は信用経済に変わろうとしています。誰かがひいたレールが全てではなく、多様な価値観を認めるようになってきたのです。

「あなたと価値観は合わない」「協力はできない」でも、そういう考え方もあるのだと認めることは、生物多様性そのものではないでしょうか。

多様な生き方や答えが混ざりあう「個」を重視した社会は、やさしい未来への第一歩だと思っています。里山がもともと持っていた価値にこれからの生き方のヒントが隠されていたのです。

まとめ

里山についての定義や歴史、未来について考えてみました。

「自然が大事だから大切にしよう!」
「里山保全に力を注ごう!」

僕はこのようなスローガンを掲げてる訳ではありません。しかし、これまで長い歴史で培った日本の里山の考え方は、現代にも通ずるものがあり、残していきたいものだと強く思っています。

里山と現代社会…。

どちらか一方に偏ることなく、共存できる世の中になるといいなと期待しています。

山歩きを通して感じたことは、僕の中では間違いではないので、その想いをこれからも伝えていきたいと思います。

▼里山に関する本

里山という物語: 環境人文学の対話

結城 正美 (編集), 黒田 智 (編集)


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里山の環境学

武内 和彦 (編集), 恒川 篤史 (編集), 鷲谷 いづみ (編集)


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里山奇談 めぐりゆく物語

coco (著), 日高 トモキチ (著), 玉川 数 (著)


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▼HIKES編集長の里山トラベル

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【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼のレシピ

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

【山ごはん】のコーナーでは簡単に作れるレシピをご紹介します。今回は簡単に作れる「いわしとレタスのオイルサーディン丼」です。とあるDAYキャン場で山ごはんの練習してきました。

DAYキャンプ場で山ごはんの練習

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

秋も深まる少し肌寒い時期に山ではなくDAYキャン場で簡単に作れる山ごはんの練習です。山の中のキャンプ場とは違い、スノーピークの大きなテントが並ぶファミリー向けのキャンプ場。子どもたちが走り回るのんびりした空間です。

メスティンを購入してから僕の山ごはんに白米という選択肢が増え、それから白米を使ったレシピを開発したいと思っていました。ただ、その前に初めてメスティンでご飯を炊いたときは芯が残ってしまい失敗したという経験が…。次は美味しく炊けるように練習もしておきたかったのです。DAYキャンプ場には初めて行ったのですが、秋の風が気持ちよいのと、のんびりとぼ〜っと過ごすことができるので山に行かない休日の過ごし方の一つに加えることにしました。

材料(二人分)と作り方

いわしとレタスのオイルサーディン丼の材料

いわしとレタスのオイルサーディン丼

・いわしの缶詰(缶つまプレミアム) 1缶
・レタス 適量
・白米 2合
・水 適量
・水 400cc

※いわしの缶詰とレタスはセブンイレブンで購入

いわしとレタスのオイルサーディン丼の作り方(山ごはんレシピ)

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

①メスティンに白米2合を入れ、水を加えます。
②バーナーを着火させしばらく待ちます。(約15分)
いわしの缶詰をメスティンの上にのせて温めておきます
③メスティンの蓋から水が溢れ出したら弱火にして10分ほど蒸らします。(余熱で余分な水をとばします)
④蓋を開けてレタスをのせます。
⑤いわしの缶詰からいわしをのせます。
⑥最後にオイルをかけて完成です。

コツ・ポイント

メスティンでお米が上手く炊けた時点で98%完成するレシピです。レタスはコンビニのカットレタスを使用しましたが、家から持参する場合ものせやすいようにカットしておくとスムーズです。

いわしとレタスのオイルサーディン丼を作った感想

【山ごはん】いわしとレタスのオイルサーディン丼

今回はいわしの缶詰を使いましたが、何でも応用できるのでご飯さえ上手く炊ければ簡単に作れるレシピです。魚の臭いが残ってしまうので日帰り登山におすすめです。ゴミは責任をもって持ち帰りましょう。

作っている様子はこちらをご覧ください。


▼今回使った調理器具




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山小屋泊にチャレンジしよう!山小屋での過ごし方と服装や持ち物

山小屋泊にチャレンジ!山小屋の過ごし方や持ち物、注意点

日帰り登山を何回か繰り返し少しずつ山歩きに慣れてくると、やってみたくなるのが山小屋泊。日帰り登山では体験できない山の世界を味わうことができます。朝日や夕日を眺めたり、友達や山仲間と語り合ったりと山で一夜を過ごす楽しいひと時が待っています。山小屋泊なら荷物もそれほど多くならないので、日帰り登山に慣れてきた人なら問題なく行けますよ。

ただ、山小屋泊が初めての場合
「どんな服装で過ごせばいいの?」
「お風呂はあるの?」
「ご飯はどうするの?」
など、わからないことばかり……。

今回は、山小屋泊が初めての方に、小屋での過ごし方や準備することをご紹介いたします。



山小屋とはどんなところ?山小屋の種類をご紹介

山小屋と聞いてイメージするのは、山頂付近にあるログハウスのような建物が思い浮かびますが、そもそも山小屋とはどんなところを指すのでしょうか。まずは、山小屋の定義と種類をご紹介いたします。

山小屋とは

登山で使われる山小屋とは、登山行程の中で寝泊まりや食事をするための宿泊施設のことを指しています。管理人やスタッフが運営し、食事の提供や寝具が用意されている有人の山小屋と無人の避難小屋に分けられ、有人の山小屋は料金を支払って宿泊します。

無人の避難小屋は基本的に無料で泊まることができますが、食事や寝具がないためご自身で用意する必要があります。

また、有人の山小屋でも、食事が軽食のみだったり、寝具がない場合もありますので事前にどんな環境・設備が整っているのか確認しておきましょう。

山小屋の名称は、必ずしも◯◯小屋というわけではなく、「◯◯ヒュッテ」や「◯◯荘」「ロッジ」など施設によって異なりますが、総称して山小屋と呼ばれています。

山小屋の予約について

山小屋に泊まる場合は、食事の準備や部屋割りなどあるため事前に予約します。登山シーズンとなる7~10月は大変混み合いますので、早目に予約を入れておくのがポイントです。

山小屋は命に関わることもありますので、基本的には当日訪れた宿泊者を拒むことはありません。だからと言って、何も連絡せずに行くのはNGです。よっぽどのことがない限りは事前予約を行ってください。もちろんキャンセルする場合でも連絡を入れるようにしましょう。

山小屋への連絡は、各ホームページに記載されており、WEB上で予約できるものと、電話受付のみの小屋がありますので予約方法をご確認ください。

山の特質上、電波が繋がりにくかったり、夕食の準備で忙しいかったりと電話に出られない場合もありますので電話が繋がらない!と焦らないようにしましょう。お昼過ぎぐらいに連絡するのが狙い目です。大きな山小屋では専用の事務所が用意されているので、そちらに連絡すると繋がりやすいですくなります。

山小屋での服装は? 山小屋泊の荷物を確認しよう

事前予約を終えたら、次は荷物の準備をします。初めて山小屋泊をする方にとっては、どんな装備や持ち物が必要なのかわからないことばかりです。日帰り登山とは違い、荷物も増えますので何が必要かチェックしておきましょう。

下記リストは、夏に1泊2日で山小屋を利用する時を想定しています。季節や行く山によって異なりますので、計画に合わせた装備や持ち物を準備ください。

【基本装備】編

登山には欠かせない基本装備です。
ザックは日帰り用の小さいものだと荷物が入らないので30ℓ以上のザックを準備しておくと便利です。

項目 重要度 備考
登山靴・トレッキングシューズ 履き慣れた靴
ザック 山小屋泊の場合、30ℓ以上のザックを推奨
ザックカバー 突然の雨にも対応できるように
レインウェア 突然の雨や防寒着としても有効
地図 登山の必需品
コンパス 登山の必需品
ヘッドランプ 夜のトイレや早朝出発の際に必ず必要
腕時計 防水性のあるもの

【服装】編

山小屋泊での服装です。行く山によりますが、夏でも夜や早朝は寒いので防寒着は必須です。インナーは汗で濡れるのとニオイも気になるかもしれませんので、着替えを持って行きましょう。

項目 重要度 備考
肌着(ベースレイヤー)×2 乾きやすい素材のもの。当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
Tシャツ×2 当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
パンツ 乾きやすくストレッチが効くもの。着替えなし
下着 乾きやすい素材のもの。当日と翌日の着替えを含めて2着準備すると良い
中間着(ミドルレイヤー) 保湿性、通気性、速乾性と機能性の良いもの。軽量のものがおすすめ
防寒着 夏でも夜や早朝は寒いので必須です。フリースやライトダウンジャケットなど
帽子 登山の必需品です。熱射病対策としても活用
ソックス 足元を冷やさないためと靴ずれ防止に。厚手のものがおすすめ
手袋 行く山によりますが、持っていた方が便利。

【サポート装備・持ち物】編

登山のサポートになる装備や持ち物です。持って行っても使わない場合もありますが、あるとないとっでは心の安心が違います。とはいえ、必要以上に持っていくと荷物が重たくなるためバランス良く持って行きましょう。タオルは何かと便利なので持っていくことをおすすめします。

項目 重要度 備考
トレッキングポール(ストック) 足元の負担をやわらげかける。長距離の場合必要
ゲーター 小石や砂利よけに。行く山によっては必要なし
ショルダーバック・ウエストポーチ よく使うものをすぐに取り出せるように持っていると便利
サングラス 行く山によりますが、日差しよけとして使用
タオル・手ぬぐい 汗ふきや日焼け防止に。いざという時の圧迫止血にも
お金(小銭) 山小屋の宿泊代や軽食、飲料などの購入に。できるだけおつりが出ないようにしておく
日焼け止め 日焼け防止に
ファーストエイドキット テーピング、バンドエイド、消毒液、細引きロープ、内服薬、エマージェンシーシートなど
携帯電話 ライト、時計としても活用。使わない時は飛行機モードで節電
携帯電話の充電器 携帯電話の電池は1日でほぼなくなるため用意しておくと安心
身分証明書 何かあった場合に
カメラ 綺麗な景色や思い出を撮りたい時に
体拭きシート お風呂がない、入らない場合にあると便利
歯ブラシ・歯磨き粉 寝る前の歯磨きに。歯磨き粉は基本的に山では使用禁止
耳栓・枕カバー変わりになるタオル まわりを気にせず寝たい時に
ビニール袋 ゴミ袋や着替え入れとして活用
メイク落としシート 女性用
メイク用品 女性用

【食料】編

自分でご飯を作る場合は、食材やバーナー、フライパン等の機器が必要です。山小屋で夕・朝食を食べる場合は1日目のお昼ご飯と行動食、非常食のみになります。

今回は、山小屋で夕・朝食を食べることを想定していますのでご注意ください。登山慣れしてきたら山ごはんを作るのも楽しみになります。

項目 重要度 備考
最低でも1ℓは必要
行動食 エネルギーの補給に
非常食 何かあった時のために日持ちするもの
1日目のお昼ごはん おにぎりやカップラーメンなど
コーヒー 一息つきたい時に

最初の頃は不安が募り、あれもこれもと荷物が増えてしまう傾向になってしまいます。ここに記載されたものは必ずしも全て持って行く必要はありません。何回か山小屋泊をすると、自分にとって必要なものを取捨選択できるようになります。少しずつ経験を積み重ね自分にとってべストな装備や持ち物を準備するようにしましょう。

女性ならではの持ち物として、メイク落としシート、メイク用品、リップクリームなど必要な方は準備してください。小さい容器に入れて持って行くのがおすすめです。その他に、日焼け止め、生理用品を忘れず持参しておくと、自分に必要がなくても他の人が持っていなかった時は助けることができます。

また、枕やシーツの清潔さが気になる方は、枕カバーやシュラフシーツなど持って行く方もいます。



山小屋へ到着! 何からすればいいの?

夕方は天気が変わりやすくなるのと、暗くなってきてしまうため、山小屋へは15時目安で到着するようにします。山小屋のスタッフの方も心配しますので、予定より遅くなるようでしたら連絡入れておきましょう。

山小屋での受付

受付で予約者名を伝え料金を支払います。ほとんどが現金払いです。現金は小銭を多く用意しておくと何かと便利です。スタッフの方から食事時間や設備、部屋の場所などの説明を受け、チェックインは完了です。

山小屋によっては予約順ではなく、到着順に良い部屋へ案内する場合もあるので、早く到着することに越したことはないです。宿泊する場合はトイレ料金も含まれているので、トイレ使用料を支払う必要はありません。

着替えて荷物を整理し、山小屋でリラックスできる服装になろう

部屋に着いたらゆっくりくつろぎたいところですが、まずは汗で濡れているインナーを着替えましょう。着替える場所は、山小屋によってはありますが基本的にないものと思ってください。仕切りカーテンや布団の中、トイレなどを活用して着替えましょう。

お風呂付きの山小屋なら必要ないですが、着替えの時に体を拭いてさっぱりしておきましょう。リラックスできる服装に着替え、体を休ませてください。

雨で濡れてしまったウェアがある場合は、山小屋に乾燥室がありますので干して乾かします。置きっぱなしではなく、乾いたら取りに戻るなど他の人への配慮を忘れずに。

ザックは汚れを落とした状態で人に迷惑にならない場所に置きます。移動の度にザックの中をゴソゴソやらないように、サブバックなどにあらかじめ必要なもの(お金、携帯電話、ヘッドライトなど)を入れておき、いつでも持ち運べるようにしておきます。

山小屋での食事

山小屋の食事時間は大体17時~18時ごろです。食堂があるので宿泊するみんなで食べることになります。混雑時は、時間を2つに分けることもあるので受付時に確認しておきましょう。

自分で山ごはんを準備している場合は、山小屋の食事が終わったあとに各自、食堂で作るケースが多いです。人数によっては、同じ時間に山小屋の食事グループと山ごはん作るグループに分かれて食べることもあります。

隣の芝は青く見えると言いますが、楽しそうに山ごはんを作っている姿をみると自分もやってみたくなりますので、余裕ができれば是非チャレンジしてみてください。

早朝出発する方は、夕食時にお弁当をもらえます。山小屋によっては異なる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

山小屋ではどうやって過ごせばいいの?

山小屋での過ごし方にルールはなく、人それぞれです。本を読んだり、星を眺めたり、食堂で話の合う方をみつけたりなど、好きな時間を過ごしましょう。

お酒が入ると上機嫌になってしまいがちですが、大きな声で騒いだりせず、他の人へ迷惑かけない程度におさえておくのがマナーです。

他のみんなが山小屋でどう過ごしているかのアンケートをとりました。結果をみる限りでは、体力を回復させるために早く寝るという人が多かったようです。

山小屋泊経験者に聞きました。山小屋泊での空き時間はどう過ごしますか?

取材協力:ミルトーク(このアンケート結果はミルトークより引用しております)

■40代 男性
休む前にストレッチやマッサージで体をほぐし、身に着けているものも緩めてできるだけリラックスして体を休めること。

■50代 女性
山小屋に着くとすぐにカレーの夕食です(ほとんどのメニューがカレーのみ)食後は次の日の日程を確認します。早朝には下山することが多いので早く寝ます。

■50代 女性
サークルで行っていたので10人前後のグループでした。星空を見ながら歌を歌ったりゲームをしたり、軽くストレッチをして翌日に備えて早めに寝ました。

■30代 女性
混んでいたし疲れていたので、足に疲れを取るシートを貼って、マッサージをしてすぐ寝ました。

■50代 女性
体が冷えないように軽くストレッチをしたり、お話をしたりしていました。翌朝ははやいので早めに寝て体の疲れをとるようにしていました。

■40代 女性
リンパマッサージをして、湿布をして、明日に備えて早く寝ました。

■30代 女性
水分を意識して取り、足のマッサージと持ち物のチェックとメンテナンスを行います

山小屋で就寝する時のポイント

ご飯を食べて好きな時間を過ごした後は、いよいよ就寝時間になります。山小屋によって異なりますが、基本的には21時ごろが消灯時間になります。消灯後は真っ暗になりますので、その前に準備しておくことをチェックしましょう。

消灯前に準備しておくこと

消灯前に必ずヘッドライトをいつでも使えるように準備しておきます。消灯後は真っ暗になりますのでトイレに行く時など山小屋での移動時に使用します。電池が切れてしまった! なんてことがないよう家を出る前に確認しておくことがポイントです。

喉が渇いた時のために、枕元に水を置いておくと便利です。歯磨きするときは、山では歯磨き粉の使用は原則NGなので、水でブラシを濡らして磨くことになります。

その他に、乾かしているウェアを引き取るなど荷物の整理を事前にしておくと朝が楽です。寝る前にストレッチをしておくと血行が良くなり、眠りやすくなるのでおすすめです。

寝る時の服装

寝るときの服装に決まりはありませんが、体を冷やさずリラックスできる服装が好ましいです。明日すぐに出発する場合は、ウェアを着るなど登山の恰好のまま寝ることで朝の時間を短縮できるというメリットがあります。

いびきが気になる方は耳栓を、枕が気になる方はタオルを使うなど、自分が寝やすい状態に整えてゆっくり体を休めてください。

寝る時間が早いため夜中に目が覚めてしまうこともありますが、目を閉じて横になっているだけで脳が休まり、睡眠と近い効果が得られます。翌日に備えて体を休めておきましょう。



山小屋泊の朝

朝ごはんの時間は5~6時ごろなので、準備等を含めて大体4時ごろにはみんな起きてゴソゴソやり始めます。山小屋から頂上までの距離がある場合は、3時に山小屋を出発する方もいます。起きたらストレッチ、歯磨き、洗顔と徐々に調子を整えていきましょう。

山小屋泊でしか味わえない朝日を見よう!

山小屋泊の楽しみは「朝日」を見ることです。徐々に空が赤く染まり、幻想的な雲海をみることができます。場所によっては、山肌を赤く染めるモルゲンロートを拝むこともできます。

澄み切った空気の中、白い息を吐きながら朝日を見ている間は、まるで別世界のような時間が流れます。頑張って山を登った者のみに与えられるご褒美と言えますね。

山の朝はかなり冷え込みますので、寒さに負けてすぐ小屋に戻ることのないよう、防寒対策をしっかり整えておきましょう。

山小屋の朝ごはん

基本的には夜と同じで食堂で決められた時間に食べます。朝食は量よりも栄養バランスが良いメニューになることが多いです。
体を動かす1日になるのでしっかり食べておきましょう。

弁当を頼んでいる方は、朝ごはんの時に用意されますので忘れないように。

山小屋でのチェックアウト

山小屋のチェックアウトは会計も済んでいるので、特に何かあるわけではありません。スタッフの方にお礼の挨拶をして出発しましょう。部屋にはゴミを置いていかずに、必ず持ち帰ってください。使用した布団はたたんで綺麗にしておきましょう。

山小屋には、手ぬぐいやバッジなど販売していますので記念品やお土産として購入することができます。水が足りない場合は補給しておきましょう。

山ハレ鳥トケがおすすめする初心者に優しい山小屋5選

山ハレ鳥トケでこれまで行った中で山小屋泊デビューにおすすめな小屋をご紹介いたします。快適性を重視して選んでおります。

1)燕山荘(北アルプス)

北アルプスの入門としても最適な燕岳にある「燕山荘(えんざんそう)」。バイオリンコンサートやオーナーのアルプホルンなどのイベントを開催したり、ケーキが食べられたりと女性からも人気な山小屋です。

【営業期間】
4月中旬〜11中旬のご宿泊まで ※年末年始は開いています
【料金】
1泊2食 ¥10,000(税込)
【収容人数】
650人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
約30張 1名¥700(税込)
【軽食】
あり、食堂兼喫茶あり
【TEL】
燕山荘直通電話:090-1420-0008
株式会社燕山荘 松本事務所 0263-32-1535 (月〜金曜日 9:00〜17:00)
【トイレ】
あり(水洗)

2)赤岳鉱泉(八ヶ岳)

南八ヶ岳のベース地「赤岳鉱泉(あかだけこうせん)」通年営業しており、お風呂付で食事が美味しいと評判の小屋です。人工的につくられた氷の滝(アイスキャンディー)目当てに冬でも多くの方で賑わいます。

【営業期間】
通年営業
【料金】
1泊2食 ¥9,000(税込)
【収容人数】
250人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
約30張 1名 ¥1,000(税込)
【軽食】
あり、食堂兼喫茶あり
【TEL】
赤岳鉱泉直通電話:090-4824-9986
【トイレ】
あり(水洗式、暖房便座完備)

3)くろがね小屋(安達太良山)

源泉かけ流しのくろがね温泉がある「くろがね小屋」安達太良山をのんびり満喫するのに最適な山小屋です。

【営業期間】
通年営業
【料金】
1泊2食 ¥6,320(税込)、日帰り入浴 ¥410(税込)
【収容人数】
50人
【個室】
なし
【テント場】
なし
【軽食】
あり、ホットコーヒー、カップラーメンなど
【TEL】
くろがね小屋直通電話:090-8780-0302
【トイレ】
あり

4)【三斗小屋温泉】 煙草屋旅館(那須岳)

那須にある秘湯「三斗小屋温泉(さんとこやおんせん)」に入れる「煙草屋旅館(たばこやりょかん)」。その名の通り旅館のようで山にあるとは思えないほど居心地が良いです。男女共同になる露天風呂からの景色は最高です。

【営業期間】
4月中旬~11月末
【料金】
1泊2食 ¥9,000(税込)
【収容人数】
100人
【個室】
あり(要予約)
【テント場】
3張 \2,000
【軽食】
なし、飲み物は販売している
【TEL】
現地衛星公衆電話:090-8589-2048(ご利用時間 7:00~20:00まで)
那須塩原案内所:0287-69-0882 (ご利用時間 7:00~20:00まで)
【トイレ】
あり(水洗)
【入浴時間】
[共同浴場]18:00~19:00まで女性専用時間となります。(清掃の為、20:00で終了)
[女性風呂]清掃の為、20:30で終了。
[露天風呂]15:00~17:00まで女性専用時間となります。(清掃の為、6:30で終了)

5)涸沢ヒュッテ(北アルプス)

一度は行ってみたい涸沢カールにある「涸沢ヒュッテ」。穂高を一望できるテラスで飲むビールが美味しすぎる!

【営業期間】
4月下旬~11月上旬
【料金】
1泊2食 ¥9,500(税込)
【収容人数】
180人 ※混雑期は1枚のお布団に2~3人一緒になる場合がございます。
【個室】
なし
【テント場】
1泊 \500 ※レンタルテントあり(要予約)
【軽食】
あり
【TEL】
涸沢ヒュッテ直通:090-9002-2534
東京事務所:03-3211-1023
【トイレ】
あり
【備考】
山シーズンは大変混雑しますので、ギュウギュウ詰めになる覚悟を。テントをお持ちの方はテント泊もおすすめです。

まとめ

山小屋泊は日帰りでは見ることできない夕日や朝日の景色を眺めることができます。その反面、特別な環境に建てられているため、必ずしも快適な所ではないことを理解することが必要です。不便に感じることもあるためイメージとは違った…ということがないよう事前チェックも怠らないようにしましょう。

初めての山小屋泊は、一人では行かずに友人や山仲間と一緒に難易度の低いところを選ぶのがおすすめです。近年では山小屋の差別化が進んでおり、温泉付きだったり、食事の評判がよかったりと、自分が好きな山小屋を見つけるのも登山の楽しみになります。

山に慣れてきたら山小屋デビューを目指してみてはいかがでしょうか。山小屋泊でしか味わえない景色や体験があなたを待っています。

▼山歩きをサポートしてくれるアイテム

▼HIKES編集長の里山トラベル

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【朝熊山】お伊勢さんを守る金剛證寺。生と死の空間を歩く日帰り登山

【朝熊山】金剛證寺

梅雨にさしかかろうとしている快晴な6月初旬、ゴトンゴトンと電車に揺られながら「朝熊山」へ向かっている。頭の中では聞いたこともない「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭が流れ、これから歩く山のことで胸が高鳴る。

お伊勢参りは江戸時代のころから盛んで、当時も今も「一生に一度は行きたい」と誰もが憧れる場所。

実家が名古屋ということもあり伊勢神宮には何度か訪れたことがあるのだが、参拝者の多さにやられ途中で断念してしまう。なのでまだ中まで入ったことはない。

周辺にあるお店で子どものころから食べ慣れている「赤福」をいただき、甘い醤油が特徴的な伊勢うどんを食して帰るという参拝とは言えない、ただの観光をいつも楽しんでいた。そして、もちろん今回もお伊勢参りはしていない。

「朝熊かけねば方参り」は「お伊勢かけねば方参り」と逆のことをしていることにバチが当たるのではないかとドキドキしながらスタート地点になる朝熊岳道登山口を目指す。

何度も登りたくなる”品のある”山

【朝熊山】金剛證寺

朝熊山(あさまやま)は朝熊岳(あさまたけ)や朝熊ヶ岳(あさまがたけ)とも呼ばれていて、朝熊ヶ岳がこれから登る山の正式名称のようだ。朝熊山というのは、山頂にある、金剛證寺(こんごうしょうじ)のことを指していて、本来登ろうとしている名前が実は違うなんてことはよくある話だ。

朝熊岳道登山口に行くには近鉄「朝熊」駅で降りて、そこから15分ぐらい歩く。緑に溢れ、とてものどかな町。「さぁ、行こうか…」の前にお腹が痛くなりトイレに行きたくなる。トイレを探して駅をうろうろしていると、近所の60代ぐらいの女性が自転車で通りかかり、切羽詰まった状態だったので「この辺りにトイレはないですか?」と訪ねた。すると「あ、駅にはないよ」と返ってくる。あきらかにこれから山へ行く格好をしている僕たちをみて「朝熊行くんだよね?登山口に(トイレ)あるから」と教えてくれた。

お腹の緊急性が伝わったのか「あれだったらうちのトイレ使う?」と優しい言葉をかけられる。このご時世、どこぞの者かもわからぬ奴に家のトイレを貸してくれようとしてくれるなんて嬉しいお言葉…。さすがにそれは申し訳ないので「すみません、登山口まで行きます。ありがとうございます」と返事をした。

「この道を真っ直ぐ行けば15分ぐらいで着くから」と奥にある道を指差して教えてくれたあと、何年も大事に使っていそうな自転車をゆっくり漕ぎながら去っていった。

山の麓に住む人たちはみんな温かい人ばかりだと勝手に思いながら朝熊岳道登山口に向かう。

古いながらも綺麗に整った家を横目にしながら、登山口に到着。小走りでトイレに駆け込み用を足す。「ありがとうトイレ、救われたよ…」

【朝熊山】金剛證寺

この近辺は「であいの広場」と呼ばれ、約20台ぐらい停められそうな駐車場と屋根付きのベンチがある。そこで荷物の整理とストレッチをして山歩きの準備を整える。登山口には「登山者カウント」と記された呼び出し鈴みたいなカウンターが設置されていたので、それを押した。いつからの合計なのかわからないけど、朝熊岳道登山口に訪れた何人目かになったことに少し誇りに思う。

【朝熊山】金剛證寺

ここからが山歩きの始まり。古くから利用されているこの山道はよく整備され、とても歩きやすくどこか品のある空気が漂っている。その理由は山頂の平安時代に建てられた金剛證寺(こんごうしょうじ)にある。伊勢神宮の北東(丑寅)の位置にあり、鬼門を守る寺とされており、伊勢信仰が深い寺。金剛證寺のことを朝熊山と呼ぶならば、山そのものが信仰の対象になり大事にされることが想像できる。

【朝熊山】金剛證寺

そのことを思うと”品のある”というのは言葉の綾かもしれない。霊山とも呼ばれている朝熊山は何かの氣が集まってそうな神秘的な場所のように感じる。僕は霊感なんてものはないのでそう思いたいだけかもしれない。

ただ、山道にある石碑やお地蔵さまには新しい樒(しきみ)が添えられていたことから、今でも山そのものに信仰があり愛されていることは素人目で見ても伝わる。

多くの参拝者を運んだ朝熊登山鉄道

【朝熊山】金剛證寺

「ホ〜ホケキョ」と鳴くホトドギスのさえずりがよく響き、天気の良い絶好の山歩き日和。迷う箇所もなくゆるやかな登りがしばらく続き、山の歴史や植物好きが大好物の条件が揃っている。とはいえ、歩きながらやることといえば、youtube用の動画を撮影したり、妻と写真を撮り合ったりと、撮影することに夢中だ。もちろんそれだけではなく、植物をみながら黙々と登ることもある。

歩きながらの会話は、たわいのない話や日々のこと、僕たちの未来のことなど多岐にわたるが、9割ぐらいくだらない話で、1割は真面目で素直な話をする。これら全てを含めて山歩きの楽しみといえる。

【朝熊山】金剛證寺

途中で橋にさしかかる。川もないのになんでこんな所に?と疑問を抱きながら進んでみると下には何かが通っていた形跡が残されていた。これはかつて伊勢神宮から気軽に金剛證寺へお参りできるようにと作られた朝熊登山鉄道のケーブルカー跡で当時は夏の涼を楽しむとともに多くの参拝者を運んでいたようだ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

1925年に開通したものの第二次世界大戦中、銅鉄不足だったこともあり軍から「不要」とされ1944年に閉じてしまった。その光景を見たこともないし、どれくらいの賑わいだったのかも想像できないけど、かつて伊勢神宮と朝熊山を結んでいたこの白黒写真の朝熊登山鉄道との出会いを記憶に残しておきたい。

岳参りとおちんこ地蔵

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

山歩きですれ違ったのは老夫婦数組とわずかだった。山頂までは志摩スカイラインが開通していることもあり、わざわざ登山道を利用して朝熊山へ登る人は少ないのだろう。高齢者に人気の山歩きはもっと若い世代にも広まるといいなと考えているとやがて空が開けてくる。いよいよこの山歩きも終盤を向かえる。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

山道ではなくしっかりと舗装された道に合流し、少し歩いた先に朝熊ヶ岳の山頂があった。登った!という体力的な達成感よりも、平安時代、室町時代、江戸時代の人たちも歩いていたとされる「道」を歩けたことに嬉しさがこみあげた。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

伊勢湾が一望できる見晴らしのよい頂上にはベンチがいくつか並んでいる。大きな笑い声で楽しそうにお昼ご飯をみんなで食べている様子も見られ、ここが一つのゴール地点ということを改めて認識する。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

朝熊ヶ岳頂上には「八代龍王社」という神社が佇み、その名前から察しがつくように水神様として崇拝されている。伊勢湾の眺望が素晴らしいので水の神様だというのも納得。お参りしてここを後にした。

さらに20分ぐらい歩くとお目当ての金剛證寺周辺に辿り着く。車で来ることができるのでここから先は登山服姿が逆に目立ち、山上なんだけど、地上に降りて来たような、そんな感覚に陥る。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

金剛證寺周辺には二つの見所がある。一つは金剛證寺の表参道にある大きな塔婆、もう一つはおちんこ地蔵と呼ばれる子宝のご利益があるとされるお地蔵様。死者が眠る塔婆を「死」とするならおちんこ地蔵は生命の種を象徴する「生」になると1人ニヤニヤしてしまう。生と死のことを考えられているのか、偶然なのかはわからないけど、なんとも奥深くもへんてこな並びだ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

最初に向かったのは表参道。最大8メートルの巨大卒塔婆が道の左右に並び、映画やテレビでみる黄泉の国のような不思議な空間を歩く。その空間に浸りたいと思いつつも、実際は団体の観光客が列を作っていた。先頭にいるバスガイドさんらしい制服を着た女性が何やら説明をしていたので、こっそりその近くで僕も説明を聞いていたのだけど、真剣に聞いていたのは団体の中でもごくわずか。その中のほとんどが中国人観光客だった気がする。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

観光地化してしまっているものの、ここは由緒正しき場所。江戸時代のころから宗派を問わず金剛證寺奥之院に塔婆を立てて供養する「岳参り」と呼ばれる風習があったそうだ。今でもその風習は続いているのかお参りに来ていた人もちらほらみかけた。宗派を問わないというところがなんとも日本らしいというか多様性を受け入れる今の時代に何か通ずるものを感じた。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

続いて向かう先はその名のとおり子宝を司る「おちんこ地蔵」。大きな声ではなかなか言えないこの名前は死者の国から生の国へ一瞬で戻らせてくれる。これも何かの縁ということでしっかりお参りしてから金剛證寺へ向かう。

鬼門を守る金剛證寺から天空のポストまであるカオスな体験

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

巨大塔婆とおちんこ地蔵にすっかり魅せられてしまい金剛證寺の存在が薄まってしまった感は否めない。この赤くて静粛な建物が金剛證寺、本日の主役である。伊勢神宮の鬼門となる北東(丑寅)の位置にあり「伊勢神宮の奥之院」とも呼ばれる古くから伊勢志摩を見守る立派なお寺。

伊勢神宮の賑やかさと比べるのが悲しくなるぐらい参拝者は数えるぐらいしかいない。そりゃそうだ、こんな山の上にまで来てお参りするなんてよっぽどの好き者ぐらいしかいない。それを考えると朝熊登山鉄道は活気的だったんだなぁと少し感慨深くなる。

文化が風化するのは仕方がないことだけど、みんな大好きな伊勢神宮との関係性の中に金剛證寺があることを知っておかなければいけないと勝手に使命感を持つことにする。山歩きが好きな人には「伊勢神宮に行くなら朝熊山も行ってみると面白いですよ」とおすすめしたい。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

丑寅ということで、本堂の前には福丑と呼ばれる牛の象と智慧寅と呼ばれる虎の象が鎮座している。牛に触れれば身体健康の御利益が、虎に触れれば慈愛と威徳を授かるというので頭をなでなでした。頭がツルツルなのはこれまで何人もの参拝者がなでできたからだろうか。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

金剛證寺本堂の前に庭園があり弘法大師が掘ったと伝えられる「連間の池」や、その池に架かる「連珠橋」と呼ばれる橋がある。このあたりは隠れたパワースポットとしても知られているので是非訪れてみてほしい。

庭園散策も終わりゴール地点となる「朝熊山上広苑」へ向かう。途中で志摩スカイラインを歩くことになるので車にはご注意を。今回の山歩きの悩みはどこが頂上なのかわからなくなること。「朝熊山上広苑」もきっと何かの頂上なのだろう。

ここはドライブで訪れる展望台のような場所で、売店あり、郵便ポストあり、足湯ありと立派な観光地。さっきまでの歴史と信仰に浸っていた時間はどこにいったのか、頭の切り替えが難しいカオスな体験ができる山歩きだった。

でも、賑やかな場所は好きなのですぐになじんでしまう。ポストで記念写真を撮り、足湯に浸かりながら伊勢の島々を眺め、売店で絶対食べたかった伊勢うどんを味わうなど、その場を思いっきり楽しむ。

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き
【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

最後は旅のお決まりのソフトクリームを食べてバスに乗り込む。体はほどよく疲れ、頭もカオスすぎた体験でほどよく疲れていたためか、ぐっすり眠りにつく。

今回の「朝熊山」のコース

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

今回歩いたコースは朝熊岳道と呼ばれるハイキングコースです。道は整備されて歩きやすく、迷う場所もないため安心して自然を楽しむことができます。6月だったため薄着でしたが秋になると冷えますので防寒着や山の装備は怠らないようにしましょう。

また、飲み物や食料を買う場所は朝熊山上広苑までないため事前に準備しておくと安心して歩けます。

【山行日程】
2018年6月2日(晴れ)
【山名】
朝熊山(あさまやま)
【標高】
556m
【出発地】
朝熊岳道登山口
【歩行時間】
約2時間30(休憩含まない)
【トイレ】
朝熊岳道登山口、金剛證寺、朝熊山上広苑
【備考】
朝熊山上広苑まで売店はありません
【コース】
朝熊岳道登山口 → 金剛證寺 → 朝熊山上広苑 → バスで五十鈴川駅前まで乗車

「朝熊岳道登山口」までのアクセス

近鉄「朝熊駅」から徒歩約15分。駅前にトイレはありません。朝熊岳道登山口にはであいの広場というスペースがあり、そこに駐車場(約20台)があるため、車でお越しの方はここの駐車場をご利用できます。駐車台数も限られていますので早目の到着がおすすめです。

朝熊山の山歩きまとめ

【朝熊山】金剛證寺とおちんこ地蔵の不思議な山歩き

一生に一度は行きたい伊勢神宮の対になる「朝熊山」は、歴史と信仰の世界に入り込める山でした。平安時代、室町時代、江戸時代と古くから登場する山であることから当時どのようなことを考え、どんな物語を纏(まと)いながら歩いていたのかを想像するだけで楽しくなります。

登山装備はもちろん必要ですが、全体的にそれほどきついコースではないので三重県の山に行く場合、鈴鹿セブンマウンテン以外の山歩きコースの候補として入れてみてください。ドライブがてら朝熊山上広苑まで車で行き、金剛證寺へお参りするだけでも楽しいですよ。

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登山での食事はみんなどうしてる?カロリー重視で軽くて気軽さが大事

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

登山の楽しみの一つは「食事!」と答える方も少なくないでしょう。山でいただく食事は格別です。登山はエネルギーの消費量も多く、重たいザックを背負って登るので、できる限り軽くて空腹を満たせるものが好ましい。美味しくて、お手軽なら一層いいですよね。今回は登山計画に合わせた食事やコンビニでも揃えられるお気軽フードをご紹介します。



登山計画に合わせて食事の計画も立てよう!

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

日帰りか泊まりかによって食事は全然違う

登山は楽しいものですが、「重量を背負った状態で行う有酸素運動」と言われるほどかなりのカロリーを消費します。一体どれくらいのカロリーを消費するのでしょうか?

【計算式】消費カロリー(kcal) = 運動時間(時間) x METS x 体重(kg) x 1.05

厚生労働省がまとめている運動強度一覧表によると、10kgの荷物を持って山を登る運動は8.3METSとされています。

例えば、60kgの体重の人が10kgの荷物を背負って6時間登山したとすると3137kcal。吉野家の牛丼の並盛が669kcalなので、4杯半のカロリーを消費する計算になります。年齢、性別、標高差、ザックの重量などによっても消費カロリーは変わります。

日帰り登山ならその日の昼食と行動食だけでも大丈夫ですが、泊まりになれば夜と翌日分を準備しなくてはなりません。もちろん山小屋で泊まるならそこで購入する事も可能です。

このように登山計画に合わせて食事の計画を立てないと、体力が切れてしまい事故につながりかねません。楽しいはずの登山が台無しになってしまわないよう食事計画もしっかり準備しましょう。

行動食と非常食も忘れずに

登山において「お腹が減ってからでは遅い!」という鉄則があります。他のスポーツと比べ長時間の運動なので、お昼ごはんまで待っていてはシャリバテになってしまいます。そのため、こまめにエネルギー補給をすることが必要です。行動食(レーション)は10分ほどの休憩の際に簡単に食べて、エネルギーになるものがおすすめです。

行動食として考えたいのは軽量でかさばらないもの、高カロリー、栄養バランスが取れたもの、食べやすい、喉が渇かないもの、シンプルなものです。例えば、チョコレート、ナッツ、飴、クッキー、煎餅、饅頭、パン、ソーセージ、チーズなどがおすすめです。

非常食というのは、緊急野営になったときのための食事です。一晩生きながらえる量でよく、かさばらず、軽いものがよいでしょう。

行動食についてはこちらの記事も合わせて読んでみてください。

時間がなくても安心!コンビニで気軽に揃える

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

日帰りなら弁当やおにぎり

登山飯にはおにぎりがなんといってもおすすめです。おにぎりは炭水化物なので筋肉や肝臓に効率よくコラーゲンを貯めることができるのでスタミナ補給にぴったりだからです。赤飯やおこわであればもち米なのでさらに腹持ちがいいようです。

梅干しのミネラルと酸味、鰹節のうまみと甘み、炭水化物のエネルギー、塩分補給、腹持ちがよく、ゴミも出ない。どれをとってもおにぎりはパーフェクトなんです!

特に日帰り登山に人気の山頂は、かなり混み合いお弁当を食べる場所が取り合いになってしまうことがあります。場所取りに負けてしまうと不安定な場所で食事を取らなければいけなくなったとしてもおにぎりなら心配無用。どこでも簡単に食べることができます。

季節にもよりますが、日帰り登山ならコンビニ弁当でもゴミも軽くてかさばらないので持ち帰ることができ便利かもしれません。から揚げなど入った弁当を山頂で食べるのは最高ですよね。

1泊ならカップラーメンやパンでもOK

カップラーメンはお湯を注ぐだけででき、水分と塩分とエネルギーをまとめて摂取することができるスーパーフードです。疲れていても麺類は食べやすく、温かいものは気持ちまでホッとしてくれます。

カップラーメンの残り汁におにぎりを入れるとこれがまた格別なんですよ!例えばカレー味のカップラーメンの残り汁におにぎりを投入すれば簡易カレーに早変わり。汁も捨てずに全部いただけ、お腹も心も満たされなんて幸せ!って気持ちになれます。

総菜パンは塩気もあり食べやすいですが、傷みやすいので初日に食べてしまいましょう。黒糖ロール、レーズンボール、スティックパンなどは長持ちし、糖分やカロリーも摂取できます。行動食としても使えます。

2泊以上は軽量化と簡単さを優先

登山での食事はみんなどうしてる?栄養重視で軽くて気軽さが大事

手軽に調理できる「フリーズドライ」

2泊以上の登山になると食事の回数も増えるため、重さと量とかさをいかに減らすかが重要になってきます。カロリーをしっかり補い、しかもおいしくなければ楽しくありません。「フリーズドライ」はお湯か水を注ぐだけで簡単に調理でき、軽く、日持ちするのでぜひ活用したいものです。

最近では、フリーズドライの種類も多く、おいしいのがうれしいですね。例えば、サタケ、尾西のごはんシリーズには白飯、牛飯、炒飯、エビピラフなどがあり、水の量を加減すれば雑炊も作れます。

フリーズドライで有名なアマノフーズでは、シチュー、カレー、ビーフシチューに加え、中華丼、牛とじ丼などの丼ぶりシリーズも登場しています。

パスタやスープなどのフリーズドライもあるので山での食事が飽きないどころか、グルメを楽しめるようになりつつありますね。

やっぱりお米が食べたい「アルファ米」

登山に欲しいのはスタミナです。そのスタミナに直結するのが炭水化物です。つまり、米を食べると大きな力になります。パンではのどが渇きます。日本人ですもの。山でもやっぱりお米を食べたいですよね。水に浸しておくだけでおいしいお米ができる「アルファ米」をご存じですか?

こちらも尾西やサタケが美味しいと評判です。国産のうるち米だけを使った白飯やわかめごはん、五目御飯、赤飯、炒飯、牛飯、ドライカレー、エビピラフなど種類も豊富です。量もおにぎり2.5個分ほどあるボリュームです。

アルファ米が入っている袋は大きめにできているので、カレーなど他のおかずと一緒に入れて食べることもできます。食べた後の袋も小さく丸めて片づけられるのでかさも減り、軽くなるのも利点です。

まとめ

山で何食べようと考えることも登山の楽しみです。バーナーやクッカーがあればみんなで材料を持ち込み山ごはんを作るのもいいですね。山ごはんのレシピを紹介している本も販売しており、山とごはんに楽しみを覚える方も増えています。

登山計画や自身の体力、技術に合わせた食事の準備をすることを念頭に、余裕があればメスティンで炊きたてのご飯を食べてみてはいかがでしょうか。

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【シダンゴ山】宮地山を経由する日帰り登山。仙人も弥勒菩薩も寄る地。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

丹沢山地にあるシダンゴ山は低山ハイキングコースとして知られる山。春先には「ロウバイ」や「アセビ」が咲き誇り、お花目当てのハイカーたちが訪れます。シダンゴ山という名前はかつて棲んでいた仙人が由来とのこと。どんな仙人だったのだろうと想いをはせますね。春先の歩くのに調度よい宮地山を経由するシダンゴ山の日帰り登山レポートをご紹介します。

シダンゴ山の基本情報と山行計画

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

シダンゴ山ってどんな山?

シダンゴ山は神奈川県の丹沢山地にある標高758mの山です。何よりも最初に気になったのがシダンゴ山という名前。アイヌ語かな?と勝手な推理をしましたが、全然関係ないことにすぐに気づく。

漢字で震旦郷山(しだんごやま)と書き、今から1,300~1500年ほど前の飛鳥時代に仏教を寄(やどりき)の地に伝える仙人が棲んでいたそうです。その仙人の名前こそが「シダゴン」で、いつの頃か「シダンゴ」と転じたことが由来とされています。

さらに気になったのが「震旦郷」という当て字のような漢字。震旦はしんたんと読み、中国の古い呼び名です。古代インド人が中国を秦の土地(チーナスターナ)と呼んだことに基づいています。聞き慣れない言葉ですが、1952年頃まで震旦大学という名前の大学が実際に中国にありました。

漢字の意味を照らし合わせると、かつで棲んでいた仙人は中国からやってきたことが想像できますね。同じ丹沢にある塔ノ岳(昔は尊仏山と呼ばれていた)にも同様の仙人が往来していたと言われています。

仙人たちが丹沢の山々を駆け巡る物語が一つできそうで、妄想が膨らみます。

[山行計画]田代向バス停からシダンゴ山までのコース

[山行計画]田代向バス停からシダンゴ山までのコース

今回選んだコースは松田町のホームページにも紹介されている宮地山を経由してシダンゴ山を目指す一般的なコースです。行きも帰りもバスを利用するため時間には注意しましょう。

登山口への最寄り駅となるは田代向バス停。そこから宮地山登山口まで歩きます。車で行く場合は新松田駅で駐車するか寄にある寄自然休養村駐車場を利用するのが良さそうです。

【山行日程】
2016年5月5日(晴れ)
【山名】
シダンゴ山(しだんごやま)
【標高】
758m
【出発地】
田代向バス停
【標高差】
520m
【歩行距離】
約6.4km
【歩行時間】
約3時間5分(休憩含まない)
【備考】
売店はないので事前に準備
【コース】
登り:田代向バス停 → 宮地山登山口 → 宮地山 → シダンゴ山山頂
下り: シダンゴ山山頂 → 寄バス停

※コースの画像は「ヤマレコ」より引用しています。

シダンゴ山へのアクセス

田代向バス停までのアクセスは、小田急電鉄で「新松田駅」まで行き、そこからバスを利用します。新松田駅に自動販売機やコンビニがありますが、バタバタしないよう出発前に準備するのがおすすめです。

【電車・バスなどの交通機関を利用される方】

スタート地点となる田代向バス停に電車・バスなどの交通機関を利用して行く場合は、小田急電鉄で「新松田駅」まで行き、そこからバスに乗車します。

▼新宿駅からお越しの方
①小田急電鉄で「新松田駅」にて下車
②「新松田駅」から富士急湘南バスで「田代向バス停」にて下車(約20分)

「新松田駅」からのバスの時間が限られているので計画はしっかり立てましょう。

【お車でアクセスされる方】

車で行く場合は、スタートとゴール地点が違うこともあるので新松田駅で駐車して、バスに乗った方が無難かもしれません。別のコースで行く場合は、寄自然休養村管理センターにある「寄登山口駐車場」を利用するのが一般的です。こちらからは、今回とは逆のコースになるので詳細は割愛します。

※登山計画はとても重要です。必ずご自身でも確認してから登山を楽しみましょう。

登山開始!田代向バス停からスタート

寄(やどりき)の里山風景を味わう

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

田代向バス停から宮地山登山口を目指します。この辺りは「寄」と書いて「やどりき」と読む人口2,300人ほどの里山地域。宮地山登山口までは田や畑、野花を見ながら風景を楽しめます。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

この地域の氏神となる寄神社にはかながわの名木100選の「寄神社の大スギ」があり、その幹の空洞には安産の神として火遠理命(ほおりみこと)とその妻になる豊玉姫(とよたまひめ)の双体神が祀られています。

毎年3月に行われる「寄神社例大祭」では1年の豊作と安全を祈願して花笠で飾られた4台の山車が出そろい、男衆が神輿を担いで寄地区を練り歩く歴史ある祭りが開催されます。山車は見物だけのようです。

宮地山登山口に到着

どこの山に行くときもそうですが、登山口までの里山歩きは、地域の人が山と神さまと共に暮らしている空間に少しだけお邪魔させてもらうという感覚になります。よそ者の勝手な解釈と本の読み過ぎなのかもしれませんが、そんなことを考えながら歩いているので、どの土地に訪れても何故かありがたい気持ちになる。

宮地山の登山口は田代向バス停から約10〜15分ぐらいで到着します。道しるべになる標識が所々に立ててあるので迷うことはありません。心配な場合は地図を確認しながら進みましょう。

風が気持ちいい、山の中を歩く

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

整備された登山を歩きながら、まずは宮地山を目指します。このシダンゴ山へのコースだけではなく、塔ノ岳、大山、大野山など丹沢の山々の登山道はよく整備されてますね。もちろん他の山域の山も整備されているのですが、丹沢はさらに丁寧に木道が整っている印象を受けます。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

春の中頃を迎えたこの時期は、日差しを受けると少し暑い。山の気温と木の葉の影に隠れながら歩くのがとても気持ちよく、ゆったりとした風を感じながら緑の道を進みます。

おすすめは春と秋。6月になるとヤマビルに注意

丹沢の山々はヤマビルが多いことで有名ですが、ここシダンゴ山もヒル被害が出やすい山です。しかし、丹沢の山々にはなぜヤマビルが多いことで知られているのでしょうか。ヤマビル自体は条件が整っていれば、どこの山にも生息しているはず。なのに、丹沢はヤマビルに注意しよう!と耳によく入ってきます。

調べてみると、日本の山の課題である「シカの増加」が関係しているようです。ヤマビルはシカを含む野生動物に付いて移動するといわれており、シカの増加により行動範囲が広がっていることが要因の一つと考えられています。丹沢山地に生殖しているシカは推計3,000~5,500頭。近年も増え続けています。

僕はまだ被害にあったことがないので聞いた話でしかありませんが、ヤマビルに血を吸われていることには気づかないようです。気づいたときには既に吸われてしまい、靴の中や、膝下、脇腹などが真っ赤に染まっていた…というテンションが下がることになります。

対策としては「ヤマビルファイターを使う」「整備されている道から外れない」などが挙げられますが、ヤマビルが特に活発になる6月から9月や湿気の多い雨上がりの日は避けた方がいいかもですね。

このときは5月初旬で天気にも恵まれていたのでヤマビルには遭遇せずにハイキングを楽しめました。活動時期から外れた、3月〜5月中旬、10月、11月ごろがおすすめです。

宮地山頂上からシダンゴ山を目指す

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

途中の草花や雑木林の中をびのび歩きながら約40分ぐらいで宮地山頂上に到着。頂上といっても眺望はなく、山の中という感じです。宮地山付近にはこれでもかというほど、シカ避けのフェンスが施されていました。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

水分補給と軽い行動食を取り入れ、シダンゴ山を目指します。ここから先は緩やかなアップダウンが繰り返される道を進みます。

シダンゴ山頂上へ!寄の集落と丹沢の山々を眺める

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

頂上はほどよい広さと眺めが心地よい

頂上前には必ずといってよいほど、最後に長い階段が待っています。そんな山登りの楽しみでもある、きつい階段を登るとシダンゴ山の頂上に到着です。見晴らしは低山ながらも素晴らしく、寄の集落や丹沢の山々をはじめ、空気が澄んでいれば、富士山や相模湾を見渡すことができます。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

シダンゴ山の頂上はほどよい広さが心地よく、親子や夫婦がお昼ご飯を楽しんでいました。山頂には寄神社の元宮となる石祠が鎮座されています。(写真を撮っていない!)

山頂で山ご飯!気分はイタリアン

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

シダンゴ山に来た目的の一つでもある山ごはんを今回は準備してきました。一緒に来た妻の提案で「ピザ」と「ミネストローネ」を作ることに。晴れやかな青空に感謝し、イタリアンな気分でお腹を満たします。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

こちらはミネストローネを温めている様子。風もなかったので安心して料理できました。山ごはんの様子はこちらをどうぞ

寄バス停に向けて下山開始

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

頂上からの景色の写真を撮ったあと、ゴールとなる寄バス停に向かいます。下山は約60分、雑木林の中を緩やかに下っていきます。

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

全く中身のない会話をしながら歩いていると、どこからか催しをやっているような放送が聞こえてきました。ほどよい山歩きは体も心も軽くなるのか、終止テンションが高く、「お祭り」というワイワイしている期待感がさらに心を踊らせます。

寄にある中津川で鯉のぼりが空を泳ぐ

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

寄地区の中心を流れる中津川に近づくと催しの正体がわかる。5月5日は子どもの日、川をまたいで鯉のぼりが空を泳いでいました。川沿いや広場では屋台が出店し、子ども連れの家族で賑わっていました。バスの時間を先にチェックして、かき氷やフランクフルトを頬張る。無事に下山できた喜びもあり、子どものように楽しみました。

シダンゴ山日帰り登山の様子は動画に収めています。春の陽気さを感じるさわやかな?ムービーです。登山道のイメージを掴みたい方は動画を視聴ください。何かの参考になれば幸いです。(チャンネル登録もよろしくです♪)

シダンゴ山の日帰り温泉は「さざんかの湯」

バスの中で一眠りをして新松田駅に到着。帰りの温泉は小田急「東海大学前駅」にある「さざんかの湯」にお立ち寄り。個人的にものすごく好きな温泉で丹沢山地の帰りは大体さざんかの湯を選びます。アクセスが良く、綺麗な温泉施設です。

【料金】
大人 [平日]650円 [土日・祝日]750円
【営業時間】
10:00~23:00(最終入場 22:30)
【定休日】
第3火曜日(祝日の場合は、第4火曜日)
【TEL】
0463-78-0026
【設備】
露天風呂、内風呂、食事処、休憩室、シャンプー・リンス
【HP】
http://onsen-sazanka.com

※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。

シダンゴ山登山レポートのまとめ

「白いお馬にめされた弥勒、弥勒やしろの春祭り」

寄民謡にうたわれている弥勒菩薩の伝説です。なんでも、弥勒菩薩が頂上から中津川に飛び降りたときの馬のひずめの跡が河原の大石に残ったとされています。麓にある寄神社はもともと弥勒堂と呼ばれていたことから、古から寄の地に受け継がれている話なのかもしれません。

仙人も弥勒菩薩も寄る山シダンゴ山の登山は、麓で暮らす人々に語り継がれる物語を知るとても良い山行となりました。

登山装備はもちろん必要ですが、寄の里山風景とほどよい山歩きは、経験が浅い山仲間を誘うのにうってつけの山ではないでしょうか。

▼山の地図は登山・トレッキングに必ず持参しよう!

▼このときの主な登山装備

紹介しているのは30Lですが、実際は25Lです。山ごはん用の調理機器を入れていたのでわりとパンパンになっていました。

今回の山ごはんで使用したクッキングポットです。みんなで食べるように購入したものなのでちょっと大きかったです。

僕の愛機は「Nikon1 j5」。ミラーレスは軽くて持ち運びも便利なので好きです。動画もこのカメラで撮影しています。

▼HIKES編集長の里山トラベル

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自然ガイドの資格を取りたい。何からはじめる? − 自然ガイドへの道

自然ガイド資格を取りたい。何からはじめる? − 自然ガイドへの道

「山歩きのことを体系的に学びたい」

そう考えるようになったのは、山登りを始めて2年が経とうとするときでした。山登りはあまりソロでは行かずに、誰かと行くことが多いのでこの機会にガイド資格を取って自然の案内ができたらいいなあと決心したのです。

「自然ガイドへの道」と称して、これから資格取得までに学んだこと、やったことを書いていきます。同じ価値観や目標を持った人の参考になれば幸いです。



自然ガイドになるためには

自然ガイド資格を取りたい。何からはじめる? − 自然ガイドへの道

自然ガイドになるには資格が必要?

自然ガイドをやることに実は資格は必要ありません。今から僕も「自然ガイドやってます!」といえばできるのです。

だからといって誰にでもできるものでもありません。多くの登山経験があることはもちろんのこと、登る山のコースやリスク回避、同行者の体力の調整、天候の判断、何かあったときのためのファーストエイドなど、山の中で起こる様々な事象の対応と判断を連続的にしなくてはなりません。

さらに同行者に山を楽しんでもらうために、登っている山の歴史や成り立ち、そこから見える山々のことなど、山や地域、風土や民俗の知識も必要になってきます。

資格は「日本山岳ガイド協会」が発行

自然ガイド(ネイチャーガイドとも呼ばれます)をするにはどうすれば良いでしょうか。現状をみると資格ありなしを含めて大きく3つに分けられています。

・民間でガイドを行う(資格なし)
・自治体主導でガイドを行う(定められた条件を満たす)
・日本山岳協会が発行する資格を取得する

僕が目指しているのは「日本山岳協会」が発行する自然ガイド資格をとることです。

本来の目的である「山のことを体系的に学ぶ」ためには、一番効率よくわかりやすい道だと考えています。もっときちんと学びたい方は国際自然環境アウトドア専門学校という資格取得に向けた学校もありますので、そこで学ぶのもいいかもしれません。

ガイド資格には自然ガイドだけではなく、ガイドができる対象範囲やレベルに応じた資格が発行されています。

日本山岳協会が発行する資格の種類

・自然ガイドステージⅠ
・自然ガイドステージⅡ
・登山ガイドステージⅠ
・登山ガイドステージⅡ
・登山ガイドステージⅢ
・山岳ガイドステージⅠ
・山岳ガイドステージⅡ
・国際山岳ガイド

その他にも「フリークライミングインストラクター」や「スキーガイドステージⅡ+登山ガイドステージⅡ」も用意されています。

この中で目指しているのは「自然ガイドステージⅠ」で、試験は筆記と実技があるようです。実技試験は何日か泊まって行うようなので仕事をされている方はお休みをとる必要があります。

「自然ガイドステージⅠ」の内容的には

国内において 無積雪期に、人間社会と隣接する里地・里山・山地・高原において自然、歴史、民俗等を解説する自然ガイド行為を行う事が出来る。※自然ガイド単独資格者は、ピークハントが主たる目的となる登山ガイド業務は、行ってはならない。

となっています。

僕がやりたいことは「国内において無積雪期に、人間社会と隣接する里地・里山・山地・高原において自然、歴史、民俗等を解説する自然ガイド行為」で十分なので、これより先のガイドは望んでいません。(今のところ!)

「自然ガイドステージⅡ」との違いはガイドの対象範囲の差ですね。もしかすると欲が出てステージⅡの資格を取りたくなるかもしれませんが、まだ何もできていないので、他のことは考えず目的に向かっていきます。

各資格について細かな内容は日本山岳ガイド協会のホームページにてご確認ください。

自然ガイド資格の応募条件を満たすためには

自然ガイド資格を取りたい。何からはじめる? − 自然ガイドへの道

自然ガイドの応募条件とは

「自然ガイドステージⅠ」の試験を受けるためには条件を満たさなければいけません。

受験資格の項目にはこう記されています。

「満20歳以上で健康で体力があり、通算100日以上の自然活動経験を有する者」

年齢や体力は問題ないとして「100日以上の自然活動経験」とは一体なにをもって自然活動経験というのかがわかりませんでした。それをどのように証明するのかも今の時点では不明なのでどこかで掘り下げる必要がありそうです。そもそも自然活動経験がなんなのかをみていきます。

自然活動経験とは・・

自然活動経験について調べてみると、さすがウィキペディア先生といわんばかりに出てきました。他のサイトも同じようなことが書いてあるので恐らく下記のことだろうと想定します。

自然の中で自然を利用して行う各種活動であり、具体的にはキャンプ、ハイキング、スキー、カヌーといった野外活動、動植物や星の観察といった自然・環境学習活動、自然物を使った工作や自然の中での音楽会といった文化・芸術活動、一次産業体験(農作業体験・漁業体験等)などを含んだ総合的な活動である。(Wikipediaより)

う〜ん、とにかく自然でなにかしらの経験を100日以上積んだかどうかということなのでしょうか。もちろんネットに書いてあることと、日本山岳ガイド協会が求めている「自然活動経験」の定義が違うかもしれないので証明する方法とともに確認する必要がありそうです。

登山経験と併せて過去のキャンプやハイキングを合算すると恐らく100日以上は経験してる気がしますが、一度洗い出して整理してみます。そもそも日数が足りなかったら応募することすらできないのでかなり重要なポイントです。

自然ガイドを学ぶための教本を取り寄せる

自然ガイド資格のことを学ぶためには「日本山岳ガイド協会」が販売している教本をいくつか取り寄せる必要があります。本屋に売っていないか回ってみましたがどこにも見当たらなかったことから「日本山岳ガイド協会」ホームページから購入するしかなさそうです。

ということで早速購入することに。今回自然ガイド資格ということで下記の3冊を購入しました。

・ガイドの基礎的知識教本 改訂版(3,000円)
・自然・登山ガイドの専門的知識教本 (3,000円)
・山のファーストエイド教本 (3,000円)

筆記試験の問題集も販売していますが、これを先に見てしまうと「試験対策」としてのお勉強になってしまうので最後に購入することにします。その他の本ももしかすると必要になってくるかもしれませんが、そのときはそのときに購入しようと思います。自然ガイドの資格を取りたい人はこの本を買って!というセットになっているとありがたいですね。

本の購入はFAXして料金を銀行口座に振り込む

ネットの便利さに慣れてしまった人にはハードルが高くなりますが、本の購入は指定の用紙をプリントアウトして、欲しい本にチェックと必要事項を記入してFAXします。その後、指定の銀行口座に料金を振り込みます。今回は合計9,000円を指定の口座に振り込みしました。

しばらく時間がかかるのかなと思っていましたが、なんと料金を振り込んでからわずか2日で届きました!早い対応ありがとうございます。本が届くと一層モチベーションが上がりますね!

今回僕は3冊でしたが、これが正解ではないのでご自身が必要だなと思ったものを購入するようにしてください。本の購入ページはこちらになります。

もっと知りたい自然ガイドのこと

自然ガイド資格を取りたい。何からはじめる? − 自然ガイドへの道

資格なしでのガイドはどんなもの?

ガイドを応募している会社の多くは「資格を取得している人」が必須なこともあり、ガイドをしている人のほとんどが資格を持っています。資格なしで自然ガイドもできるとありましたが、実際どんなものなのか気になりますね。

資格を必須としていない場合のガイドは、自治体や民間の団体が開催する子どもと一緒にする自然体験や短時間のハイキングといったもので、比較的小さな規模で行われてるものが多いようにみえます。

もちろん資格がないといっても経験豊富な人が案内するので、参加する場合は不安にならずに案内人やイベント情報をよく見て判断してください。

地域で認定する自然ガイドはどんなもの?

ガイド資格はなくても、そのエリアならではの条件に合格できれば自治体公認のガイドになることも可能です。有名な公認ガイトとして世界自然遺産に認定されている「屋久島公認ガイド」や「白神山地のガイド」が挙げられます。

その他にも広大な自然を誇る北海道では地域ごとに公認ガイド制度がありますし、ジオパークと呼ばれる古代の地層を案内する公認ガイド制度も各地にあります。

山好きが集まる長野県でも「信州登山案内人」というエリア限定のガイド資格もあるので、既に好きなエリアが決まっていれば、そこだけの公認ガイドを目指すのも良いですね。

まとめ

「ガイドは人の命を預かっている」という心構えも必要です。トムラウシ山遭難事故や白馬遭難事故などガイド付きの登山ツアーで起きた事故は引率したガイドに責任が問われます。それは僕の目指している自然ガイドも同じこと。

山は楽しい反面、危険なことも起こりうるものです。その場その場で的確な判断や対応が求めらることを理解しないといけません。

将来的にどれくらいの頻度でガイドの仕事をするかどうかは未定ですが、「山歩きのことを体系的に学びたい」という思いを実現すべく、自然ガイドへの道を歩いていきます。今回は第一歩として自然ガイドの資格について知り、必要な教本を取り揃えました。これから色々学んでいくのが楽しみです。

▼山歩きを始める前に読んでおきたい本

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四角 友里 (著)


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【山ごはん】欲張りウインナー麺 − 山ごはんレシピ

【山ごはん】欲張りウインナー麺

グツグツと煮込んだ麺の中にはちょっと高そうなウインナー。漫画「山と食欲と私」で主人公が美味しいに食べるシーンが頭から離れなかった。いつか作りたい!ずっとそう思いながらも月日が経過し、ついに作るときがきた。

そうなんです今回の山ごはんはずっと作りたかった「欲張りウインナー麺」です。レシピという程でもありませんが、作ってきましたのでご紹介します。

一度は作りたい「欲張りウインナー麺 」

【山ごはん】欲張りウインナー麺

今回の山ごはんは、山好きならご存知の山ごはん漫画「山と食欲と私」の第1巻で登場した欲張りウインナー麺です。「これが食べたかったんだ〜〜〜〜♥」というあの一コマが忘れられませんね。

西丹沢にあるミツバ岳に行ったときに作ったのですが、実は山頂ではありません。登山口近くにある駐車場にてサクッと作りました。

ミツバ岳にはこの時期しか見ることができない「ミツマタ」を目当てに訪れ、本当は頂上で作ろうと思っていましたが、あまり広くない上、休憩する場所もなかったので急遽変更し下山後に作ることにしたのです。

近くに桜も咲いていたので花見をしながら美味しくいただくことができました。

欲張りウインナー麺の材料(一人分)

・マルちゃん正麺 醤油味 1袋
・金のウインナー 4本
・水 300ml

欲張りウインナー麺の作り方

①コッフェルに水を入れて沸騰させます
②少し沸騰し始めたら麺を入れます
③麺を少しほぐしてウインナー入れます
④グツグツと煮えてきたら完成です!
所用時間:約7分

欲張りウインナー麺のコツと使用した調理器具

【山ごはん】欲張りウインナー麺

作るポイントと注意点

お湯を沸かして麺とウインナーを入れるだけなのでとっても簡単です。水の量は本来なら400ml程度必要なのですが、スープを飲み干すのも苦しいので少なめの300mlぐらいがおすすめです。(250mlでも良いかもしれません)もしスープが余っても捨てずに必ず持ち帰ってくださいね。

インスタントラーメンとウインナーはお好きなものを選んでください。サッポロラーメン「塩ラーメン」やあるのかどうかは知りませんがとんこつ味のラーメンがウインナーに合いそうな気がします。ウインナーの本数も4本に限らず自分が食べられる本数を入れてください。

今回使用した調理器具

これまで調理器具はジェットボイルしか持っていなかったのですが、この機会にプリムスのウルトラバーナーに変えました。ライターいらずのバーナーは始めてだったのでちょっとした感動を味わうこともできました。



欲張りウインナー麺のまとめ

【山ごはん】欲張りウインナー麺

今回は密かに2つのお楽しみがありました。一つは欲張りウインナー麺をついに作る日がきたこと、もう一つはプリムスバーナーのデビューだったことです。山ごはんは食べることだけではなく、作る楽しみもあるところが良いですよね。

山と食欲よ私に出てくる山ごはんたちは、どれも美味しく描かれているのでついつい真似したくなってしまいます。次は何作ろうかな〜と考えるのも楽しみの一つですね。

インスタントラーメンにウインナーを加えるだけの欲張りウインナー麺。是非試してみてください。

動画にも収録していますのでよろしかったらどうぞ。

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雨の日の登山は中止にすべき?雨の日登山の危険性と雨対策

雨の日の登山は中止にすべき?雨の日登山の危険性と雨対策

山に行く計画を山仲間と立てたのに明日の天気が雨、もしくは曇り雨などはっきりしない場合みなさんはそれでも決行しますか、それとも中止しますか?

この場合「行くだけ行ってみよう」「晴れてないなら行きたくない」「他の山に行こう」と人によって意見が別れてしまい、リーダーの判断が難しくなるものです。今回はそんな雨の日の登山についてご紹介いたします。雨の日登山の危険性や判断基準などの参考になれば幸いです。



雨の日の登山の危険性を考える

雨の日の登山は中止にすべき?雨の日登山の危険性と雨対策

雨の日登山が危険な理由

「山の天気は変わりやすい」とよく聞きますが、これは本当のことで登山口では晴れていたのに頂上に向かうにつれて雲行きが怪しくなり雨になってしまった…なんてことはざらにあります。

雨の日登山は景色もよくないし、足元が滑りそうというイメージは誰しもが持ちますが、雨の日登山の危険性はそれだけではありません。場合によっては遭難や大ケガに繋がるリスクが潜んでいます。雨の日登山の危険性がどんなものがあるのかみていきましょう。

体を濡らすと低体温症になる恐れがある

多少の雨なら濡れてもいいやと思っていると急にザァーザァーの雨にやられたりします。そのときに雨対策がされていないと、服が濡れてしまい体温が奪われ、体力も低下してしまい、低体温症になってしまうという最悪の事態も考えられます。

実は僕も突然の雨に降られた経験があります。涸沢カールへ向かう途中でどしゃ降りの雨に降られてしまい、全身がびしょ濡れになってしまいました。ウェアはゴアテックスのものを着て、ザックカバーもつけ雨対策は万全だったのにも関わらず雨の量が多すぎて染み込んでしまい、服の中も濡れてしまったのです。

幸い頂上に近かったのですぐにテントを張り、乾いている服に着替えたのでことなきを得たのですが、体が濡れたときは雨でウェアも重たいし、寒くてとてもつらい思いをした記憶があります。ゴアテックスのウェアでも度がすぎると染みてしまうものと勉強になりました。

視界不良による遭難リスクが高くなる

雨が降ると山は霧に覆われることになります。登る山や標高によっては、辺り一面が真っ白になり道がわからなくなってしまうことも。

足元も滑りやすくなるため、なんてことない道でも滑落や転倒に繋がります。特に下山は滑らないようにと重心を後ろにかけがちなので、それが逆に転倒する可能性を高くしてしまうものです。山歩きに慣れていない方はトレッキングポールを使うなど対策が必要です。

突然の鉄砲水!雨の日の沢沿いは危険

降水量が多ければ多いほど沢の水量は増していきます。ゲリラ豪雨の多い夏では鉄砲水に流されたというニュースも飛び交いますね。雨の日の沢沿いは晴れの日とは全然違う姿をしていますので特に危険なので、近づかないようにしましょう。

隠れた脱水症状に注意!水分補給を忘れずに

レインウェアを着ると季節によっては蒸しばんで汗を大量にかきます。そのため雨の日でも水分補給を忘れないようにしましょう。長時間歩いていると脱水症状になってしまう可能性もあります。

ザックカバーを被せるとモノを取り出すのが面倒ですが、最悪の事態を避ける為には多少手間がかかっても水分や栄養補給をするようにしてください。取り出しやすいように工夫をすることも心がけましょう。

晴れの日でも雨対策の準備をする

その日が一日中晴れだとわかっていても雨対策を準備することをおすすめします。「山の天気は変わりやすい」ので突然雨にやられてしまう可能性があるからです。

雨対策なしで雨に降られると本当に嫌な思いをすることになるので、レインウェアだけはザックの中に潜ませておき、万が一に備えてください。使わなかったらそれはラッキーということで「持ってこなきゃ良かった」なんて思わないでくださいね。

雨対策をするには装備が必要です。命に関わることでもあるので保険と思って、できるだけ質のいいものを購入しましょう。メンテナンスをしっかり行えば長持ちしますので長い目でみると損はありません。雨対策で必要な装備をご紹介いたします。

レインウェア

レインウェアは登山に行くなら必ず常備しておきましょう。雨対策だけではなく、風よけや防寒着としても使えるので持ってて損はありません。

レインウェアは透湿の高いものを選びましょう。高ければ高いほど蒸発した汗が通りやすいため、蒸れにくくなります。ウェアの色も豊富にあり、雨の日だからこそ明るい色のレインウェアを買う人も多いですよ。

ザックカバー

ザックカバーはザックの中身を守るとても大事なものです。ザックの中身が濡れてしまうと、大変なことになることは安易に想像できますね。着替えの服まで濡れてしまった!なんてことにならないようザックカバーも常備してください。

ザックカバーはザック購入時に最初からついているものもありますし、サイズごとに別売りもしているので必ず購入しておきましょう。

インナーバック

ザックカバーはある程度の雨を防いでくれますが、大雨になると染み込んでしまいザックの中まで濡れてしまう可能性があります。そのためザックの中にインナーバックとして雨対策をしておきましょう。僕もインナーバックを小分けにしてザックの中に入れるようにしています。

雨よけ帽子

小雨なら雨よけ帽子で十分こと足ります。ゴアテックスのものから撥水性のものまでありますので準備しておくと便利です。レインウェアのフードを被ることもできるので必須ではありません。

明日の予報は雨…中止の判断や代替案は?

雨の日の登山は中止にすべき?雨の日登山の危険性と雨対策

降水確率40~50%以上は中止にする

登山計画をして山仲間を誘ったまでは良かったけど、明日の天気ははっきりしない微妙な予報。そんなときはどうしますか?

僕は前日か2日前の山の天気予報をみて降水確率で判断するようにします。微妙な雨予報の場合は、雨が降らなくても曇ることは間違いないので降雨確率が40〜50%以上なら中止の判断をします。

関東近辺の低山なら40%でも行けますが、標高の高い山での40%は雨が降る確率も高くなるので、行く山によって幅を持たせています。

以前運営していた山のコミュニティでは、天気が危うい場合はほぼ中止にします。これぐらいなら大丈夫と思う人もいるし、晴れじゃないと気乗りしない、雨は不安と思う人もいます。結論的には迷うならやめた方がいいという考え方です。別の予定も入れられるので決断も早目にするようにしています。

他の山にいくなら時間と距離を考慮する

行く予定の山の天気は雨だけど、東や西のほうに行けば晴れてる場合もあります。天候に応じて代替案を提示する場合は、ある程度条件を絞ると良いかもしれません。

・歩行距離が短いコース
・標高が低い山

など、いずれも急な雨になってもすぐに引き返せることを条件にしておくとリスク回避にも繋がります。他には山の頂上を目指さず里山のハイキングコースにして、その土地の温泉やご当地グルメを楽しむプランに変更するのもよいかもしれません。

ちなみに僕は「山は逃げないので無理して行くことはない」というのが個人的な考え方なので雨で中止になった場合は、代替案はなしにして気持ちを切り替えて家でのんびりしたり、山グッズを見にいったりと個人の時間を楽しむようにしています。

雨に慣れるための練習と楽しみ方

雨の日の登山は中止にすべき?雨の日登山の危険性と雨対策

雨に慣れるための練習は難易度の低い山から

雨の日は絶対に山に行かないと決めつけることはあまりよくありません。というのは急な雨に降られたときの対応や雨の日登山の感覚を知っておいた方がよいからです。

晴れの日と違い雨の日はレインウェアを着たり、道のコンディションが違ったりするもの。その感覚を知っておくことは今後の登山のためにもなります。

なんでも経験してみないとわからないということで、雨の日に慣れるためには”あえて”雨の日に山登りをしてみましょう。

レインウェアを着ると蒸し暑さや動きづらさを感じますし、フードを被ると視界も音も遮られてしまうので歩きづらさを体験できます。晴れの日の登山とどれくらいの違いがあるのか感覚をつかむことが大事です。

練習する場合は、標高の高い山を避けて先ほどの代替案の条件と同じく「歩行距離が短いコース」「標高が低い山」を選ぶようにしましょう。慣れることが大事なので無理して頂上を目指す必要もありません。

ガイド同行の雨の日登山講座も大手登山用品店などで実施していますので、それに参加するのもよいですね。

雨の日登山の魅力ってなんだろう?

雨の日だからこその山の楽しみ方もあります。それは「植物がより美しくみえる」ことです。水もしたたるいい男というわけではありませんが、緑色がより緑になり植物たちがイキイキして見えるものです。

6月は梅雨に入り雨が続きますが、自然界では気温も上がり、雨によって雪解けの時期を迎えることになります。雪解けするとその下には高山植物が待ってましたと言わんばかりに花を咲かせ始めるのです。梅雨の時期の花で有名なのは「ミズバショウ」ですね。尾瀬には日本中のハイカーがミズバショウ目当てに訪れます。

雨の日の山の楽しみ方は登ることよりも植物鑑賞に近いかもしれませんね。登るだけではなく足元にある植物にも注目してみてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事を書きながら自分の最初の登山は雨の日だったなあと懐かしがっていました。登山というよりハイキングコースだったのですが、それでも最初は雨+慣れていない山歩きということもあり、ドキドキしたものです。その時は装備もままならなかったので、山装備の必要性を認識したときでもありました。逆に最初に気付いて良かったのかもしれませんね。

登山は全て自己責任といってしまえば簡単ですが、できるなら事故は防ぎたいもの。究極的には「山に行かなければいい」ということになってしまうのですが、雨とわかっているなら行かない方がいいとは思います。練習やリスク回避が十分できる計画なら問題ないですが、気持ちに迷いがあるならきっぱりと中止にすることをおすすめします。

最後に天気がはっきりしない日の楽しみ方として、東京の御岳山、ロックガーデンの登山動画をご紹介します。雨に濡れた植物たちに注目しながら歩きました。

雨の日登山…余裕があれば是非楽しんでみてください!

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【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山!頂上から富士を望む

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

箱根にある金時山は富士山を綺麗に眺めることができる天下の秀峰として知られています。それ以外に金太郎伝説が伝えられる歴史的にもとても面白い山です。金時山頂上へのコースは何種類かありますが、今回は金時神社から頂上を目指す「金時神社コース」を選択。金太郎伝説を巡る日帰り登山レポートをお楽しみください。

金時山の基本情報と山行計画

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時山はどんな山?

金時山は比較的登りやすい山として知られていますが、箱根火山郡の一つで「火山」というのはあまり知られてないかもしれません。もともと金時山は今よりももっと大きい火山でしたが、度重なる噴火によって山が崩壊(山体崩壊)し南側が崩れてしまい現在のような形になったとされています。頂上がすっぽり抜けたような形になっているのは崩壊からよるものなんだと納得です。

そして童話でお馴染みの金太郎のゆかりの地として金時山には伝説が残っています。金太郎は坂田金時(公時)の幼名のことで、坂田金時は平安時代に活躍した武士です。金時神社の御祭神として祀られ、金時山の由来にもなっています。

登りやすいといっても基本的な登山装備や技術はもちろん必要ですが、新宿からバスの直行便が出るなどアクセスも整っていることから、春から秋にかけて晴れやかな富士山を眺めに多くの登山客が訪れる人気の山です。

金時神社から金時山までのコース[山行計画]

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時山へのコースは数種類ありますが、今回は金時神社からスタートして同じ道をピストンするコースを選択しました。渋滞に巻き込まれてしまい最初から予定が崩れてしまいましたが、山行計画は下記のとおりです。

【山行日程】
2018年2月24日(晴れ)
【山名】
金時山(きんときやま)
【標高】
1,213m)
【出発地】
金時神社(標高:700m)
【標高差】
513m
【歩行距離】
約4.2km
【歩行時間】
約2時間30(休憩含まない)
【トイレ】
金時神社、金時山山頂
【備考】
金時山山頂には2軒の茶屋があります
【コース】
登り:金時神社(公時神社) → 金時宿り石 → 公時神社分岐 → 金時山山頂
下り: 金時山山頂 → 公時神社分岐 → 金時宿り石 → 金時神社(公時神社)

※コースの画像は「ヤマレコ」より引用しています。

▼山の地図は登山・トレッキングに必ず持参しよう!

金時山へのアクセス&駐車場情報

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

今回の金時山へのアクセスは、車で金時神社まで行き、近辺の駐車場(無料)に停めました。駐車場は約20台ぐらいのスペースなので天気のいい休日は混雑する可能性があります。少し進んだところにゴルフ場の駐車場(1日500円)があるので、そこに停めるのもいいでしょう。ゴルフ場にはお手洗い場もあります。

【お車でアクセスされる方】

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

車で金時神社へアクセスする場合は東名高速「御殿場IC」から約15分ほどで到着します。途中には道の駅や温泉施設などありますので車で行くと何かと便利です。

金時神社駐車場

【駐車台数】
約20台
【料金】
無料
【トイレ】
あり
【備考】
混雑時は近くにあるゴルフ場の駐車場(1日500円)をご利用ください

【電車・バスなどの交通機関を利用される方】

金時神社に電車・バスなどの交通機関を利用して行く場合は、「箱根湯本駅」からのバスと新宿駅からの直通バスがあります。時間が限られていますのでバスの時間にはご注意ください。

▼箱根湯本駅からお越しの方
①JR「小田原駅」より箱根登山線に乗り換え「箱根湯本駅」にて下車
②「箱根湯本駅」より箱根登山バスで「仙石バス停」もしくは「金時神社入口」にて下車(料金:920円)

「金時神社入口」の方が登山口に近いですが、「仙石バス停」で乗り換えが必要です。「仙石バス停」から歩いて登山口に向かうこともできますので状況に合わせてご利用ください。

▼新宿駅からお越しの方
各線「新宿駅」より小田急高速バスで「金時神社入口」にて下車(料金:1,900円)

時間に限りがありますのでご注意ください。往復切符を買っておくと便利です。

※情報が古い場合がございますので直接ご確認くださいませ。

登山開始!金時神社からスタートです

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時神社にて登山の安全を願う

金時神社駐車場に到着したのが13時ごろでしたので、かなり遅いスタートです。東名高速や箱根周辺の道路は大変混雑するため、時間には余裕をもって行動しましょう。と自分に言い聞かせ、まずは金時神社へ向かいます。

頂上までトイレはないので心配な方は駐車場に設置されている簡易トイレをご利用ください。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時神社にて安全な登山ができるようにと山に登れることの感謝を込めてお参りします。金時神社は公時神社とも呼ばれますが、どちらも読みは「きんとき」です。

金時神社の御祭神は由来でもある坂田金時(公時)が祀られています。坂田金時とは、平安時代後期の武士で、源頼光にその腕っぷしを認められ四天王の一人として活躍します。その坂田金時の幼名が「金太郎」で、この金時山がある足柄山で産まれ育ったため、金太郎伝説として語り継がれているのです。

歴史や逸話好きな人なら一度は耳にしたことがある「酒呑童子」をやっつけたのは、坂田金時が属してしていた頼光四天王とされています。

金太郎と酒呑童子が繋がっていたことにちょっとテンション上がっちゃいます。

金太郎の怪力伝説を物語る「金時手鞠石」

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時神社で登山祈願を済ませた後、登山コースに戻ります。しばらく雑木林の中を緩やかに登っていきます。木の中を歩くのは気持ちいいですね。

10分ぐらい歩くと道の左に標識と大きな岩が見えてきます。それこそが金太郎が手まりにして遊んでいたという大きな石「金時手鞠石(きんときてまりいし)」です。

金時手鞠(てまり)石

これだけ大きくて重い石を手まりにして遊んでいたなんて…金太郎の怪力伝説がよくわかるエピソードですね。

写真や動画を撮りながらのんびり歩いているうちに舗装された一般道にさしかかります。車がこないことを確認し、その先の登山コースを進んでいきます。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時神社奥の院へ

金時神社奥の院

金時手鞠石から10分ぐらい歩くと右手に金時神社奥の院へ行く標識が出てきます。少し道はそれてしまいますが、せっかくなので行くことに。思ったより近い場所にあったのでコースタイムへの影響はほぼないです。

金時神社奥の院は大きな岩にしめ縄が巻かれて、小さな祠が祀られています。奥の院ということもあり神秘的な空気を感じました。お参りを済ませたら、そのまま左に抜ける道があるので、そこから登山コースに戻ります。

金太郎と母親が雨宿りをした「金太郎宿り石」

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

金時神社奥の院から5分ぐらいで、真っ二つに割れている大きな岩があります。ここが金太郎と山姥である母親が雨宿りをしたとされる「金太郎宿り石」です。ここで二人で暮らしていたという説もあります。

金太郎の母親である山姥についても面白い諸説があります。そもそも山姥とは山に棲む妖怪の一種。老婆の姿をして迷い込んだ人を食べちゃう怖いイメージがありますよね。山姥の逸話はその土地によって語られ方が変わるようで、人を襲う場合もあれば、多くのものを生み出す産霊(むすひ)神的に伝えられる場合もあります。ここ足柄山の山姥は母性豊かな母親として語られています。

山姥いわく「金太郎は夢の中に出てきた赤い竜と通じて産まれてきた」とされており、金太郎が神がかっていることに結びつく話の一つです。

金太郎伝説、とても面白いですね。こうして予備知識がある中で現物を見た時の感動は2倍、3倍になります。

頂上付近は見晴らしが素晴らしい

金太郎宿り石を超えるといよいよ登りも本格的になってきます。まだ2月下旬ということもあり、念のためチェーンスパイクを持参しましたが、今回使用することはありませんでした。雪はちらほら残っていたものの、登山コースは既に溶けて泥の状態になっていただけです。

振り返り坂

途中でちょっと考えさせられる張り紙が…「振り返り坂」

—————————-
ここは振り返り坂と呼ばれる坂で
あぁ 来るんじゃなかった
山歩きはつらいし、汗で化粧が落ちるぅ…
山が好きな彼氏を選んだのは失敗だった
下りたらすぐに別れよう

次は ショッピングや食べ歩きが好きな彼氏にしようと

男の選び方を振り返る坂です
—————————-

なんという坂だ!もし彼女がつらそうにしていたら優しく気遣ってあげてくださいね。確かにしんどい坂でもありました。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

下山中の人とすれ違う時に、軽アイゼンやチェーンスパイクを履いている人も見かけたので、もしかすると他のコースでは必要だったかもしれませんね。

歩いてるとお腹が痛くなってきてトイレ行きたいなあと思っていると、視界が開ける場所に辿りつきます。低山ながらも見晴らしのよい景色にお腹の痛さも吹き飛びます。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

ここまで来るといよいよ頂上も近いなと喜びを隠せません(早くトイレに行きたいだけ…)。道はしっかり整備されているので迷うことも危険な箇所もないですが、分岐点が途中にありますので、よく見て間違えないようにすることと、泥や濡れている道は滑りやすいので足下には注意が必要です。

金時山頂上でゆっくりくつろぐ

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

富士山見られず、でも頂上からの眺めは最高

金時山頂上に到着!時間が遅かったこともあり、頂上には5〜6人ほどしかいなくほぼ独占状態です。天下の秀峰の看板の後ろには立派な富士山が…ということにはいかず、霞がかっていたのでうっすらと富士山のシルエットが見えるだけでした。

う〜ん、前回も晴れていたものの、その時も霞がかっていたので残念な気持ちに。instagramで見かける綺麗に映っている富士山にはなかなか拝めないものですね。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

それでも頂上からの眺めは最高です。右手前に丸岳、奥に芦ノ湖、さらに奥には三国山と箱根外輪山(古期外輪山)と呼ばれる山々を眺めることができます。箱根外輪山は何度も繰り返された噴火の影響で中心部が陥没してできたカルデラによってできた山々。一周約50kmのコースはトレイルランの練習場としても知られています。

ちなみに金時山は箱根外輪山の一つとされていますが、実際には独立している山のようです。豆知識として知っていると何かの役に立つ時があるかもしれません。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

頂上の風景をパシャパシャと写真を撮っていると3匹ぐらいの猫ちゃんを見かけました。こんな所に猫がいるなんて…と驚きです。人に慣れていることから元々は飼い猫だったかもしれませんが、自然の習わしに従い、エサを与えたり、むやみに触ったりはしない方が良さそうです。

頂上にある大きなまさかりと金時茶屋

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

頂上には金太郎を象徴する大きなまさかりが飾られています。作られてまだ年を重ねてないのかまだ新しいです。まさかりと言えば、天下の秀峰の看板と一緒にまさかりを持った記念写真をよくみますが、そのまさかりは時間が遅かったためかもうありませんでした。

その大きなまさかりの後ろにあるのが「金時茶屋」です。体も冷えてきたころだったので中に入りお味噌汁をいただきました。山の上で食べるお味噌汁は美味しくて温まりますね。食事を終えて会計するときに茶屋の方から金太郎飴をいただきました。なんだか懐かしい味でとても美味しかったです。ありがとうございます。

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

頂上には金時茶屋以外にもう一つ、有名な金時娘がいる「金時娘の茶屋」があります。なんでも14歳の時から茶屋で60年以上働き続けているそうです。メディアに取り上げられるほど有名なおばあちゃんですね。ただ、この日はもう閉まっていました。

下山は登りと同じ道をピストン

金時山の頂上

日が暮れそうだったので急いで下りる

頂上で写真撮影やくつろぎ過ぎたこともあり、急いで下山します。同じ道をピストンするコースなので迷うことなく早々と下っていきます。基本的には15時、遅くても16時までには下山するのが一般的なので、今回は渋滞に巻き込まれたとはいえ、もう少し早い計画にすべきだったと反省です。日が暮れないうちにどんどん下ります。

金時神社に到着!無事に下山しました

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

頂上から約1時間ぐらいで金時神社に到着しました。行きに見逃してしまった金時神社にあるまさかりも写真におさめておきます。そういえば、最近始めたばかりの御朱印巡りをしたかったのですが、時間的にもアウトだったとはいえ、金時神社はもともと人がいないようで御朱印ができない感じでした。もしかすると特別な日はやっているのかもしれませんが。

無事に下山できたことを感謝し、金時神社を後にして車が停めてある駐車場に向かいます。合計タイムは休憩含めて3時間30分の山行になりました。登山の様子は動画にしていますので暇な時にでも観ていただければ幸いです。

金時山の帰りは「富士八景の湯」にお立ち寄り

【金時山】金太郎伝説を巡る日帰り登山 − 登山レポート

登山後の楽しみといえば温泉ですね!登る山の周辺にある温泉を探すことは計画の段階からワクワクしちゃいます。今回立ち寄った温泉は「富士八景の湯」。露天風呂から富士山を眺めることができるとても贅沢な温泉です。

ちょうど夕日が沈むころで、後ろから赤い光で照らされ、本日一番綺麗な富士山をみることができました。終わり良ければ全て良しということで、金時山登山の最高のお土産となりました。

富士八景の湯(ふじはっけいのゆ)

乙女峠の中腹に佇む、露天風呂から富士山麓が一望できる天然温泉

富士八景の湯(ふじはっけいのゆ)

【料金】
大人 [平日]1,000円(3時間) [ 土日・祝日]1,300円(3時間)
【営業時間】
10:00~22:00(受付21:00まで)
12月~2月末日 :10:00~21:00(受付20:00まで)
【定休日】
7.8.9月を除き毎月第2.4木曜日を休館日。当該日が、祝祭日の場合は営業致します
【TEL】
0550-84-1126
【設備】
露天風呂、内風呂、食事処、休憩室、シャンプー・リンス
【HP】
http://www.fujihakkei.jp/

※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。

金時山登山レポートのまとめ

金時山に登ったのは今回で2回目。前回は乙女峠から金時山登山口に下りるコースでした。その時は金太郎伝説のことを一切知らなかったので山頂からの景色を楽しむことを目的にしましたが、今回は金太郎伝説を巡る登山というテーマで登ってみようと金時神社からのコースを選択しました。

金太郎って童話や五月人形のモデルになっているものの、実際何をしたかということはあまり記憶になかったのでこの機会に学ぶことができて良かったです。

「金太郎伝説を巡る金時山」はゆっくり登りたい人、逸話を楽しみたい人におすすめです。