【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山 | 山ハレ鳥トケ

【シダンゴ山】宮地山を経由する日帰り登山。仙人も弥勒菩薩も寄る地。

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【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

丹沢山地にあるシダンゴ山は低山ハイキングコースとして知られる山。春先には「ロウバイ」や「アセビ」が咲き誇り、お花目当てのハイカーたちが訪れます。シダンゴ山という名前はかつて棲んでいた仙人が由来とのこと。どんな仙人だったのだろうと想いをはせますね。春先の歩くのに調度よい宮地山を経由するシダンゴ山の日帰り登山レポートをご紹介します。

シダンゴ山の基本情報と山行計画

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

シダンゴ山ってどんな山?

シダンゴ山は神奈川県の丹沢山地にある標高758mの山です。何よりも最初に気になったのがシダンゴ山という名前。アイヌ語かな?と勝手な推理をしましたが、全然関係ないことにすぐに気づく。

漢字で震旦郷山(しだんごやま)と書き、今から1,300~1500年ほど前の飛鳥時代に仏教を寄(やどりき)の地に伝える仙人が棲んでいたそうです。その仙人の名前こそが「シダゴン」で、いつの頃か「シダンゴ」と転じたことが由来とされています。

さらに気になったのが「震旦郷」という当て字のような漢字。震旦はしんたんと読み、中国の古い呼び名です。古代インド人が中国を秦の土地(チーナスターナ)と呼んだことに基づいています。聞き慣れない言葉ですが、1952年頃まで震旦大学という名前の大学が実際に中国にありました。

漢字の意味を照らし合わせると、かつで棲んでいた仙人は中国からやってきたことが想像できますね。同じ丹沢にある塔ノ岳(昔は尊仏山と呼ばれていた)にも同様の仙人が往来していたと言われています。

仙人たちが丹沢の山々を駆け巡る物語が一つできそうで、妄想が膨らみます。

[山行計画]田代向バス停からシダンゴ山までのコース

[山行計画]田代向バス停からシダンゴ山までのコース

今回選んだコースは松田町のホームページにも紹介されている宮地山を経由してシダンゴ山を目指す一般的なコースです。行きも帰りもバスを利用するため時間には注意しましょう。

登山口への最寄り駅となるは田代向バス停。そこから宮地山登山口まで歩きます。車で行く場合は新松田駅で駐車するか寄にある寄自然休養村駐車場を利用するのが良さそうです。

【山行日程】
2016年5月5日(晴れ)
【山名】
シダンゴ山(しだんごやま)
【標高】
758m
【出発地】
田代向バス停
【標高差】
520m
【歩行距離】
約6.4km
【歩行時間】
約3時間5分(休憩含まない)
【備考】
売店はないので事前に準備
【コース】
登り:田代向バス停 → 宮地山登山口 → 宮地山 → シダンゴ山山頂
下り: シダンゴ山山頂 → 寄バス停

※コースの画像は「ヤマレコ」より引用しています。

シダンゴ山へのアクセス

田代向バス停までのアクセスは、小田急電鉄で「新松田駅」まで行き、そこからバスを利用します。新松田駅に自動販売機やコンビニがありますが、バタバタしないよう出発前に準備するのがおすすめです。

【電車・バスなどの交通機関を利用される方】

スタート地点となる田代向バス停に電車・バスなどの交通機関を利用して行く場合は、小田急電鉄で「新松田駅」まで行き、そこからバスに乗車します。

▼新宿駅からお越しの方
①小田急電鉄で「新松田駅」にて下車
②「新松田駅」から富士急湘南バスで「田代向バス停」にて下車(約20分)

「新松田駅」からのバスの時間が限られているので計画はしっかり立てましょう。

【お車でアクセスされる方】

車で行く場合は、スタートとゴール地点が違うこともあるので新松田駅で駐車して、バスに乗った方が無難かもしれません。別のコースで行く場合は、寄自然休養村管理センターにある「寄登山口駐車場」を利用するのが一般的です。こちらからは、今回とは逆のコースになるので詳細は割愛します。

※登山計画はとても重要です。必ずご自身でも確認してから登山を楽しみましょう。

登山開始!田代向バス停からスタート

寄(やどりき)の里山風景を味わう

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田代向バス停から宮地山登山口を目指します。この辺りは「寄」と書いて「やどりき」と読む人口2,300人ほどの里山地域。宮地山登山口までは田や畑、野花を見ながら風景を楽しめます。

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この地域の氏神となる寄神社にはかながわの名木100選の「寄神社の大スギ」があり、その幹の空洞には安産の神として火遠理命(ほおりみこと)とその妻になる豊玉姫(とよたまひめ)の双体神が祀られています。

毎年3月に行われる「寄神社例大祭」では1年の豊作と安全を祈願して花笠で飾られた4台の山車が出そろい、男衆が神輿を担いで寄地区を練り歩く歴史ある祭りが開催されます。山車は見物だけのようです。

宮地山登山口に到着

どこの山に行くときもそうですが、登山口までの里山歩きは、地域の人が山と神さまと共に暮らしている空間に少しだけお邪魔させてもらうという感覚になります。よそ者の勝手な解釈と本の読み過ぎなのかもしれませんが、そんなことを考えながら歩いているので、どの土地に訪れても何故かありがたい気持ちになる。

宮地山の登山口は田代向バス停から約10〜15分ぐらいで到着します。道しるべになる標識が所々に立ててあるので迷うことはありません。心配な場合は地図を確認しながら進みましょう。

風が気持ちいい、山の中を歩く

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

整備された登山を歩きながら、まずは宮地山を目指します。このシダンゴ山へのコースだけではなく、塔ノ岳、大山、大野山など丹沢の山々の登山道はよく整備されてますね。もちろん他の山域の山も整備されているのですが、丹沢はさらに丁寧に木道が整っている印象を受けます。

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春の中頃を迎えたこの時期は、日差しを受けると少し暑い。山の気温と木の葉の影に隠れながら歩くのがとても気持ちよく、ゆったりとした風を感じながら緑の道を進みます。

おすすめは春と秋。6月になるとヤマビルに注意

丹沢の山々はヤマビルが多いことで有名ですが、ここシダンゴ山もヒル被害が出やすい山です。しかし、丹沢の山々にはなぜヤマビルが多いことで知られているのでしょうか。ヤマビル自体は条件が整っていれば、どこの山にも生息しているはず。なのに、丹沢はヤマビルに注意しよう!と耳によく入ってきます。

調べてみると、日本の山の課題である「シカの増加」が関係しているようです。ヤマビルはシカを含む野生動物に付いて移動するといわれており、シカの増加により行動範囲が広がっていることが要因の一つと考えられています。丹沢山地に生殖しているシカは推計3,000~5,500頭。近年も増え続けています。

僕はまだ被害にあったことがないので聞いた話でしかありませんが、ヤマビルに血を吸われていることには気づかないようです。気づいたときには既に吸われてしまい、靴の中や、膝下、脇腹などが真っ赤に染まっていた…というテンションが下がることになります。

対策としては「ヤマビルファイターを使う」「整備されている道から外れない」などが挙げられますが、ヤマビルが特に活発になる6月から9月や湿気の多い雨上がりの日は避けた方がいいかもですね。

このときは5月初旬で天気にも恵まれていたのでヤマビルには遭遇せずにハイキングを楽しめました。活動時期から外れた、3月〜5月中旬、10月、11月ごろがおすすめです。

宮地山頂上からシダンゴ山を目指す

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途中の草花や雑木林の中をびのび歩きながら約40分ぐらいで宮地山頂上に到着。頂上といっても眺望はなく、山の中という感じです。宮地山付近にはこれでもかというほど、シカ避けのフェンスが施されていました。

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水分補給と軽い行動食を取り入れ、シダンゴ山を目指します。ここから先は緩やかなアップダウンが繰り返される道を進みます。

シダンゴ山頂上へ!寄の集落と丹沢の山々を眺める

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頂上はほどよい広さと眺めが心地よい

頂上前には必ずといってよいほど、最後に長い階段が待っています。そんな山登りの楽しみでもある、きつい階段を登るとシダンゴ山の頂上に到着です。見晴らしは低山ながらも素晴らしく、寄の集落や丹沢の山々をはじめ、空気が澄んでいれば、富士山や相模湾を見渡すことができます。

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シダンゴ山の頂上はほどよい広さが心地よく、親子や夫婦がお昼ご飯を楽しんでいました。山頂には寄神社の元宮となる石祠が鎮座されています。(写真を撮っていない!)

山頂で山ご飯!気分はイタリアン

【シダンゴ山】仙人も弥勒菩薩も寄る地。宮地山を経由する日帰り登山

シダンゴ山に来た目的の一つでもある山ごはんを今回は準備してきました。一緒に来た妻の提案で「ピザ」と「ミネストローネ」を作ることに。晴れやかな青空に感謝し、イタリアンな気分でお腹を満たします。

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こちらはミネストローネを温めている様子。風もなかったので安心して料理できました。山ごはんの様子はこちらをどうぞ

寄バス停に向けて下山開始

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頂上からの景色の写真を撮ったあと、ゴールとなる寄バス停に向かいます。下山は約60分、雑木林の中を緩やかに下っていきます。

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全く中身のない会話をしながら歩いていると、どこからか催しをやっているような放送が聞こえてきました。ほどよい山歩きは体も心も軽くなるのか、終止テンションが高く、「お祭り」というワイワイしている期待感がさらに心を踊らせます。

寄にある中津川で鯉のぼりが空を泳ぐ

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寄地区の中心を流れる中津川に近づくと催しの正体がわかる。5月5日は子どもの日、川をまたいで鯉のぼりが空を泳いでいました。川沿いや広場では屋台が出店し、子ども連れの家族で賑わっていました。バスの時間を先にチェックして、かき氷やフランクフルトを頬張る。無事に下山できた喜びもあり、子どものように楽しみました。

シダンゴ山日帰り登山の様子は動画に収めています。春の陽気さを感じるさわやかな?ムービーです。登山道のイメージを掴みたい方は動画を視聴ください。何かの参考になれば幸いです。(チャンネル登録もよろしくです♪)

シダンゴ山の日帰り温泉は「さざんかの湯」

バスの中で一眠りをして新松田駅に到着。帰りの温泉は小田急「東海大学前駅」にある「さざんかの湯」にお立ち寄り。個人的にものすごく好きな温泉で丹沢山地の帰りは大体さざんかの湯を選びます。アクセスが良く、綺麗な温泉施設です。

【料金】
大人 [平日]650円 [土日・祝日]750円
【営業時間】
10:00~23:00(最終入場 22:30)
【定休日】
第3火曜日(祝日の場合は、第4火曜日)
【TEL】
0463-78-0026
【設備】
露天風呂、内風呂、食事処、休憩室、シャンプー・リンス
【HP】
http://onsen-sazanka.com

※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。

シダンゴ山登山レポートのまとめ

「白いお馬にめされた弥勒、弥勒やしろの春祭り」

寄民謡にうたわれている弥勒菩薩の伝説です。なんでも、弥勒菩薩が頂上から中津川に飛び降りたときの馬のひずめの跡が河原の大石に残ったとされています。麓にある寄神社はもともと弥勒堂と呼ばれていたことから、古から寄の地に受け継がれている話なのかもしれません。

仙人も弥勒菩薩も寄る山シダンゴ山の登山は、麓で暮らす人々に語り継がれる物語を知るとても良い山行となりました。

登山装備はもちろん必要ですが、寄の里山風景とほどよい山歩きは、経験が浅い山仲間を誘うのにうってつけの山ではないでしょうか。

▼山の地図は登山・トレッキングに必ず持参しよう!

▼このときの主な登山装備

紹介しているのは30Lですが、実際は25Lです。山ごはん用の調理機器を入れていたのでわりとパンパンになっていました。

今回の山ごはんで使用したクッキングポットです。みんなで食べるように購入したものなのでちょっと大きかったです。

僕の愛機は「Nikon1 j5」。ミラーレスは軽くて持ち運びも便利なので好きです。動画もこのカメラで撮影しています。

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山ハレ鳥トケ編集長。壮大な景色も好きだけど、山の中の小さな世界に魅力を感じます。里山、山城、街道など山と人の間を巡る山歩き紀行を書いてます。

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