塔ノ岳は都内からのアクセスが良く、表丹沢にある「大山」「鍋割山」とともに人気登山スポットとして知られています。塔ノ岳は登山初めて間もない方でも登れるレベルですが、軽い気持ちで行くと急登な登りで体力を消耗し、下山時には膝がガクガクになる、、なんてこともあります。しかし、登った先の頂上から見る富士山は疲れを一気に吹き飛ばしてくれます。
山の場所や特徴、山で見られる植物など基本情報をご紹介します。
塔ノ岳は神奈川県に西部に広がる丹沢山地にある山です。丹沢山地は表丹沢と裏丹沢に区別されます。表丹沢の代表が「塔ノ岳」「大山」「鍋割山」といった歩きやすく日帰り可能な山に対し、裏丹沢の代表は「丹沢山」「蛭ヶ岳」と登山慣れした体力のある中級者向けのコーになります。この表丹沢と裏丹沢を縦走する丹沢縦走も登山者には人気コースになっています。
塔ノ岳の魅力は頂上からの展望の良さでしょう。天気が良ければ富士山や南アルプスを眺めることができます。また、都内からのアクセスも良く登山道も整備されているため安心・安全な登山を楽しむことができます。頂上には尊仏山荘があり、そこで休憩することも泊まることも可能です。朝日を見たい方は1泊してのんびり塔ノ岳を満喫することもできます。
塔ノ岳のコースの1つに大倉尾根(通称バカ尾根)をピストンするコースがあります。整備された木の階段をひたすら登っていくコースになるのでかなりきつく感じます。永遠に続く長い長い登り道ということからバカ尾根と呼ばれるようになったようです。
きついきつい登りが続くバカみたいな尾根と聞こえますが、本来の意味はバカにできない尾根=バカ尾根という説もあります。どちらにしてもきついことには変わりはありませんが。。下山する体力を温存する必要があるため大倉尾根の途中にある山小屋で休憩しながら登っていきましょう。
塔ノ岳ではまとまって咲いている花は多くないですが、登山口近辺など所々でキレイに咲いている姿が見られます。
春(4~6月)
マメザクラ、クサイチゴ、コケリンドウ キランソウ など
夏(7~8月)
キツネノカミソリ、ヤマハハコ など
秋(9~11月)
フジアザミ など
塔ノ岳を目指すコースはいくつかありますが、ここでは冒頭で触れた大倉尾根ピストンコースをご紹介いたします。日帰り可能で歩きやすく危険箇所も、迷うところもない、初級者向けのコースです。ただ、きつ~い登りが待っています。
【コース】
登り:大倉バス停→駒止茶屋→堀山の家→花立山荘→金冷シ→塔ノ岳→
下り:金冷シ→花立山荘→駒止茶屋→大倉バス停
【標高差】1,200m
【歩行距離】14.4km
【歩行時間】6時間
【登山レベル】初級者向け
大倉バス停を出発し大倉尾根(バカ尾根)をひたすら登って塔ノ岳を目指すコースです。出発地点になる大倉バス停の標高が291m、塔ノ岳が1491mになるので標高差1200mとアルプス系の登山に匹敵するほど登ることになります。
大倉尾根の登りはきついことで有名ですが、登りきった後に待つ景色が疲れを一気に吹き飛ばしてくれます。登山の体力をつけるために大倉尾根で重い荷物を背負ってトレーニングする方もいます。昔のボッカさんは練習の場として利用されていたようです。大倉バス停付近にはトイレ、登山届ポストがありますのでここで登山準備ができます。
【交通機関を利用される方】
小田急電鉄小田原線「渋沢駅」下車
渋沢駅より大倉行きのバスで15分(200円)
バスは30分に1本の間隔で出ています。
【お車でアクセスされる方】
東名高速秦野・中井ICから大倉へ
大倉バス停の近くに大倉駐車場があり150台駐車できます。
※土・日曜・祝日、および7/21~8/31は有料
大倉バス停で準備ができたらそのまま登山口へ向かいます。道中にある民家では付近で採れた野菜や果物を販売している場合もありますので下山後に買って帰るということも可能です。
登山口から駒止茶屋まではゆるやかな登りが続きます。途中には観音小屋、見晴茶屋と2つの小屋があり休憩することも可能です。見晴茶屋ではその名のとおり見晴しの良いところに建っているので、景色を楽しむことができます。見晴茶屋から先は徐々に登りがきつくなってきます。夏の低山は、かなり暑くたくさん汗をかくため熱中症や脱水症状を起こさないように水分を小まめに摂りながら登っていきましょう。
コースは丸木階段や石が散りばめられたリと整備されていますが、雨の日や濡れていると滑りやすくなるので注意しながら歩きましょう。堀山の家に到着するとようやく半分ぐらいです。
観音小屋
【営業期間】土・日・祝日
【料金】売店のみ
見晴茶屋
【営業期間】土・日・祝日
【料金】1泊2食付 4,500円 (要予約。食事が出来ない場合もあります) 素泊まり2,500円
【WEBサイト】ランプの山小屋 見晴茶屋のブログ
駒止茶屋
【営業期間】週末・年末年始
堀山の家
【営業期間】週末・年末年始
【料金】売店のみ
【WEBサイト】堀山の家のホームページ
花立山荘
【営業期間】土・日・祝日
【料金】売店あり、1泊2食付:6,000円 素泊まり:3,500円
【WEBサイト】花立山荘のホームページへ
尊仏山荘
【営業期間】通年
【料金】売店あり、1泊2食付:6,500円 素泊まり:4,500円
【WEBサイト】尊仏山荘のホームページへ
※山小屋の情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
堀山の家から先はさらに急登が続きます。いよいよ本格的な大倉尾根の始まりといった感じです。花立山荘近辺の階段まで登ると景色が一辺します。見晴しがよくなり街並みが見渡せます。花立山荘では夏にはかき氷、冬にはお汁粉が販売(※要確認)されていますので季節の味を楽しむことができます。花立山荘まで来ると、頂上まであと一息です。
途中で金冷シという鍋割山との分岐点がありますが、間違えないよう塔ノ岳方面へ向かいます。
塔ノ岳山頂は広々しており、座る場所(木の椅子)もたくさんあるためお昼ご飯などゆっくり食べられます。眺望も素晴らしく丹沢の山々や天気が良ければ、富士山や南アルプスまで見渡すことができます。
頂上には尊仏山荘という山小屋があり、トイレ、売店などの設備が揃っています。都心から気軽にアクセスできる塔ノ岳は東京の高尾山や御岳山などの超入門コースをに物足りなさを感じ始めたら挑戦するにはもってこいの山です。なんで尊仏山荘なんだろうと疑問に思いますが、かつて塔ノ岳は尊仏山(そんぶつさん)とも呼ばれ頂上には尊仏岩という岩があり雨乞い、豊作の信仰の対象とされていたことが由縁のようです。
下山は登りと同じ道を降りていきます。大倉尾根は距離もあることと、登りで足腰も疲れているのでストックを使い膝に負担がかからないようゆっくり下っていきましょう。都心からのアクセスが良い塔ノ岳は東京にある高尾山や御岳山に物足りなくなったらチャレンジする山としても最適です。表丹沢の名峰「塔ノ岳」の登山を楽しんでください。
①登山する際は必ず地図を持っていきましょう。※コンパスもあるのがベストです。
②山歩きの基本3大装備「登山靴」「ザック」「レインウェア」は準備して登山に挑みましょう。※行程や季節により異なりますので山行計画に合った装備や道具を準備しましょう。
③登山届け、山岳保険も忘れずに。
④登山に慣れていない方は、できるだけ経験者と行くようにしてください。
⑤危険を感じたら引き返すことが大事です。
⑥冬や残雪期の登山は技術や装備が必要です。無理な計画をせずにご自身に合った登山計画を立ててください。
⑦丹沢の山々はヒルが多いことで有名です。整備されていない獣道や脇道に入らず、登山道を歩きましょう。
塔ノ岳を充分楽しんだ帰りは、汗を流して着替えたいですよね。日帰り入浴可能な温泉をご紹介します。最寄り駅になる渋沢駅近辺の温泉をご紹介いたします。
小田急「東海大学駅前駅」から徒歩5分の綺麗な施設
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小田急「鶴巻温泉駅」から徒歩2分の人気温泉
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登山をする上で天気はもっとも重要な情報と言えます。平地は晴れていても山は雨なんてことも多々あります。特に夏の天気は変わりやすいため事前に天気の状況を把握しておきましょう。
全国レジャースポットの詳しい天気予報を掲載している「てんきとくらす」を参考にしています。
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