東京都最高峰で日本百名山に選定されている雲取山。都内からアクセスも良いこともあり、本格的な登山への第一歩としても最適です。かなりの健脚であれば日帰りも可能ですが、無理せず1泊するのが一般的です。宿泊地となる雲取山荘は、とても綺麗に整備されているので山小屋泊デビューにも最適です。
山の場所や特徴、山で見られる植物など基本情報をご紹介します。
雲取山は東京都・埼玉県・山梨県の県境にまたがる標高2017mの山です。周辺の山には七ツ石山、妙法ヶ岳、白岩山、飛龍山があり、三峰山(妙法ヶ岳、白岩山、雲取山)の一つです。鴨沢登山口から出発する「鴨沢コース」は七ツ石山を経由することもできるため、雲取山の人気コースとなっています。
雲取山の由来は?
雲取山という名前の由来は、和歌山県にある熊野古道の大雲取・小雲取が由来とされています。小雲取山(こくもとりやま)(標高 1937m)も雲取山付近にあり、周辺の山の妙法ヶ岳は、妙法山、飛龍山は飛瀧神社と熊野に関連する名前がつけられています。熊野古道にある雲取という語源は「流れる雲に手が届くほど高い山」とされていますが、雲取山もそれに因んでいるかもしれません。
山小屋泊・テント泊・雪山デビューなど本格的な登山が味わえる
雲取山の特徴は、冒頭でもご説明したように初心者から抜け出すために最適な山です。コースにもよりますが、雲取山への行程は長いため、日帰り登山をするには気合いを入れていかないと厳しいです。
1泊するのが雲取山を十分楽しむことができます。山小屋泊をする場合は、「雲取山荘」に泊まるのが一般的です。雲取山荘は綺麗で設備も充実しております。小屋には本もたくさん置いてあり、冬にはこたつが整備されるため、山小屋泊が初めての方にも安心して過ごすことができます。
また雲取山荘は通年営業なので冬に訪れる登山者も多く、雪山デビューの山向いています。ニューイヤー登山スポットとしても人気があり、2017年の元旦は、標高2017mということもあり例年より多くの方で賑わいました。
テント泊の場合は、「奥多摩小屋」のテント場がおすすめです。テント泊デビューも奥多摩小屋でされる方が多いようです。奥多摩小屋のテント場は視界が開けており、とても見晴しが良い場所に位置しています。
雲取山の頂上からの景色
雲取山頂上からは、富士山や関東平野、天気が良ければ南アルプスの山々が眺望できます。頂上も広く、山頂でお昼ご飯を食べられる方も多いです。風が強く天候が悪い時は、頂上付近にある雲取山避難小屋で休憩することも可能です。小屋は綺麗に整備されていますのでゆっくり休めます。
雲取山では鹿の目撃情報も多く、この時も頂上付近で遭遇しました。見かけても食べ物を与えたり、写真を無理に撮ろうと近づいて脅かさないようしましょう。つぶらな瞳が可愛いかったです。
雲取山は季節を通して多様な花を咲かせます。頂上近辺にはお花畑もあり、色とりどりのお花が登山客をもてなしてくれます。秋にはブナ林の紅葉が雲取山を赤く染めてくれます。
春(4~6月)シャクナゲ、トウゴクミツバツツジ など
夏(7~8月)イワギボシ、ノアザミ、ニッコウキスゲ など
秋(9~11月)ノコンギク、ヤマトリカブト など
雲鳥山への主要コースは大きく3つあります。一つ目はもっともポピュラーな「鴨沢コース」、二つ目は埼玉県側の三峰神社から入る「三峰コース」、三つ目は温泉に入ることでき、雲取山へ最短で行くことができる「三条の湯コース」です。ここでは「鴨沢コース」と「三峰コース」の二つのコースをご紹介いたします。
鴨沢登山口から七ツ石山を経由して雲取山を目指し、雲取山荘にて1泊するコースです。体力を考慮し、1日目は雲取山頂上を経由せずに雲取山荘へ行くこともできます。
鴨沢登山口へのアクセスはJR「奥多摩駅」からバスが走っているためアクセスするのに便利です。健脚の方なら日帰りでも可能なコースですが、忙しい計画になるためあまりおすすめできません。夕日や夜景、早朝のご来光と時間に合わせた楽しみ方ができるので、1泊することで雲取山を十分に楽しむことができます。
下山はピストンでも構いませんが、三峰神社方面へ下ることもできるので、時間があれば帰りに参拝するのも良いですね。交通機関をご利用される方はバスの時間に注意してください。
2016年3月に鴨沢コース(1泊2日)に行きました。まだ残雪が残る時期でしたので軽アイゼンを準備、雲取山頂上から雲取山荘までの道は凍っていましたのでアイゼンがなかったら危なかったです。雲取山登山の様子はこちらの動画をご覧ください。
【交通機関を利用される方】
JR「奥多摩駅」よりバスで移動します。時間に限りがあるためご注意ください。
①JR青梅線「奥多摩駅」下車
②「奥多摩駅」より西東京バス「奥09 鴨沢西行」または「奥10 丹波行」にて「鴨沢」で下車(約35分)
バス停から少し登ったところに登山口があります。
【路線バス時刻の参考】
西東京バス株式会社
雲取山から七ツ石山への中継点、奥多摩石尾根縦走路の基点としてご利用できます。
※山小屋の情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
埼玉にある三峰神社から白岩山を経由して雲取山、雲取山荘を目指すコースです。三峰神社の奥宮にあたる妙法ヶ岳、白岩山、雲取山の3つの総称として三峰山と呼ぶため、3座を制覇する縦走コースもに人気です。妙法ヶ岳はコースから外れるため、ここではなしとしています。三峰神社へは西部秩父駅からバスが通っていますのでアクセスも良好です。ただし毎月1日は三峰神社で販売される「白い氣守り」目当ての観光客で賑わうため交通規制や渋滞に巻き込まれるのでご注意ください。
三峰神社で参拝を済ましてから雲取山へ向かうというのも良い山行になりそうです。
下山も同じ道を戻りますが、コースを変えたい場合は鴨沢登山口へ下りることも可能です。バスの時間も限られているため早目の下山がおすすめです。
【交通機関を利用される方】
西武鉄道「西武秩父駅」、秩父鉄道「三峰口駅」より三峰神社行きのバスが運行しています。
①西武鉄道「西武秩父駅」下車
②「西部秩父駅」よりバスにて「三峰神社」で下車(料金:930円、約1時間15分、時間に注意)
▼時間に間に合わなかった場合
③「西武秩父駅」より秩父鉄道「御花畑駅」まで徒歩で移動
④「御花畑駅」から「三峰口駅」へ電車で移動(料金:440円、約19分、ICカード使用不可)
⑤「三峰口駅」より三峰神社行きのバスに乗車(料金:670円、約50分)
【三峰神社線のバス時刻】
西武観光バス時刻表(PDF)
【お車でアクセスされる方】
車で三峰神社へアクセスする場合は、大駐車場をご利用ください。毎月1日は白い氣守りの配布があるため渋滞が予想されます。時間にご注意ください。
三峰駐車場
【三峰神社への交通案内】
三峰神社ホームページ
※情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
白岩小屋
霧藻ヶ峰休憩所
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①登山する際は必ず地図を持っていきましょう。※コンパスもあるのがベストです。
②山歩きの基本3大装備「登山靴」「ザック」「レインウェア」は準備して登山に挑みましょう。※行程や季節により異なりますので山行計画に合った装備や道具を準備しましょう。
④登山に慣れていない方は、できるだけ経験者と行くようにしてください。
⑤危険を感じたら引き返すことが大事です。
⑥冬や残雪期の登山は技術や装備が必要です。無理な計画をせずにご自身に合った登山計画を立ててください。
⑦雨や霜、残雪時で濡れた木道は大変滑りやすいので転ばないよう注意して歩きましょう。
⑧残雪期の雲取山荘~雲取山頂上への道は凍りやすいため軽アイゼン準備していきましょう。
⑨雲取山荘からの情報は事前に確認してから登山計画をたてましょう。
▼山の地図は登山・トレッキングに必ず持参しよう!
▼道に迷った時でもすぐに居場所がわかる便利な「GPS」
雲取山登山を十分楽しんだ帰りは、汗を流して着替えたいですよね。日帰り入浴可能な温泉をご紹介します。
奥多摩駅から徒歩10分にある、源泉100%の癒しの湯♪
神の湯と呼ばれる体をリフレッシュ!お肌もすべすべに♪
※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
登山をする上で天気はもっとも重要な情報と言えます。平地は晴れていても山は雨なんてことも多々あります。特に夏の天気は変わりやすいため事前に天気の状況を把握しておきましょう。
全国レジャースポットの詳しい天気予報を掲載している「てんきとくらす」を参考にしています。
雲取山の天気を見る
(てんきとくらす)
雲取山への出発点となる三峰神社、奥多摩駅にあるグルメをご紹介いたします。
三峰神社正参道三つ柱鳥居前にある老舗茶屋
奥多摩駅にある雰囲気の良いそば屋さん。手打ちそばがいただけます。
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HIKES編集部です。「歩くを文化に暮らしを楽しむ」をコンセプトに自然の中を歩くことが暮らしの一部になるようなコンテンツを発信していきます。登山やハイキング、ロングトレイルを始め、地元の人しか知らない里山噺など、歩くことを軸にしたWEBメディアです。
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