奥多摩にある山の中でも隠れた人気を誇る「川苔山」。美しい渓谷を見ながら歩く登山は、奥多摩の自然をたっぷり感じることができます。奥多摩一の落差さを誇る「百尋ノ滝」はその大きさに圧巻。そのため百尋ノ滝をゴールとしたハイキングコースとしても人気です。奥多摩の山を巡るなら川苔山は外せない山の一つです。
川苔山の場所や特徴、山で見られる植物など基本情報をご紹介します。
川苔山は東京都西多摩郡奥多摩町にある標高1,364mの山です。周辺の山には本仁田山(ほにたやま)と瘤高山(こぶたかやま)があります。JR奥多摩駅からバスで川乗橋まで行き、そこから出発するのが一般的なコースです。
川苔山という名前の由来は、コース上にある川苔谷からきていると言われています。その川苔谷で川苔が採れたため現在の川苔山と呼ばれるようになったのが有力な説です。登山口になるバス停が川乗橋ということもあり、一時的に「川乗山」と表記されていたこともあったようです。現在でもその名残で頂上には川乗山と記されています。
川苔山と言えば百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)が有名です。落差40mもある滝は奥多摩で他にはないため、登山シーズンには百尋ノ滝を目指すハイカーが多く訪れます。
滝のふもとまで行くことができるので夏には涼を、冬には氷瀑を楽しむことができます。滝のふもとは岩が濡れているため、滑りやすくなっています。足元にはご注意ください。
川苔山頂上は見晴も良く、雲取山、御前山、大岳山など奥多摩や奥秩父の山々、さらに天気が良ければ富士山まで眺めることができます。頂上にはベンチが数カ所設置してあり、お昼ごはん休憩にも最適です。
【川苔山で山ごはん作りました】
【山ごはん】キムチ鍋の簡単レシピ
川苔山は花の百名山に選定されており、コース沿いには様々な花が咲いています。
春(4~6月)ミツバツツジ、ヤマザクラ など
夏(7~8月)ウツギ 、ヒメレンゲ など
秋(9~11月)ツルリンドウ など
川苔山へのコースは川乗橋から頂上を目指し鳩ノ巣駅へ下りる「川乗橋コース」が一般的です。百尋ノ滝もこのコース沿いにあります。足毛岩分岐で川苔山山頂へ目指す道がわかれますが、足毛岩方面へ行かないようご注意ください。
JR奥多摩駅よりバスで登山口となる川乗橋まで行きます。そこから百尋ノ滝を経由して川苔山頂上を目指します。
百尋ノ滝までは沢沿いを歩き、比較的ゆるやかな道が続きます。百尋ノ滝から先の登りがやや急登です。
登山道が狭いため人とすれ違う時は安全な場所を確保してから登るようにしましょう。
足毛岩分岐では山頂への道が二つに分かれています。どちらからでも頂上を目指すことができますが、道もゆるやかで短時間で行ける北面から回り込むコースで行くのがおすすめです。足毛岩方面からは急登が続きますので体力がない方はやめた方が良いです。
下りは少し長いですが、バスの時間を気にしなくてすむので鳩ノ巣駅を目指します。
【交通機関を利用される方】
JR「奥多摩駅」よりバスで移動します。時間に限りがあるためご注意ください。
①JR青梅線「奥多摩駅」下車
②「奥多摩駅」より西東京バス「奥21 東日原行」または「奥20 鍾乳洞(平日のみ)行」にて「川乗橋」で下車(約13分 250円)
バス停の傍に登山口があります。
【参考リンク】
西東京バス株式会社 奥多摩駅 時刻表
川苔山近辺には「川苔小屋」と「獅子口小屋」がありましたが、どちらも廃業しております。
川苔小屋は現在もありますが、手入れをしていないため休める状態ではないです。緊急時の避難小屋としては使えるかもしれません。
獅子口小屋は小屋事自体がなく、跡地として標識のみ残っています。
※山小屋の情報が古い場合がございますのでご注意ください。
①登山する際は必ず地図を持っていきましょう。※コンパスもあるのがベストです。
②山歩きの基本3大装備「登山靴」「ザック」「レインウェア」は準備して登山に挑みましょう。※行程や季節により異なりますので山行計画に合った装備や道具を準備しましょう。
④登山に慣れていない方は、できるだけ経験者と行くようにしてください。
⑤危険を感じたら無理せず引き返すことも必要です。
⑥冬や残雪期の登山は技術や装備が必要です。無理な計画をせずにご自身に合った登山計画を立ててください。
⑦雨や霜、残雪時で濡れた木道は大変滑りやすいので転ばないよう注意して歩きましょう。
⑧冬の川苔山は道が凍っているので軽アイゼンを準備してください。百尋ノ滝までの道も凍っていますのでご注意ください。
最新情報をチェック!
東京都奥多摩ビジターセンター
▼山の地図は登山・トレッキングに必ず持参しよう!
▼道に迷った時でもすぐに居場所がわかる便利な「GPS」
川苔山登山を十分楽しんだ帰りは、汗を流して着替えたいですよね。日帰り入浴可能な温泉をご紹介します。
河辺駅近くにある綺麗な温泉施設。奥多摩の帰りはここがおすすめです!
※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
登山をする上で天気はもっとも重要な情報と言えます。平地は晴れていても山は雨なんてことも多々あります。特に夏の天気は変わりやすいため事前に天気の状況を把握しておきましょう。全国レジャースポットの詳しい天気予報を掲載している「てんきとくらす」を参考にしています。
川苔山の天気を見る
(てんきとくらす)
川苔山下山後のグルメをご紹介いたします。
手作りにこだわった釜めし・川魚・山菜料理
梅の湯と同じ施設内にある食事処。温泉の後にそのまま食事を楽しめます!
※料金や営業時間などの情報が古い場合がございます。直接ご確認くださいませ。
川苔山はいかがでしたでしょうか?百尋ノ滝や花の百名山ということもあり奥多摩でも魅力的な山といえます。登山レベルとしては、歩行距離が長く道幅が狭い個所が多いので中級者向けです。初めて行く方は登山経験者と行くようにしましょう。登山経験がある方は都内からもアクセスが良いので日帰り登山として楽しむことができます。
HIKES編集部です。「歩くを文化に暮らしを楽しむ」をコンセプトに自然の中を歩くことが暮らしの一部になるようなコンテンツを発信していきます。登山やハイキング、ロングトレイルを始め、地元の人しか知らない里山噺など、歩くことを軸にしたWEBメディアです。
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