
登山やってみたいけど荷物が多そうでトライしにくいなぁと悩む人も多いですね。確かに、本格的な登山をするにはそれなりの持ち物が必要です。
でも、気軽に楽しむ登山に大荷物は必要ありません。大切なのは、絶対に必要な道具を抑えておくことと、パッキングのコツを知っておくことです。さっそく、何が必要でどう持っていくかをチェックしてみましょう!
登山の持ち物リストをチェック!

持ち物は登山計画や季節によって変わる
登山の際の持ち物は季節や計画によって変わってきます。例えば日帰りか、泊まりかで持ち物の量も変わりますし、行く山によっては夏でも防寒対策が必要になってくるので、その分必要な持ち物も増えてきます。
季節や計画に関わりなく常備するものは、緊急時に対応するためのアイテムです。鎮痛剤、持病の薬を含めた救急用品(ファーストエイドキット)、携帯電話、健康保険証は必ず持っておきたいですね。また、地図、コンパス、ビニール袋、ヘッドライトといった基本装備も常時準備しておきましょう。
夏と冬で一番違うのは、やはり服装です。夏は汗をしっかり吸収発散させる服装で行き、着替えがあるとよいです。対して冬は、フリースやニット帽など、防寒対策の荷物を入れていきましょう。
食糧や行動食、水も常時必要です。水は凍結の恐れがあるので、冬は保温機能のしっかりした水筒に入れていくようにしましょう。
荷物の重さの目安量はどれくらい?
登山の持ち物について一番の心配は、その重さかもしれません。いろいろ必要なのは分かっているけど、どんなに重いんだろうと、想像するだけで何となく疲れてしまうものです。
ザックの重さを含めて、日帰り登山の荷物の重さは大体8kgくらいです。こう聞くと重く感じるかもしれませんが、ザックはそもそも重いものを入れて長時間歩くことを考えて設計されているので、きちんとした位置できちんと背負えば、さほど経験がない人にも予想ほどは重く感じません。
1泊する場合には10~12kgと、少し慣れた人向けの重さになってきます。これをテント泊にすると15kgくらいになります。トレーニングをすれば、これを背負っての登山も無理ではありません。
重さはあくまでも目安ですが、UL(ウルトラライト)登山という言葉あるように、いかに荷物を軽くするかを意識することも大事なことです。
登山の持ち物リスト(PDFダウンロード)
登山に必要な持ち物をリストにまとめてみました。日帰りと1泊2日、女性ならではの持ち物など網羅していますので、よろしければ使ってみてください。
◎が必須、◯は必要が有れば持っていく、△はどちらでも良いとなっています。日帰り、泊まりとそれぞれ分けていますので参考ください。あくまでも目安ですので計画に合わせた登山装備や持ち物をチェックください。
※画像クリックでPDFダウンロードが開始します

登山装備や持ち物の代用品と料理道具

登山靴のみ揃えてあとは代用品で
登山はお金がかからない趣味と言われますが実は逆なんです。装備や道具を揃えるのにお金がかかり、山に行く交通費も重なると馬鹿になりません。
初期装備を一度に揃えるとなると5〜10万円ぐらいはかかります。そのためこれから続けるかどうかわからないものにお金をかけたくないという人も多いです。最初のころは代用できるものは代用して判断するのも一つの方法ですよ。
日帰り登山なら、大抵の登山装備やグッズは代用できますが、何はなくとも靴だけは登山専用のものを選びましょう。普通のスニーカーでの登山はソールが柔らかすぎてとても歩きにくくおすすめできません。歩行中、足を挫いたり、転倒防止に役立ったりと山歩きに適しているのが登山靴なのです。
本来なら登山靴以外に「レインウェア」や「ザック」も揃えておきたいところですが、財布の事情もあるので代用するのもよいでしょう。
例えばザックは普通のリュックサックでも代用できますし、レインウエアも日帰り登山で往復3時間もないルートなら最悪雨合羽やポンチョ(フェスで使うようなもの)でも十分です。ただし、富士山やアルプス、歩行時間が長いルートなどの本格的な登山ではレインウェアを必ず用意しましょう。安価なものもありますので登山用品店でチェックください。
服装はインナー(肌着)やミドル(中間着)は綿を避けて速乾性がある化学繊維のものを。アウターは保温性のあるダウンジャケットでも代用できますが、これも同じく軽登山ならなんとかなりそう…という範囲です。登山を続ける場合は少しずつでも揃えるようにしましょう。
慣れてきたら料理道具で山ごはんを楽しむ
登山に慣れてきたら山ごはんを作ってみたくなるもの。基本的なアイテムさえ揃えてしまえば、あまり荷物を増やさずに山ごはんを楽しめます。
山ごはんの基本的なアイテムは、バーナーとクッカーです。バーナーは、ガスカートリッジを使うものが一般的です。
クッカーは、ご飯を炊いたり、料理をするなら熱伝導率の高いアルミ製を。お湯を沸かすくらいなら丈夫なチタン製が最適です。限られたスペースをフル活用するために、クッカーに収まるサイズのガスカートリッジ、またはガスカートリッジの収まるサイズのクッカーを選びます。
その他にも、万能ナイフや小さめのまな板など、作りたい山ごはんに応じたアイテムを持っていきましょう。
コンパクトに仕舞うパッキングのコツ

パッキングの基本を知ろう
登山の持ち物をコンパクトに仕舞う「パッキング」はとても大切です。歩行時のバランスをとるには詰め方にも工夫が必要なのです。
登山は長い距離を歩くので、なるべく重さを感じないようにパッキングするのが疲れないコツ。そのためには、軽くて一番使わないものを一番下にします。
ザックの中心よりやや上、内側には一番かさばり重いものを、外側には重いもので一番よく使うものを詰めます。そして一番上に、軽くて頻繁に使うもしくは緊急時に使うものを入れます。
横向きではなく縦向きに詰めれば、ザックを開けたときに一目でどこに何があるか分かるので意識したいですね。また、荷物をすべて詰め終わったときに、長方形になっているのが理想的です。そのために、荷物をザックの外側から中心に向かって詰めていきましょう。
登山マンガでもパッキングについて解説していますのであわせてチェックください。
スタッフバックやジップロックを有効活用
ザックの中身がごちゃごちゃになってしまっては、どこに何が入っているのかわからなくなったり、その都度整理したりと忙しくなりますね。
お手頃価格で、サイズも110cmと通常のタオルや手ぬぐいよりも長めで使いやすいです。首や頭に巻いたりするのに使えます。
機能的な化学繊維のタオルは無地でつまらないですが、登山家なら誰もが魅了する山脈プリントにテンションが上がるはずです。
そんな時に役立つのがスタッフバックです。スタッフバックとは、簡単に言えば登山用ポーチといったところで、様々なサイズや種類、色があります。防水仕様タイプを選んで、荷物を小分けにして用途別に詰めておくことで、急な雨に降られても安心ですし、ザックの中もすっきりします。
他にも、防塵、耐衝撃仕様のものもあるので、収納するものに応じたタイプを選びましょう。
行動食や化粧水、トイレットペーパーなどのなくしやすい細々したものは、まとめてジップロックに入れるのがおすすめです。防水性にも優れているのでジップロックは何かと便利です。
まとめ
登山の持ち物で優先的に揃えたいものは「登山靴」「レインウェア」「ザック」の三種の神器と呼ばれるものです。基本的には濡れることを一番避けたいので、速乾性、透湿性、防水性があるもので代用を考えることがポイントです。
代用品としてよく挙げられる服にユニクロがあります。ハイキングならことなきを終えそうですが、登山をするために作られてるわけではないので、やっぱり登山用の服を揃えるのがよいです。
代用品はあくまでも今後登山を続けるかどうかを見極めるために一時的なものとして活用して、もし登山の魅力にハマってしまったのなら、登山装備や道具を揃えていきましょう。
中古品でも型が古くてもないよりはマシなので、無理ない範囲でお気に入りの山グッズを探してみてはいかがでしょうか。
▼登山用品を「エルブレス」でチェック!
登山装備は試着してからの購入がおすすめです。特に靴はサイズが合わないと擦り傷や踏ん張りがきかなくなるので店員さんと相談しながら選びましょう。その前にネットでお気に入りをチェックしておくのもよいですね。
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