登山は体力がないとできない?体力が必要な理由とトレーニング方法

登山は体力がないとできない?体力が必要な理由とトレーニング方法

登山するために体力があるに越したことはありませんが、「体力に自信ができてから」「筋肉をつけてから」と言っていたらいつまでたっても山に行けないですね。実は体力がなくても登山を楽しむことはできるんですよ。今回は登山に体力が必要な理由と日常生活でも簡単にできるトレーニングをご紹介します。



登山で体力が必要な理由

登山は体力がないとできない?体力が必要な理由とトレーニング方法

体力がないと事故を招きやすくなる

登山はスポーツと言われるほど、激しい有酸素運動を繰り返します。ウォーキングやジョギングよりも時間も長く、重たい荷物を背負うため体力や筋肉が必要になってきます。

「体力がないから自分には無理…」と身構えてしまいますが、登山に体力が必要な理由はより「安全」に楽しむためです。

疲れや暑さを我慢して体力の限界を超えて登山を続けていると、体調不良になり熱中症や高山病のリスクも高まります。

長時間歩いていると脚がガクガクして踏ん張りが効かなくなり転倒したり、足をくじいたりするケースも出てきます。

その上、疲労時は判断力も低下するためうっかりと道迷いをしてしまった…なんてことも。

体力がないと事故を招きやすくなる確率が高くなるのです。

登山がつらい思い出ばかりになり楽しくなくなる

複数人で登山する場合「体力がない自分だけが足手まといになってしまう」と不安になることはありませんか。みんなについていくだけでいっぱいいっぱいになるので余裕がなく、景色や自然を楽しめないこともあります。

「みんなに迷惑をかけたらどうしよう」「最後まで歩けるかな」「つらいっていつ言おう」などネガティブな感情と向き合う登山になってしまうと、ちっとも楽しくありませんね。帰った後もつらい思い出ばかりになってしまいます。

特に下山時は膝の痛みも伴ってくると歩く速度が極度に遅くなり、交通機関を利用されてる場合は時間も限られているため間に合わない可能性も出てきます。気の知れた仲間なら荷物を少し持ってもらうこともありますが、本人的には迷惑かけてしまったと益々つらい思い出が重なります。

日常的な体力作りと山慣れするには

登山は体力がないとできない?体力が必要な理由とトレーニング方法

山慣れするにはとにかく登ることが一番

山登りに最も適したトレーニングはズバリ「山登り」です。登山は重力に逆らって体を標高の高い場所に移動させたり、高度を下げたりするスポーツです。そして登りと下りで筋肉の使われ方も違うため、平地で行うトレーニングとは異なります。

例えば登山前にランニングや自転車などで体力作りをしたものの、登山後には筋肉痛に悩まされたというのはよく聞く話です。「登山で使う筋肉は登山で鍛える」のが一番効率良いトレーニングだと言えます。

登山初心者の方はいきなり標高差が大きいコースは避け、里山や低山を歩くだけでも自分の体重が負荷となり足腰の強化につながります。体力作りの際には「ややきついな」と思うくらいが効果的です。

スクワットや階段で日常的にトレーニング

登山するのに体力がある程度必要であることが分かっても、いざトレーニングしようと思うと「ジムに通う」「朝か夜にランニングする」などと、ちょっと億劫になります。自宅や日常生活の中で無理なくやりたいものですね。

自宅で簡単にできる体力作りとしてはスクワットがおすすめです。スクワットの正しい姿勢で、息を止めずに、ゆっくり行うことが大切です。はじめは5回くらいからはじめ、慣れてきたら10~15回を繰り返すようにすると登山で使う筋肉を鍛えることができます。

相撲の四股のような「四股スクワット」、慣れた人には「片足スクワット」、負担の少ない「フロントランジ」など自分に合ったスクワットを続けて鍛えることができます。

日常生活の中では階段を使うようにしましょう。いつもならエレベーターやエスカレーターを利用するところを我慢して、登山トレーニングだと思って登り下りをしてみましょう。

その際、つま先を意識して登ればヒラメ筋を鍛えられますし、下りで負荷をかけるようにゆっくり降りるだけでもトレーニングになります。

他にもラジオ体操や柔軟体操、ストレッチも効果的です。柔軟性があればスタミナが続き、転倒などのリスクも減りますよ。

登山の筋トレは下半身がメインになりがちですが、上半身とバランスよく鍛えることが大切です。上腕筋や握力を鍛えることをおすすめします。重い荷物を背負うための筋肉や山には鎖やロープがあり、足を滑らせたときにしっかりと自分の体重を支えるためにも必要になります。

体力に自信がなくても登山を楽しむ方法

登山は体力がないとできない?体力が必要な理由とトレーニング方法

歩行距離が短い山コースで自然楽しむ

登山に興味はあるけど「体力に自信がないから…」と踏み切れない方もいらっしゃるのではないでしょうか。その場合は歩く距離を短くするれば登山を楽しむことができますよ。

例えば標高の高い山でもロープウェイやケーブルカーを上手に活用すれば、山頂近くや高台まで気軽に行くことができます。帰りだけロープウェイを使うのもありですね。

本格的な登山ではなく、子どもでも歩けるハイキングコースや体力がない人でも登れる山を選ぶなど、徐々に慣れていくようにするのが登山を楽しむコツです。

その他にも「荷物を軽くする」「ストックを持つ」「サポートタイツを履く」など体力を補う工夫をすることで、長く歩けるようになります。

設備やガイドが充実した山を選ぶ

歩行距離のほかには、登山道にある設備やコースの案内が充実したところを選ぶことも重要です。

トイレがポイントごとにあったり、休憩で座れる場所があれば休みながら登り下りができます。休憩時には行動食を摂取するようにすれば体力回復にも繋がります。

北アルプスや八ヶ岳などの人気の山では登山道に山小屋があるので、そこをゴールとして雰囲気を味わうのもいいですね。例えば八ヶ岳の美濃戸口から赤岳鉱泉までを歩くコースとしておけば、ハイキングにもなりますし山小屋で一泊すりことで泊まり登山も味わうことができます。

丹沢(神奈川)にある大山や山梨にある大菩薩嶺なども比較的登りやすい山です。自分の体力に合うコースはたくさんあるのでできるところからチャレンジしていきましょう。

まとめ

登山を安全に楽しむためには体力が必要だけど、すぐ体力がつくわけではないためまずはできる範囲の山から登るのがいいですね。

体力をつけるのに一番効果的なことが山を歩くこと、次に家でもできるスクワットや階段を意識して使うことです。もちろん走り込んだり、ジムに通うという方法もありです。

最初のことは友人・知人と一緒に山登りをはじめて、慣れてきたら単独登山にも挑戦してもいいですね。山を登るように一歩一歩体力をつけながら、より楽しい登山ライフをおくりたいものですね。

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グループ登山は行動の幅を広げるきっかけに。グループのメリットと注意点

グループ登山は行動の幅を広げるきっかけに。グループのメリットと注意点

登山を始めたいけど仲間がいない。そんなお悩みありませんか。旅行会社が主催する初心者向けのツアー、ビギナーが集まるサークル、講習会なども行う山岳会などさまざまです。

仲間がいると感動も喜びも倍増するものです。でもグループ登山ってどんなものなのでしょうか?今回はグループ登山のメリットや注意点などを具体的にご紹介します。



グループ登山ってどんなもの?

グループ登山は行動の幅を広げるきっかけに。グループのメリットと注意点

旅行会社やアウトドアメーカーが主催する登山ツアー

旅行会社やアウトドアブランド主催の登山ツアーなどは初心者でも安心して参加することができるのが魅力です。ツアーは料金も計画も明確で、ガイドや保険も付いているのも安心です。

富士山や北アルプスなど全国にある有名な山をはじめ、海外の山もあるなどツアーの種類は豊富です。レベルに合わせてウォーキング・ハイキング、日帰り登山、お泊り登山などを選ぶことができます。女性限定のツアーもあるので好みのプランを探してみましょう。

初めて参加するときは不安を感じるものですが、このようなツアーでは初心者がツアーに参加する前にイメージできるような細かい情報提供があったり、説明会を開いたりしてくれることがあるので、参加者がより楽しめるような工夫もされています。

登山サークルや山岳会などのコミュニティ

サークルにはさまざまな種類があります。例えば、がっつり山頂を目指すサークル、交流がメインのサークル、手っ取り早く仲間が見つかるSNSサークルなどです。単独登山は不安、仲間と楽しく登りたい、そんな人が年会費などもなく気楽に仲間を見つけることができ、20~40代の若い世代が多いことが特徴的です。

サークルは気の合う仲間、予定の合う仲間と気軽に山に行くことができ、20~40代の若い世代が多く、初心者でも参加しやすい雰囲気のサークルが多いです。

山岳会は地域の山岳連盟に所属してる団体です。初心者向けの講習や遭難時のサポートなどがあり、本格的な登山スキルを身につけたい方におすすめです。

入会金や年会費が必要なことも多く、定期的に報告会が開かれます。登山頻度が少ない人や規則があることにストレスを感じる人には向いてないかもしれません。

グループ登山のメリットとは

グループ登山は行動の幅を広げるきっかけに。グループのメリットと注意点

登山ガイドやベテランがいるので安心

登山ツアーやサークルに参加すれば山のことを熟知したガイドが一緒に登ってくれるので安心です。山は楽しいことばかりではなく、危険もたくさん潜んでいます。登山ガイドやベテランの登山家が共にいてくれると危険を回避し、楽しい登山をすることができます。

初心者向けのコースに付いてくれるガイドであれば体力やペース配分にも気を配ってくれる優しい人が多いですし、花や樹木などに詳しいガイドであれば自然の楽しみも倍増します。

ガイドは疲れにくい歩き方のコツや休憩の取り方などもよく知っているので、登山を続けたい人によいアドバイスもしてくれます。

現地のツアーガイドが一緒に登ってくれるなら、ガイドブックには載っていないスポットや豆知識を教えてくれるのも楽しみの一つですね。

行動の幅が広がり山ごはんが楽しくなる

単独登山であれば「道に迷ったらどうしよう」「怪我をしたらどうしよう」と心配になるものですが、仲間がいれば助け合え、安全性が高まるので安心です。

初対面の人であっても「山が好き!」という同じ共通点があるのですぐに打ち解けられるはずです。道中におしゃべりし、自然を楽しみ、感動を分かち合える仲間がいると楽しみも増し加わります。写真を撮り合ったり、一緒に写ったりして思い出を共有できるのも喜びです。

仲間がいると交通費も割安になり、荷物も分担して持つことができます。そのメリットを活かせば山ごはんのクオリティーもグンと上がるので、山頂で美味しいごはんを食べる楽しみが一層増しますよ。

登山経験豊富な方から技術を学ぶこともできますし、一人では行けない山にもチャレンジすることもできるのはグループ登山ならではの魅力ですね。

グループ登山に参加するときの注意点

グループ登山は行動の幅を広げるきっかけに。グループのメリットと注意点

自分のスキルや性格に合った登山グループを選ぶ

どんなグループなのか入会する前に調べることは大切です。

経験豊富なメンバーがいるのか、グループの規模はどれくらいかなど基本的なことはチェックしておきたいですね。

自分がどのような登山スタイルが好きなのかも大切です。写真を撮りながらゆっくり登りたい人が、ガツガツ登るグループに入ってしまうとイメージしてた登山とかけ離れていきます。逆に早く登りたいのに初心者ばかりのグループですと物足りなさを感じてしまうかもしれませんね。

小さなサークルであれば、一人一人に目が行き届き、登山のスキルを上げやすいメリットがありますが、その反面合わない人がいるとストレスになります。

大きなサークルは、色々な人と登山ができるので気の合う仲間を見つけやすいかもしれません。交流も広がり、登山だけではなく打ち上げのようなイベントを開催するところもあります。

ルートの事前確認や装備などの準備は万全に

ツアーやサークルに参加すれば、あとは連れて行ってもらうだけ。中にはリーダーに任せきりで、どこの山に登るのかさえ知らない人がいます。初心者であっても自分がどの山に、どんなルートで、どんな計画で登るのかを把握しておく必要があります。たとえ初めての参加であっても、お客さん気分ではなく「メンバーの一員」の自覚を持って参加しましょう。

「初心者なんだし、行けばなんとかなる」という考えもNGです。必要な登山道具や服装を確認し、自分の身は自分で守るという意識を持ってください。

万が一のケガや遭難に備えて山岳保険に入るようにしましょう。リーダーに医療費や捜索費などの責任が重くのしかかってしまうケースもあります。

まとめ

グループ登山の一番の魅力は一緒に山を登ったという達成感をみんなで分かち合えることではないでしょうか。道中も山のことや雑談をしながら登ることも楽しいですね。

ただ、登山サークルの場合は人間関係でのトラブルもやはり多く、意見や好みが合わないと分裂してしまう可能性もあります。旅行会社のツアーはそのあたりは気にしなくてもいいですが、一期一会的な場にもなりやすいです。

山岳会や登山サークルでは体験参加を実施しているところもありますので、お試しで参加してみて自分に合うコミュニティを探してみてはいかがでしょうか。

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登山で使う双眼鏡の倍率は?双眼鏡の選び方と山ならではの楽しみ方

登山で使う双眼鏡の倍率は?動植物や景色を楽しむ山ならではの使い方

登山は山を登ることを目的としますが、道中での自然観察も楽しみの一つですね。普段見慣れない草花や生き物を見れば「もっと近づいて見てみたい」という欲求が出てきます。しかし、登山道から外れるのはマナー違反でもあります。

そんなときに役立つアイテムが双眼鏡です。この記事では登山のお供に持って行きたい双眼鏡の選び方や楽しみ方をご紹介します。



登山に双眼鏡を持って行く目的

登山で使う双眼鏡の倍率は?動植物や景色を楽しむ山ならではの使い方

肉眼では見えない景色や遠方の状況を確認する

ただでさえ重たい荷物なのに双眼鏡をあえて持って行く目的はなんでしょうか。バードウォッチングや植物の観察など用途を思い浮かべますが、実はそれ意外にも双眼鏡を持って行く理由があります。

肉眼では見えない景色を楽しむ

山の頂上から見渡す景色も十分満足できるのですが、双眼鏡を使って遠くにあるものを観察すると思わぬ発見があるかもしれません。

関東の山なら東京スカイツリーや新宿の高層ビルなどの建物、北アルプスなら槍ヶ岳の先を見てみるなど肉眼では見にくいものを楽しむことができます。

遠方の状況を確認する

双眼鏡で登山道の状況を事前に確認することもできます。登山人気の影響で山頂まで行列ができることがありますが、どれくらい人がいるのだろうかと覗いてみたり、危険な動物がいないかなど確認することもできます。

動植物を身近に感じることができる

山には普段見かけないような野鳥や、植物が数多く生息しています。都内からのアクセスも良く多くの登山客が一年中訪れる高尾山でも、約100種程の野鳥を見ることができるというのですから驚きです。

純粋に登ることに集中するのも楽しいですが、山ごとに異なる動植物の生態を観察するのも登山の醍醐味ですね。

休憩がてら双眼鏡を手に、バードウォッチングに興じてみるのもいいかもしれません。木の上には、色鮮やかな可愛らしい小鳥や、枝に巻き付くようにして咲く珍しい花等を見かけることもあります。

山でよくみかける鹿も双眼鏡で見ることでグっと身近に感じることができます。

登山に役立つ双眼鏡を選ぶポイント

登山で使う双眼鏡の倍率は?動植物や景色を楽しむ山ならではの使い方

コンパクトで防水仕様のものがおすすめ

登山では荷物をコンパクトにまとめておくことが大事です。双眼鏡も同じように小さくて軽いのがおすすめです。メーカーや機種により重さやサイズ、性能の違いがあるため、何を基準に選べばいいのか悩むところです。

用途にもよりますが昼間の活動がメインならば、大きくて高性能な物は必要ありません。重さは約300グラムを目安としたものがお手軽でしょう。

登山中、突然雨に降られることもありますので防水は必須です。

倍率は6~8倍がベスト

双眼鏡でまずチェックするのはズーム倍率です。

倍率は大きいほど便利な気もするのですが、やはりそれだけレンズが大きくなる分、筐体も肥大化し、お値段も高くなります。その上、倍率が上がると手ブレも大きくなってしまうのです。

登山や山歩きで使うなら重さ300グラムを基準とすると、6~8倍くらいが丁度いいでしょう。6倍とは、30m頭上の対象物を5mの距離まで詰めて観察できる、という感覚です。

2万円以内の双眼鏡でも十分楽しめる

双眼鏡の価格帯は意外なほど大きいです。下は1,000円未満から、上は10万円以上するものまで、良かろう悪かろうと価格帯は様々です。

倍率は大きいほど便利な気もするのですが、やはりそれだけレンズが大きくなる分、筐体も肥大化し、お値段も高くなります。その上、倍率が上がると手ブレも大きくなってしまうのです。

高価なものはプロや業務として使われますが、登山に焦点を合わせれば、約2万円以内で十分な性能の物はあります。

バードウォッチを重視するか、星空観察まで考慮に入れるか…などで価格が変わってきます。

もしあまりこだわらないという方なら数千円代のものでも役に立ちますよ。

登山ならではの双眼鏡の使い方

登山で使う双眼鏡の倍率は?動植物や景色を楽しむ山ならではの使い方

本格的なバードウォッチング

登山に双眼鏡を持っていくのならば、最初に試したみたいことはバードウォッチングではないでしょうか。

先程も、高尾山のような都心に近い山でも多くの野鳥を見つけられることに触れましたが、双眼鏡を通してみてみると色鮮やかな羽一枚の境界までくっきりと見え、その小さい身体にハッとするような美しさが潜んでいることを発見できるでしょう。

本格的なバードウォッチングを楽しみたい場合は、倍率が大きい方がより鮮明に見ることができますが、その分手ブレ制御が難しく見える視野も狭くなるため、野鳥の素早い動きに反応するのが難しいです。

登山中に使うなら8倍の双眼鏡で十分でしょう。

星空観察としても活用できる

人里離れ山から見上げる満天の星空には憧れますね。都会に比べて空気が澄んでいて、空に近い山の上での星空観察は地上とはまるで違った感動を得られます。

夜に使用する双眼鏡は、昼間とは重視する面が異なり、倍率はバードウォッチングと同じ8倍でいいですが、それ以外に明るさが問題になってきます。

明るさはレンズの口径によって変わり、20~50mmの幅があります。数字が大きいほど光が入りやすく明るくなり、小さいほど暗くなります。

本格的な星空観察を考慮するのでしたら50mm欲しいところですが、筐体がどうしても大きくなるため、持ち運びを考えると昼間でも使用できる30mmが適してるのではないでしょうか。

まとめ

本格的な登山の場合、双眼鏡は必要ないといえば必要ありませんが、トレッキングやハイキングなら動植物の観察にはもってこいですね。

双眼鏡を選ぶポイントをまとめてみます。

・防水仕様は必須
・持ち運びやすいコンパクトなもの
・倍率は6〜8倍を目安に
・レンズの口径は30mmが最適

上記はあくまでも目安となりますので、用途に適した双眼鏡をお選びください。

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登山のおすすめ時期はいつ?山の季節によって変わる難易度や注意点

登山のおすすめ時期はいつ?山の季節によって変わる難易度や注意点

登山の魅力的の一つに「季節の違いによって全く違った表情を見せてくれること」と答える登山者は多いでしょう。気温や湿度などの環境や景色はもちろん、登山者の数も時期によって極端に変化し得ます。

同じ山でも時期をずらせば、そのように変化に富んだ登山を楽しめる一方、持っていく装備や計画を立てるにあたって、その難易度や注意点も違ってくるのです。



登山に適した時期は季節によって異なる

登山のおすすめ時期はいつ?山の季節によって変わる難易度や注意点

季節別にみる登山の難易度

春の花、秋の紅葉、冬の雪景色と山は季節によって見た目も変わり1年中楽しめるものです。一方、時期によっては難易度も変わってきますので注意しましょう。

【3〜5月】

冬が過ぎ去り街ではぽかぽか陽気に包まれ過ごしやすい時期になりますが、山はまだまだ雪山です。標高2,000m以上の山ではアイゼンやピッケルが必須になってくるため、初心者には難易度が高いです。雪崩の起きやすい時期でもありますので、十分ご注意ください。

4〜5月に入れば低山やハイキングなら歩きやすい気温なので、春の花や若葉を楽しむことができます。

【3〜5月】

冬が過ぎ去り街ではぽかぽか陽気に包まれ過ごしやすい時期になりますが、山はまだまだ雪山です。標高2,000m以上の山ではアイゼンやピッケルが必須になってくるため、初心者には難易度が高いです。雪崩の起きやすい時期でもありますので、十分ご注意ください。

4〜5月に入れば低山やハイキングなら歩きやすい気温なので、春の花や若葉を楽しむことができます。

【6〜8月】

6月は梅雨の時期ですね。雨が続き登山計画がなかなか予定通りにいかないことも多いです。でも山にとっては夏を迎えるための大事な時期。雨により雪が溶けその下には、高山植物たちが花を咲かせようと準備しているのです。

7〜8月は雪が溶けて高い山のベストシーズンになります。富士山を筆頭に北アルプスや八ヶ岳など人気の山は嫌になるぐらい混雑します。槍ヶ岳を登るための渋滞の様子がSNSで広まるぐらいです。

逆に低山は暑すぎるうえ、虫も多いので熱中症や虫除け対策が必要になります。荷物が重たくなりますが水分は多目に持参しましょう。

【9〜11月】

秋が近づくにつれて気候も良くなり歩きやすくなるため、紅葉目当てのハイカーが多くなります。観光地化している低山が賑わいますね。逆に標高2,000mを超える山は早いところでも9月末ごろには雪が積もることもありますので、アイゼンやピッケルなどの冬山装備が必要になってきます。

雪山に慣れていない方は一人で登山することを避けて、経験者と行動するようにしましょう。

【12〜2月】

冬の山は春から秋とはうって変わり、低山でも雪が積もっていたり日の当たらない道は凍っていたりします。チェーンスパイクや軽アイゼンは必須になります。歩いているときは暑いですが、少し止まって休憩するだけでも冷えてきますので防寒対策もしっかり準備しましょう。

高山は冬山装備はもちろんのこと、雪山ならではの専門知識や技術が必要になってきますので経験豊富な人と一緒に行くようにしましょう。

景色や花の開花時期も季節ごとに変わる

季節によって違うのは難易度だけではなく、高山植物の開花の有無と、山頂から見える景観の違いにも気をつけたいところです。

高山植物はその名の通り、標高の高い地域に生息している植物で、短い期間でのみ開花した状態を見せます。例えば、日光の戦場ヶ原でよく見られるため名付けられた「ニッコウキスゲ」などは、例年7月中旬頃に開花し、8月にはもうほとんど見られなくなります。

そういった希少性のある花は、その地域の観光案内所等が運営するブログで逐一写真付きで開花情報を紹介してくれるので、積極的に利用したいですね。

冬は花も木々も枯れ景観が寂しいイメージがありますが、空気が乾燥して澄んでいるので、低山でも山頂からかなり遠くまで見通せる、という魅力があります。

登山に適した時期のおすすめは?

登山のおすすめ時期はいつ?山の季節によって変わる難易度や注意点

夏は登山シーズン真っ盛り!高い山にチャレンジできる

真夏は外を歩くだけでも汗が吹き出て、それだけでおっくうになります。ましてや登山なんてとんでもない、と思われるかもしれません。ですが実は、高山に登る絶好の時期とも言われています。

まず標高3,000m級の高山は基本的にバスや車、ケーブルカー等で上の方にある登山口まで行くことができるため、そこから登山を開始できるという山も多いです。

例えば日本最高峰の富士山は標高2,390mから開始できます。そこまでの標高になると、地上との気温差は15度程にもなるので肌寒く感じます。登っていくとさらに気温も下がるので、夏とは言え防寒対策はしっかり準備しましょう。

高山を登りきった先には、地上ではまず味わえない冷涼な風と、そして雄大な景色が目の前に広がっていることでしょう。

秋の紅葉は日帰り登山がおすすめ

秋は色鮮やかな紅葉が美しい季節ですが、登山ではより一層輝きを増します。赤々と燃えるような木々のトンネルや、道中の沢や滝に映し出されるコントラストは、格段の美しさを演出してくれるでしょう。

登りきったあと、山頂からの絶景を目にすれば、思わず疲れも吹き飛ぶというものです。

そんな魅力的な紅葉登山ですが、注意しておきたい点もあります。秋は日没時間が早い上、一度太陽が沈み始めると、あっという間に辺りは暗くなってしまいます。

午後3時を回ってから気温も急に下がってきます。初めての紅葉登山へ挑む場合は、防寒具をしっかり準備し、余裕をもって、早朝から登山を開始するのがよいでしょう。

できれば暗くなる前に下山を終えておきたいですね。

山によってはその時期ならではの注意点も

登山のおすすめ時期はいつ?山の季節によって変わる難易度や注意点

登山前には時期ごとの混雑状況もチェックを

手袋を購入する際に重要なのがフィット感です。人間の手はそれぞれに個性があります。指の長さ、太さも違いますし、人によって手に触れるものの感覚も異なってくるでしょう。

初めて手袋を購入するのでしたらまずは試着してみることをおすすめします。

季節によって混雑状況が変わります。もっとも混雑が激しくなるのは、やはり高山のハイシーズンである夏でしょう。特に8月は、お盆をピークに子どもの夏休みということもあって、いつでも混み合っています。比較的空いているのは7月上旬の梅雨の時期か、夏休みも終わった9月上旬でしょうか。

北アルプスの上高地や表銀座といった人気スポットは、人の渋滞に巻き込まれることもあります。

紅葉の時期は、多くのハイカーが山を訪れます。例えば世界一登山客が多いと言われる高尾山は、登山道が満員電車のような大混雑を度々起こしています。

日常を離れ山に癒されにきたのに人が多すぎて逆に疲れてしまったなんてことも。

その他、神社がある山には参拝だけの方も多くやってきますし、開山や8月10日の山の日では各地でイベントも開催されているので事前にチェックしておきましょう。

登山だけではなく、その地域の催しごとに参加するのも楽しいですね。

冬山になると入山規制もあるので注意

冬の山は遭難事故が多発するほど危険が伴います。例えば、富士山の開山は例年7月~9月中旬頃ですがそれ以外は入山規制があり、11月頃からはほぼ完全な雪山となるので、登山は庵の方から開始しなければなりません。

夏に通れた登山道も全て通行止めです。いずれにせよ、開山シーズン以外は食事休憩の取れる山小屋も締めている所ばかりなので、十分な体力、雪山専用の装備、そして豊富な経験を必要とします。

長野県の山岳景勝地、上高地などは、標高1,500m程度で比較的平坦な高原を散策できる観光地ですが、冬期はやはり規制が敷かれ、湿原なども通行禁止となります。冬期の高山や高原はベテランでも命を落とす事があり、相当の覚悟が必要と言わざるを得ないでしょう。

まとめ

その時期ならではの登山の特徴を紹介しました。

山は時期に合わせて装備や持ち物も変わりますが、逆に日本の四季をダイレクトに感じることができるので同じ山でも何回でも楽しむことができます。

季節に応じて登る山の高さを調整しつつ一年を通じて登山を満喫してみてはいかがでしょうか。

▼季節を通じて楽しむための本

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登山で使う手袋の選び方。代用品や人気のユニセックス手袋10選

登山で使う手袋の選び方。代用品や人気のユニセックス手袋10選

登山の装備において靴やウェアは慎重に選びますが、意外に軽視されがちなのが、手袋ではないでしょうか。街で使う手袋は主に防寒用として使用されますが、登山用の手袋は山に適した様々な機能が備わっています。

寒い季節はもちろんですが、夏でも場所によっては必須アイテムになる手袋。この記事ではこれから登山用の手袋の購入を検討されてる方に向けて、手袋の役割や選び方をご紹介いたします。



登山での手袋の役割と代用品の注意点

登山で使う手袋の選び方。代用品や人気のユニセックス手袋10選

手や指を保護するのに重要な手袋

手を露出させつつ登山している行為というのは、実は多くの危険が潜んでいます。登山では、湿度や道の状態が地上と異なってくるため、乾いた土やぬかるみ、高低差のある岩場など様々なシチュエーションに遭遇します。

例えば、土のぬかるみで足を滑らせて転倒したり、高低差のある登り道や岩場で木の根っこや岩、鎖や縄を掴むことになった場合は素手よりも手袋をしていた方が、滑り止めや衝撃から手を守ってくれます。

冬は特にそうですが、岩や鎖等を素手で触れると思いのほか冷たくなっていて、長く触っていることが厳しくなることがあります。前日雨が降った場合は、手で掴もうとしたときに湿っていたため上手く掴めず転倒する可能性もあります。

山ならではの危険を防いでくれるのが登山用の手袋なのです。日焼け止めとしても効果的ですよ。

代用品として軍手を使っても大丈夫?

滑り止めや保護の機能を持つ手袋と言えば、大抵の家庭に備えてある軍手を真っ先に思い浮かべるかもしれません。しかし、軍手は水を吸いやすく、濡れたものに触れているとたちまち湿ってきます。

水を含んだ軍手はなかなか乾かないため、手は不快なままで、冷たい水はどんどん指先から体温を奪っていきますので、軍手を代用品として使用するのはおすすめできません。

また、毛糸の手袋も同じく水に弱いため山には適していないです。その日が確実に晴れていれば良いのですが、山の天気は変わりやすいため、丈夫で防水性の高い登山用手袋を準備するようにしましょう。

登山用手袋の種類と素材の特徴

登山で使う手袋の選び方。代用品や人気のユニセックス手袋10選

登山用の手袋には様々な種類がある

ネットで検索すると登山用手袋の種類はこんなにたくさんあるの?と思うほど豊富にあります。選ぶのに悩んでしまいますよね。

大きく分けると五本指に分かれるタイプと親指以外がくっついたミトンタイプの二つに分かれます。

五本指に分かれるタイプは手先が動かしやすく機能性も高いので安心ですね。フィンガーレスグローブという指先がない手袋もあり、スマホをよく使う方には最適です。

ミトンタイプは指がほぼ使えないため操作性に難がありますが、最近では人差し指が独立して操作性が改善されているものも出ているようです。

手袋の素材は発熱素材のブレスサーモ、保温性の高いウール、撥水ナイロンに防水のゴアテックス、レザーなど様々で、季節や天候に合わせて使い分けます。

手袋は2種類用意することがおすすめ

登山は標高が上がるにつれて気温の変化が著しく、頂上は風も強いため思っている以上に寒さを感じます。持ってきた手袋が防寒性に乏しかった場合は手先が冷えてしまい凍傷になってしまうことだってありえるのです。

そのため手袋は最低2種類は持っていくのをおすすめします。濡れたり紛失したりなどのトラブルに備え、予備としても準備しておきたいですね。

秋は特に標高差や天気の変化に影響されやすいので、保温・防風、それと通気性の高い手袋が必要になってきます。

例えば、晴れた日の登山開始時は汗も出てきますから、通気性のあるメッシュの入ったものを使います。

そして、登っていくにつれ風が冷たく感じてきたら、保温・防風効果があるダウンが入ったタイプに変えるなど、状況に応じて変えていくイメージです。

登山用手袋の選び方

試着してフィットするか確かめよう

手袋を購入する際に重要なのがフィット感です。人間の手はそれぞれに個性があります。指の長さ、太さも違いますし、人によって手に触れるものの感覚も異なってくるでしょう。

初めて手袋を購入するのでしたらまずは試着してみることをおすすめします。

ポイントとしては指先は触れないくらいで、圧迫感を感じない程度がいいでしょう。

圧迫された状態ですと血行が悪くなり、血液が指の末端までゆき届かず、体温も奪われやすくなるからです。

サイズが大丈夫そうなら、操作感も試してみたいですね。どうしても手袋の厚み分、操作感は下がりますが、素材や大きさによって随分違ってくるので、これも実際着けて動かしてみるのが一番です。

ネットで調べて購入は専門店がおすすめ

登山用手袋を購入するときはネットで下調べしたあと、専門店に足を運ぶことをおすすめします。

大手登山用品店の好日山荘やエルブレスなどは、全国展開していているためアクセスしやすいお店です。

ホームセンターやスポーツ店にも置いてありますが、登山専門店の方が種類も豊富で、スタッフさんも商品に詳しい方が常駐しているので相談にのってくれますよ。

お店が近くにない方はネット通販でも購入可能です。できれば試着してからが良いのですが、環境によっては難しい場合もありますね。

ネット通販で購入する場合は、気になる商品のレビューブログや商品説明などを参考に選びましょう。特に素材やサイズを間違わないようにご注意ください。

【ユニセックス】人気モデルの登山用手袋10選

春夏秋の3シーズン使用可能な手袋から防寒性高い冬用手袋まで人気の登山用手袋をご紹介します

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防寒性の高い冬用手袋

まとめ

登山用手袋の役割は手の保護や防寒対策だけではなく、防水がもっとも重要なのではないでしょうか。

濡れてしまうと手先の体温が奪われ動きが鈍くなります。いざ掴むときに思うように力が入らないこともありえますので、手袋は常備しておいても損はありません。

季節や天候、コースなど状況に合わせた手袋を準備して登山をより快適なものにして安全登山を心がけたいですね。

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登山で料理をしてみよう!必要な調理道具や場所選びのポイント

登山で料理をしてみよう!必要な料理道具や場所選びのポイント

登山に慣れてくるとやってみたくなるのが登山料理。山仲間が山ごはんを作り、美味しそうに食べてる姿をみると「私もやりたい」となりませんか?

今回は登山料理をこれらから始めたい方向けに、揃えておきたい調理道具や料理するときの注意点、簡単にできるレシピをご紹介します。



登山で料理を楽しむためのコツ

登山で料理をしてみよう!必要な料理道具や場所選びのポイント

登山料理は下準備が9割!

行く山やコースにもよりますが、登山では時間が限られてます。日帰りなら15時ぐらいには下山しておきたいし、泊まりでも同じく15時ごろまでには山小屋やキャンプ場に到着しておきたいところです。

もしお昼ごはんを作る場合なら時間のペース配分には十分気をつけましょう。

温めるだけのレトルト食品やお湯を注ぐだけのフリーズドライ食品など種類も豊富にありますので、それらを上手に取り入れ時間にゆとりを持たせることが登山料理を楽しむコツです。

例えば野菜を使用する場合は、あらかじめ食べやすいサイズに切ってジップロクックにまとめて入れたり、缶詰やレトルト食品と掛け合わせたレシピを取り入れたりと時短料理を心がけるようにします。

料理するのに時間がかかりすぎて、ゆっくり味わうことができなかった…となるとせっかくの山ごはんももったいないですね。

ゴミを減らして後片付けを楽にしよう

登山ではゴミを全て持ち帰るのが鉄則です。事前準備の段階でゴミを減らす工夫をするのも大事なことになります。

必要のない外箱や袋は外して、細々した材料は必要な分だけジップブロックにひとまとめにしておくとゴミが少なくなります。

荷物がかさばらないようにするには、ゴミはできるだけ空気を抜いて小さく丸めるのがポイントです。

ゴミ袋ではなく、小さくて丈夫な袋に詰め込んで、口をしっかり締めておけば汁も出ませんし、臭いも気になりません。

自然環境への配慮から山では食器や鍋を洗うことも、余った汁や残飯を捨てることもNGです。食べられる量、飲みきれる量を考えて作ることも登山料理を楽しむコツになります。

登山料理をするのに必要な道具

登山で料理をしてみよう!必要な料理道具や場所選びのポイント

揃えておきたい基本的な料理道具

基本となる調理器具は、バーナー、ガス、コッヘル(クッカー)、ライターなどです。

山で使うバーナーはシングルバーナーと呼ばれ、ガスカートリッジをセットするだけのコンパクトに使える優れものです。火力も申し分ありません。

コッヘルは鍋の代わりになる調理器具のことです。深いタイプと浅いタイプがありますので用途に合わせて準備しておきましょう。大少セットになっているものを使っている人をよくみかけます。

鍋はフライパンとして使用し、一人ならそのまま食器として使うこともできます。アルミ、チタン、ステンレスの素材があり、大きさもさまざまです。大きいと重たくなりますので、小さくて軽いものを自分用に使っている人が多いです。

火をつけるためのライターは準備しておきましょう。あまり意識したことがないかもしれませんが、ライターには電子式とフリント式があります。標高の高い山では電子式は着火しにくいので、フリント式がおすすめです。

ライターの入らないバーナーもありますが、風が強い日は着火しにくく、故障した場合に備えてライターは常備した方がよいですよ。

登山料理の幅を広げる道具

温めるだけの料理からワンランクアップしたい方が次に揃えたい便利アイテムをご紹介します。

マルチナイフ

登山時の料理だけでなく非常用としても活躍する便利なアイテムです。ほとんどナイフしか使わないかもしれませんが、ピンセットやはさみが付いていると便利です。

調味料入れ

塩こしょう、砂糖などの調味料であれば小袋やアルミホイルで問題ありませんが、しょうゆや油などの液体の調味料は小さな液体用のボトルがあると安全です。

メスティン

ちょっとレトロなお弁当箱に見えますが、万能型飯盒で、最近注目が高まっているギアです。美味しいごはんだけでなく、さまざまなレシピに活用できます。

ミニロースター

名前はかっこいいですが、小さな焼き網のことです。パンやおもち、おにぎり、ウインナー、乾物を炙るのに使います。

山で料理するときの注意点

登山で料理をしてみよう!必要な料理道具や場所選びのポイント

燃えない場所を選びマナーを守る

登山で料理する場合は場所選びには注意しましょう。誤って火のついたバーナーを倒してしまい草に燃え移ってしまう可能性や、火器厳禁のテーブルでおこなうとマナー違反になります。

バーナーを置く場所は植物が生えていないジャリや石場か調理OKなテーブルの上が安全です。そのような場所がない場合は、平らな場所で倒れにくいところが良いでしょう。

また、山の環境を守るため料理で出たごみは必ず持ち帰り、ごはんも残さず全部食べるようにすることも大事です。汁も一滴も残さないように…とまではいきませんが、残った汁は山に捨てずにティッシュで吸ってごみ袋に入れて持ち帰るようにしましょう。

山で料理したごはんは格別に美味しいのですが、マナーを守ることを忘れないよう気をつけましょう。

調理道具のメンテナンスを忘れずに

山ごはんで使用したクッカー(コッヘル)はすぐに洗いたいところですが、洗剤は山で使用禁止のため家に帰ってからしっかり洗うようにしましょう。

使用後できることは、ティッシュやウェットティッシュなどで汚れを拭き取るぐらいです。軽く火であぶると油が浮き出るのでそれをふくようにすることもポイントです。

クッカーはチタン製、アルミ製、ステンレス製のものがありますが、チタンかアルミのどちらかが多いです。テフロン加工のものなら焦げにくいですが、加工が施されてないものは焦げつきやすくなります。

焦げつかないようにするためには、強火で調理しないことなのですが、どうしても焦げがへばりついてしまいます。

焦げがついてしまった場合でも、簡単にはとれないため山ではあきらめて家で洗うようにしましょう。そのときの注意点は、ステンレスタワシなどの固いタワシでガリガリ削らないことです。

固いタワシでこすってしまうと焦げだけではなく、コーディング加工や本体そのものにキズがついてしまいます。お湯で地道に柔らかいスポンジで洗いましょう。

洗い終わったあとは速やかに水を拭き取り乾燥させることは長く使うポイントです。

山ごはんの簡単レシピ

山ハレ鳥トケの山ごはんレシピ記事をご紹介します。どれも簡単なものばかりですので何かの参考になると嬉しいです。

ピザとミネストローネ

ピザとミネストローネ

少し張り切って作った山ごはんです。二つ作ると時間がかかってしまいますので、どちらか一つでもいいかもしれません。

【材料(二人分)】
◯ナンピザ
・無印良品 フライパンでつくるナン 200g
・玉ねぎ(1/4)
・パプリカ(1個)
・ピザソース
・とろけるチーズ(2枚)
・豆苗(適量)※飾りつけなのでなんでも良いです
※ナンは家で生地を作っていきます。
※野菜などの材料はあらかじめ家で切っていきます

◯ミネストローネ
・しめじ(適量)
・玉ねぎ(1/4個)
・にんじん(適量)
・ミネストローネの素
※野菜などの材料はあらかじめ家で切っていきます

欲張りウインナー麺

欲張りウインナー麺

人気マンガ「山と食欲と私」で登場したレシピ。インスタント麺にウインナーを入れるだけの簡単レシピです。

【材料(一人分)】
・マルちゃん正麺 醤油味 1袋
・金のウインナー 4本
・水 300ml

簡単キムチ鍋

簡単キムチ鍋

寒い時期には体も心もあったまるキムチ鍋。あたためて鍋キューブをポンするだけです。

【材料(二人分)】
・白菜 適量
・豚肉(ロース) 適量
・しめじ 適量
・えのき 適量
・鍋キューブ® ピリ辛キムチ 2個
・水 500cc
※食材は食べやすい大きさにカットします。

いわしとレタスのオイルサーディン丼

いわしとレタスのオイルサーディン丼

メスティンで炊くごはんは最高に美味しいですね。その上にいわしとレタスをのせれば豪華な丼に早変わりです。いわしの臭いが気になる方は日帰り登山におすすめです。

【材料(二人分)】
・いわしの缶詰(缶つまプレミアム) 1缶
・レタス 適量
・白米 2合
・水 適量
・水 400cc
※いわしの缶詰とレタスはセブンイレブンで購入

まとめ

山ごはんを作って食べることは登山の楽しみの一つですね。最初はお湯を沸かすだけでも感動したものです。バーナーやクッカーを揃えるにもまたお金がかかりますが、登山の楽しみが一段と広がりますよ。

instagramでハッシュタグ#山ごはんのギャラリーを除いてみるとこんなものまで山で作るの!と豪華な料理写真が並んでいます。

登山での料理をどこまで極めるのかは人それぞれですが、綺麗な景色を眺めながら食べるごはんは、きっと素敵な思い出の一つになります。

▼登山で料理するための必要な調理道具

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登山装備を準備しよう!基本的な装備や持ち物と初期費用を抑えるコツ

登山装備を準備しよう!基本的な装備や持ち物と初期費用を抑えるコツ

一昔前なら登山装備と聞くと高価で専門的なイメージでしたが、技術が発達した近年では機能的かつ軽量、安価な登山装備が増えてきています。それでも登山初心者の方にとっては何から揃えれば良いのかわかりにくいですね。

今回は登山装備をこれから揃える人向けに登山装備が必要な理由や、計画に合わせた装備の揃え方をご紹介いたします。



登山装備が必要な理由と最初に揃えておきたいもの

登山装備を準備しよう!基本的な装備や持ち物と初期費用を抑えるコツ

登山装備は身を守るためのもの

普段利用している靴や服と登山装備の違いは、風や雨(水)など外部からの刺激に強いことがあげられます。

例えば登山靴は、デコボコした山道でもスムーズに歩けるようにソールが固くなっています。雨や水たまりなどで水に濡れてもしみ込まないようにゴアテックス (GORE-TEX)という防水透湿性素材を使用した靴もあります。

このように靴一つとっても街で履くスニーカーとは違い、山用に適した機能を持ち合わせているのが登山装備です。

登山では突然雨が降ったり、強風が吹いたりと予期せぬことに遭遇する可能性もあります。山用に適した装備を準備していることが身を守ることにも繋がってくるのです。

登山初心者、これだけは揃えておきたい

登山装備といっても、いつも同じものを使うわけではありません。登る山や季節、計画などにより持ち物を変える必要があります。

夏山ならTシャツや短パンなど薄手の服装でも構いませんが、積雪のある冬山に行くならアイゼン、ピッケル、厚手の防寒着などが必要になります。行く山にもよりますが、冬であっても低山ならトレッキングシューズで平気ということもあるでしょう。

登山装備は最初から全部を揃えるとお金も高くつきますので、登山三種の神器と呼ばれる「登山靴」「ザック」「レインウェア」をまず揃えることをおすすめします。

詳しくはこちらの記事で紹介していますのでチェックしてみてください。

日帰りと宿泊でどう変わる?登山装備リスト

登山装備を準備しよう!基本的な装備や持ち物と初期費用を抑えるコツ

日帰り登山の持ち物の考え方

日帰りで楽しむ登山は手軽に感じるかもしれませんが、山道の状態が悪かったり、山の天気が変わったりする場合もありますのでしっかり準備する必要があります。

基本的な装備(登山靴、ザック、レインウェア、アウターレイヤー、ミドルレイヤー、ベースレイヤーなど)は抑えつつ、それ以外にもヘッドランプや行動食も必要になってきます。

ヘッドランプは日暮れまでに下山する予定だとしても、足を怪我してしまった場合、下山が遅くなることもあります。秋〜冬は日没時間も早いため、山の中は真っ暗になり道を踏み外してしまう…なんてことも考えられます。

行動食は多くのエネルギーを消耗する登山において重要な役割持ち、こまめに摂ることでエネルギー切れを予防します。食料だけではなく水分も必要なので水も必ず持参するようにしましょう。

また、万が一の遭難に備えて簡易型テントのツェルトも準備しておきたいところです。

むやみに荷物を増やすのは避けたいですが、不測の事態を想定した装備は持っているだけで安心できます。登山に慣れてくるとコースによって何を持っていけば良いのか段々わかってきますので、自分の登山スタイルに合わせて必要なものを持って行くようにしましょう。

山で泊まる場合の持ち物の考え方

山で泊まる計画になると着替えや食料が増えるため持ち物は多くなります。山小屋に泊まるか、テント泊するかによって変わりますが、着替えは1泊であっても、新しい服に着替えることで気分的にもリフレッシュ出来ますので持って行きたいところです。

テント泊の場合は、テント、シュラフ、マットとその分荷物が増えますので、最低でも50L以上の大きなザックが必要になります。山小屋泊の場合なら日帰り登山と同じくらいの30Lザックでギリギリ大丈夫といったところです。

その他、細かいところでは汗拭きシート、歯磨きガム、女性ならメイク落としや化粧水なども必要ですね。テント泊の場合、ずっと登山靴で過ごすのは疲れますからサンダルがあると便利です。

食料では食材の他にお湯を沸かすためのバーナーやコッフェル、調理道具も必要になってきます。コース上に山小屋があるなら必要ないかもしれませんので、臨機応変に持ち物を検討していきましょう。

こちらの記事に日帰り、泊まり用の持ち物リストを掲載しています。

登山装備の初期費用を節約するコツ

登山装備を準備しよう!基本的な装備や持ち物と初期費用を抑えるコツ

登山装備を日用品で代用する

ここまで登山装備の重要性を紹介しておきながら言うのもなんですが、登山装備や道具は正直高いです。基本装備だけでも5〜10万円、テントや調理器具まで入れると20万円ぐらいかかってしまいます。

機能的かつ軽量化されたものほど高くなるので、良いものを一度に全部揃えようとするのは財布にあまり優しくありません。費用を抑えるコツは、本当に必要なものから揃えるようにして、普段使いのもので代用できるものは代用することです。

例えばベースレイヤー(肌着)は、化繊で吸湿、速乾性に優れたものという条件を満たしていれば日常で着用しているもので代用可能です。

ミドルウエアやアウターも普段使いのものにすれば費用は格段に抑えられます。ザックも丈夫なリュックなら問題ないですし、低山であれば登山靴ではなくスニーカーで代用することもできます。その場合でもできれば、足首保護のため、ハイカットのスニーカーがよいでしょう。

しかし、代用するのはあくまでも軽登山までとして、本格的な登山をする場合は代用品では役不足になります。

山歩きの経験を重ねていく度に知識も深まってきますので、登山計画の規模によってどんなものが必要かわかってくるようになります。

本格的に始める前にレンタルでお試し

代用品になるものが無い場合はレンタルという選択もあります。やはり登山用として開発されたものは耐久性もありますし、何より使いやすいものです。

これから登山を続けるかわからない人にとってもレンタルでお試ししてみるのもよいですね。

登山セットやキャンプセットなどがすべて揃っているものからワンアイテムでも借りられので、必要なものがまだわからないという方にとっても購入するより断然お得です。

気に入ったアイテムがあれば同じものを求めることもできますのでお試しとして利用する人も増えてきています。あまり使わないテントはレンタルと相性がいいかもしれませんね。

登山用品のレンタルショップ「そらのした」はネット上で予約をすれば前日までに全国へ無料配送してくれます(一部地域を除く)。

使用後もクリーニングせずにそのまま返却ができる上、返送時も送料はかかりません。購入に迷っている方はレンタルしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

ここでは書ききれませんでしたが、さらにあると便利なものは他にも色々とあります。

歩くサポートをしてくれる「トレッキングポール」や「スポーツタイツ」、道迷い防止の「地図・コンパス」、泥や積雪から足元を守ってくれる「ゲイター」なども登山で必要なものです。

特に「トレッキングポール」は膝を痛めやすい方におすすめですよ。

登山装備は最初は高い買い物かもしれませんが、1度揃えておけば数年はもちますのでその後お金はあまりかかりません。でも新しいものが欲しくなるのは否めません…笑。

▼登山用品を「エルブレス」でチェック!

登山装備は試着してからの購入がおすすめです。特に靴はサイズが合わないと擦り傷や踏ん張りがきかなくなるので店員さんと相談しながら選びましょう。その前にネットでお気に入りをチェックしておくのもよいですね。

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登山は下山こそ注意が必要!膝を傷めない歩き方や下山後のケア

登山は下山こそ注意が必要!膝を傷めない歩き方や下山後のケア

山を下るのは一見楽そうですが、勢いにまかせて下山するとケガや筋肉痛の原因になることがあります。下山中に膝がガクガクした経験はありませんが?ガクガクするのは足に疲れが溜まりすぎている体からの信号です。そうならないために正しい歩き方を知ることが必要です。今回は下山で疲れない上手な歩き方をはじめ、脚をいたわるアイテムや下山後のケアをご紹介します。



登山は登り以上に下山を気をつけよう

登山は下山こそ注意が必要!膝を傷めない歩き方や下山後のケア

下山は登りよりも足への負担が大きい

登山でよく使われる足の筋肉はどちらも大腿四頭筋(だいたいしとうきん)ですが、登りと下りでは微妙に筋肉の使われ方が違います。

登りは体を引き上げるため、脚の筋肉が縮みながら力を発揮します。これは日常生活の歩行や自転車に乗るなど意識せずによく使っている筋肉です。

一方、下りは着地時の衝撃を和らげるために、足の筋肉が伸張しながら力を発揮し、ブレーキをかける働きをします。この働きは日常生活ではほとんど使われないために、下りの方が地面から受ける衝撃は大きく、膝へダメージがかかるということです。

下山時のエネルギーやカロリーの消費量は登りと比べると半分程度ですが、膝にかかる衝撃は登りの2倍以上という報告もあります。加えて下山時は疲労も溜まっているので転倒・落下事故も発生しやすくなるのです。

勢いに任せて下山するとケガや筋肉痛に繋がる

下山するときに疲れやすい人の特徴は、大股で歩く、勢いよくスピーディーに下る、石がゴロゴロした不安定な場所に足を着地させている、上半身が揺れて安定していないなどです。後で膝がガクガクする人は心当たりがあるかもしれませんね。

ガンガン大手を振り、ドスンドスンと大地を踏みしめながら歩いていると元気に見えますが、漫画の世界だけで十分です。そのような歩き方は疲労が蓄積しやすいです。

斜面はスピードが出やすいですが、筋肉痛になりやすいです。また転んだり、滑ったりする危険も増します。

石がゴロゴロ散乱している斜面は、石や岩が安定しておらず、踏むと石がズレて足を踏み外して転んだり、捻挫したりすることがあります。また踏み外した石が下に落ちて他の人をケガさせることもあります。

足に負担がかからない下山時の歩き方

登山は下山こそ注意が必要!膝を傷めない歩き方や下山後のケア

膝を曲げて歩幅を縮め体のバランスを保つ

斜面を見ると怖くて腰が引ける方もいるかもしれませんが、逆にスリップしやすくなるので危険です。怖がらずに、頭から脚まで一直線になることを意識しながら重心を移動させながら下ります。

そのとき、膝のばねを利用して足裏で地面をしっかりとらえ、歩幅を小さめにすることを心がけましょう。

前の脚が着地した時には重心を後ろ足に残し、完全に着地した時に重心を前の足に移動します。そうすれば膝へのダメージが少なく済みます。また、着地点の足場が不安定だった場合、足場を変え転倒を防ぐこともできます。

急な斜面では体も足も横向きにして下ると足の負担が軽減でき、楽に下山できます。

登山道には石や段差がたくさんありますが、少し視野を広げれば段差の少ない安全な足場を見つけることができます。

道具を活用して足の負担を軽減

登山で歩くことをサポートしてくれるトレッキングポールをご存知でしょうか?

中にはトレッキングポールを使うことに抵抗ある方や必要性を感じない方もいらっしゃるそうです。しかし、トレッキングポールは下山時の膝痛をかなり軽減できる優れものなのです。

体を支える力が脚だけではなく、腕の力も追加されるので膝へのダメージが緩和されます。

ストックが邪魔になるのではと思っていた人も実際に使うと重さも気にならない、一度使うと手離せない、もっと早く使い始めればよかったという方は少なくありません。

その他にもサポートタイツも膝への負担をかなり和らげることができます。

サポートタイツはテーピングの理論で段階着圧を備えているので、腰、膝、太もも、ふくらはぎを効果的にサポートします。

下半身が安定するので足運びもスムーズにでき、筋肉疲労も軽減できます。人によっては特に効果を感じない、足が縛りつけられて動きにくい…という意見もありますが、近年のサポートタイツは改良され機能性も高くなってきています。

下山後は足のケアをして疲れをリフレッシュ

登山は下山こそ注意が必要!膝を傷めない歩き方や下山後のケア

ストレッチで筋肉通予防

下山後にストレッチすることで翌日の筋肉痛を和らげることができます。

下山後は一息ついてすぐに座って休憩したいものですが、クールダウンのための軽いストレッチを行いましょう。

急に体を休ませてしまうと血液の循環が滞り、低血圧症を起こすことがあるからです。酷使した体の各部位の血流を促して、正常に戻すように心がけましょう。

ストレッチを行って血流をよくすれば損傷した筋肉の修復を助けることができます。また筋肉の疲労物質を取り除くことができます。

身体全体をリラックスさせて、呼吸を整えながらゆっくりと筋肉や筋を伸ばしましょう。足の付け根、お尻などはもちろん、ザックをずっと背負っていますから上半身も忘れずにストレッチしましょう。

下山後の温泉ではアイシングもおすすめ

下山後の温泉やビールを楽しみにしている方も少なくないでしょう。温泉に浸かってほっとしたいですよね。

体を温めるのもいいですが、足の疲れをとるには「アイシング」がおすすめです。「アイシング」とは筋肉を冷やすことで血管を収縮させ炎症を防ぐ効果や細胞の活動を低下させる働きがあります。

下山後は筋肉の運動により温度が上がっているためエネルギーの消費もその分かかり、疲労がたまっていきます。また筋肉痛は筋肉の損傷により起きるものなので、冷やすことによって疲労の蓄積を減らし、筋肉細胞の活動を抑えて痛みを和らげることができます。

「アイシング」のやり方は、膝や太ももなどの熱が取れるまで水風呂に10分ぐらい入るのがおすすめです。一回では冷え切らないため、温泉に入り、水風呂に入り…を何度か繰り返してみてください。(心臓の弱い方は負担がかかるので無理のない範囲で行ってください。)

水風呂がない場合はシャワーで冷やす、氷を買って冷やす、冷えたペットボトルで冷やすなどをして下山後はまず「冷やす」ことを心掛けてください。翌日の足の痛みも軽減されます。

まとめ

下山に膝をやられたという声はよく聞きます。特にまだ筋肉が山歩きに慣れていない初めて間もない頃です。山を始めた友人から「膝が痛すぎるのだど、どうしてるの?」と相談を受けることがあります。

そのときは①筋肉をつける(山歩きに慣れる)②トレッキングポールを使う③サポートタイツを使うと今回の記事のように伝えています。筋肉をつけるにはスクワットやランニングなど足腰を使うトレニーングを継続するのがいいでしょう。

痛いのを無理して続けると歩くのも困難になる場合がありますので、異常を感じたら病院で診てもらうことも検討しましょう。

▼下山をサポートしてれるアイテムたち

トレッキングポールはストックとも呼ばれます。歩くサポートをしてくれる強力な相棒です。種類も色々あるので登山用品店のスタッフさんと相談しながら検討するのがおすすめです。

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日本人初の8,000m14座完全登頂を果たした登山家の竹内洋岳さんや野球選手のイチローさんも愛用しているというCW-Xは登山を楽しんでいる方であれば重宝する1枚になるはずです。

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登山の楽しみ方は人の数だけある。飽きることのない山に魅了される理由

登山の楽しみ方は人の数だけある。飽きることのない山に魅了される理由

登山を始めて山の魅力の虜になった人は少なくありません。季節を楽しんだり、自然と触れ合ったり、達成感を感じたり…登山には人それぞれ楽しみ方があります。同じ山でも季節やルートを変えるだけで楽しみ方は倍増しますね。山に行けば非日常の世界が広がっていて、新しい自分に出会えることさえあります。登山の魅力、楽しみに方に迫ってみます。



多様にあふれる登山の楽しみ方

登山の楽しみ方は人の数だけある。飽きることのない山に魅了される理由

自然と触れ合うことを目的とした登山

登山をしたことのない人は重い荷物を背負って汗をかきながら山を登るのはつらい修行でしかないと思うかもしれませんが、登山の楽しみは「旅」の楽しみと同じです。最終目的地だけを目指すのではなくその「過程」を楽しむのです。

山の魅力と言えばなんといっても「自然」でしょう。森林浴をしたり、新鮮な空気を吸ったり、木々のほのかな香りを感じたりすると心が洗われる気分になります。

きれいな景色、高山植物や花を見たりするのも楽しいものです。滝を見たり、野生生物と出会ったり、鳥のさえずりを耳にしたり…と忙しい日常を忘れて気分をリフレッシュすることができます。

登山は山の旅です。ワクワクしながら準備することや下山後の温泉や食事を楽しみにするのもいいですね。

登頂を目指し壮大な景色を楽しむ

登山するなら頂上を目指したいと思う人がほとんどでしょう。山頂からの景色はまさに絶景です。登頂すれば平野を見渡したり、山々が連なった景色を見たり、登った人にしか味わえない経験ができます。

登頂すると深い満足感を得られます。登る過程も楽しいものですが、「登頂する」というピンポイントな目標を成し遂げることで明確な達成感を感じることができます。

自分の足で歩き、自分の力で登り切ったという満足感を一度味わってしまうともう登山の虜です。

日本には小説家の深田久弥が著した「日本百名山」という標高1,500m以上の山で品格・歴史・個性を備えた山が100座選ばれています。100座登頂を目指し、1座制覇する度にタイトルを獲得するような達成感に楽しみを見出している人も少なくありません。

同じ山でも登るたびに新しい発見がある

登山の楽しみ方は人の数だけある。飽きることのない山に魅了される理由

季節ごとに違う山の風景

山は四季折々に美しい表情を見せてくれます。同じ山でも季節が違うだけで新たな感動に包まれます。

春の山は生命の躍動感にあふれています。春の花や若葉が萌え、さわやかな山歩きを楽しむことができます。山桜や山つつじなどの花が山をピンクや赤に染めた壮大な景色や若葉や新緑からマイナスイオンのシャワーを浴びることができる季節です。

夏は高山植物が咲き乱れ、緑が深みを増します。汗をたっぷりかき、達成感を感じるのは夏山かもしれません。

秋はなんといっても紅葉ですね。彩り豊かな赤や黄に染まった山は圧巻です。栗や銀杏などを収穫できるのも秋山の魅力ですね。

冬は雪の白、空の青が美しく、静かな山を楽しむことができます。初心者には難易度が伴いますが、経験者に同行してもらい、きちんとした装備で、天気の良い日に低い山に望むなら楽しむことができるでしょう。

ルートを変えれば同じ山でも発見がある

同じ山でもルートを変えるだけで楽しみ方が変わります。例えば、人気の高尾山には大きく6つの登山コースがあり、距離や難易度、植生の違いなどそれぞれに特徴があります。普段着でも気軽に登れるコースからつり橋のあるコース、滝や川のあるコース、ハードなコースなどさまざまです。

行きと帰りのコースを変えてみるだけでも随分違った景色を楽しむことができます。季節とコースを変えるだけでいろんなバリエーションの登り方ができます。同じ山でもいつも新鮮な登山を楽しむことができますね。

同じ山に何度も登ることから楽しさを見出している人もいます。大阪の最高峰「金剛山」に1万回以上登った人が11人います。山頂でハンコを押してもらってカウントできるそうです。

四季や天気で景色が変わるので飽きないそうです。何回登れるかチャレンジする楽しみもありますね。

登山サービスを利用して楽しみ方を増やす

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ガイドを受けて山の知識を学ぶ

個人やグループで登るのも楽しいものですが、時にはガイドを付けて登ると山の知識が増えて貴重な経験になります。ネイチャーガイドは見たい花、植物の名前や由来、絶景ポイントなどコースを熟知しています。参加者のペースに合わせてくれるので、安心して山の魅力に浸ることができます。

ガイドはコース案内だけでなく、歩き方や休憩の取り方など山歩きのコツを教えてくれます。そのような知識は登山を長く楽しむのに役立ちます。

また、ガイドが一緒にいれば普段は立ち入れないような自然保護エリアに特別に足を踏み入れられる場合もあるそうです。

景色を単に楽しむのもいいですが、ガイドを付けたり、ビジターセンターでの説明を受けたりすることで、山の知識が増えると山の魅力がますます倍増します。

一人登山が不安ならツアーに参加する

「山登りをしたいけど一緒に行ってくれる人がいない!」そんな場合はツアーに参加してみるのはどうですか?単独登山は危険ですが、一人参加可能なツアーや女性限定ツアーもあります。同じ気持ちの人ばかりですよ。

ネットで登山のコミュニティサービス、地域の登山愛好会、旅行会社の登山ツアーなどから探すことができます。

はじめは初心者ツアーを選ぶといいでしょう。靴の選び方、紐の結び方からなんでも丁寧に教えてくれます。団体なので交通費も安くおさまり、時間も短縮できます。

ツアーに参加するとガイドが歩き方、呼吸法など登山に必要な知識を教えてくれますし、その土地ならではの情報を教えてくれるので新しい知識が増え、楽しさも増えます。

まとめ

今回ご紹介した登山の楽しみ方はほんの一部でどれが一番良いということはありません。百人いれば百通りの登山の楽しみ方があるように、人それぞれなのです。

登山をしながら山の歴史を巡ったり、山に登らないと辿りつけない奥宮を目ざすというのもありますね。下山後にはその里で宿泊して温泉、観光を楽しむなど数えきれない楽しみ方があるのです。

飽きることのない山の魅力にどっぷり浸かり、あなただけの楽しみ方を見つける山旅をしてみてください。

▼山旅に誘う本たち

あなたを山旅に誘う本をご紹介します。よ読むだけで行きたくなりますよ。

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寒さに負けない登山の防寒対策。ウェアや小物選びから効果的な防寒対策

寒さに負けない登山の防寒対策。ウェアや小物選びから効果的な防寒対策

登山を楽しむにあたっては防寒対策が欠かせません。防寒対策が十分でないと、山を楽しめないどころか、時には命にかかわるような事態を招いてしまうことも。でも、心配はいりません。基本をおさえたうえで必要な用具をしっかり揃えていけば、安心して山を楽しむことができます。まずは、「山で感じる寒さ」についてしっかりと理解することから始めていきましょう。



登山は防寒対策が必要な時期が多い

寒さに負けない登山の防寒対策。ウェアや小物選びから効果的な防寒対策

高い山や冬の登山では防寒対策が必須

山の麓は暖かかったとしても、山の上は気温がぐっと冷えこみます。一般的に、標高が100m高くなると気温が0.6℃下がると言われていて、1,000m高くなると6℃mo下がることになります(富士山ともなると、夏の日中でも気温は10℃を下回ると言われています)。

最初に苦しい思いをしてしまうと、山のことが嫌いになってしまう可能性もあります。最初は難易度の低い山から登ってみて小さな成功体験を積み重ねていくのが楽しい登山に繋がります。

入門者は標高差が300〜600m、歩行時間が2〜5時間以内の山から始めるのがおすすめです。物足りないくらいかもしれませんが、まずは山歩きに慣れることが重要です。

太陽が射していればまだ良いですが、雲の状況や山の環境によってはなかなか陽射しを浴びることができないこともあります。油断は禁物、しっかりとした備えをしておくことが大切です。

夏でも用心が必要なわけですから、冬の登山に至っては言うまでもありませんね。厳冬期ともなると、氷点下10℃を下回るような時期もあります。十分な対策を行うことが必要です。

春や秋の登山は気温差が大きい

初春や秋は待ちでは気候も良く、ポカポカして気持ちいいものですが、登山となると話が変わります。山頂は気温が下がるどころか、山によっては雪が積もっていることもあります。

日が暮れると気温はさらに冷え込みますから「思っていた以上に日の入りが早かった」というようなことにならないよう注意しましょう。

春や秋は天候が不安定な日も多いので、雨にも注意が必要です。山では、にわか雨が急に振り出すことがあります。雨に濡れると体は急速に冷えていきます。「天気予報も晴れだし大丈夫」なんて油断してはいけませんよ。「雨に備える」ということは、防寒対策の基本なのです。

そして、湿度が高くジメジメした天候下では体が湿ってしまうので、山頂付近で風を浴びるようになると、体感気温が下がることもあります。雨だけでなく、霧や湿度にも意識を向けて防寒対策を行うことが重要です。

登山の防寒対策で揃えておきたいもの

寒さに負けない登山の防寒対策。ウェアや小物選びから効果的な防寒対策

ウェア選びは防寒対策の基本

山を歩いているときは、体を動かしているので暖かく感じて汗もかいてしまいます。しかし、休憩やごはんを食べるために止まると途端に冷えていきます。登山では着たり脱いだりして柔軟に体温をコントロールできるような服装にすることが防寒対策の基本になります。

防寒のメインとなるアウターについても、内側に着こむ薄手の保温着、その上に着る風防性のある防寒着、さらにその上にさらっと羽織れるような防水性のあるレインウェア的な防寒着、というように重ねていくことがコツです。

タウンユースの防寒着の使い回しでは、体を動かしにくかったり、余計な飾りなどに枝などが引っ掛かってケガをしてしまうこともありますし、風を通しやすかったり水分を吸って蒸れてしまうような素材のものもありますから、登山用品店で専門のアウターを揃えることをおすすめします。

小物を使い肌が露出する部分を守る

体の中で最も冷えや寒さを感じやすいのは「節(ふし)」や「先」。特に、露出しがちな首・顔・頭、そして手(手首)を小物で保護することが大切です。

頭は、汗をかいている時は特に、一番熱を発散してしまう場所なので、帽子をかぶってしっかり保温するようにしましょう。耳までガードしてくれる帽子であれば更に安心です。

手については、手首部分までしっかりと守ってくれるタイプの登山専用手袋を揃えましょう。専用の手袋であれば、手のひらや指まわりが滑りにくく、グリップが効くので安心です。

防寒対策は「汗」と「足元」に注意!

寒さに負けない登山の防寒対策。ウェアや小物選びから効果的な防寒対策

汗に注意!服をたくさん着すぎない

汗は体を冷やすので、インナーで汗をしっかり処理することも大切です。

汗を吸う素材のインナーを着るだけでは、そのままずっと湿った状態が続いてしまいますので、むしろ体を冷やしてしまうことになります。汗が直接肌に触れないように処理しなければなりません。

最近では、登山専用の高性能なインナー製品が登場してきています。肌に接する最初の一枚目に吸汗速乾性&撥水性がある特殊なインナーを着て、その上に二枚目として吸汗性のあるインナーを着ることで、一枚目が吸った汗を二枚目に吸わせ直し、肌に触れる一枚目のインナーを常にサラサラな状態に保つ、という製品です。

肌に触れるインナーは体温に最も影響を与えます。惜しまずに専用品を揃えましょう。

足冷えは靴下やカイロを使って工夫する

冬場や春先は、霜や残雪によって登山靴が冷えていきます。また、長時間の山行や路面がぬかるんでいるような状況での登山では、徐々に水が浸みてくることがあります。しっかりとした登山靴やソックスを揃えましょう。

汗による蒸れも足冷えを生みます。最近ではインナー同様、二枚履きすることで汗を肌から引き離してくれる高機能なアンダーソックスも販売されていますので上手に活用しましょう。

靴底やソックスに貼り付けるカイロもありますが、逆に汗が増えて冷えてしまったり低温火傷のおそれもあります。カイロは、脱いだ登山靴に入れて乾燥・脱臭・保温に使用する程度がよいでしょう(なお、カイロは、低温だと動作が鈍るスマホを保温するのにも効果的と言われています)。

まとめ

冬の山歩きは誰もが寒いと理解できるので防寒対策も自ずとできるものです。登山をしていない人じゃないとわからないのが春や秋の防寒対策。山によっては夏も含まれます。

特に春はこれから夏に向けて温かくなるという認識なので、防寒対策がゆるくなるものです。街はあんなに暖かかったのに、なんでこんなに寒いんだ!と泣き叫びたくなります。

そうなると楽しい登山も「寒かった…」と苦い思い出になってしまいますね。そうならないためにも何故、防寒対策をしなくてはいけないのかを知っておくのが楽しい登山に繋がります。

▼登山中の防寒に役立つアイテム

防寒対策のサポートしてくれるアイテムをご紹介いたします。保温ボトルは寒い山頂でお湯を沸かす時間を短縮するために、カップ麺用のお湯を入れたり、心温まるスープやミルクティーを入れたりするのもいいですね。

貼るホッカイロは首の付け根やわき下などの血管が太いところに貼っておくと効果的です。

▼HIKES編集長の里山トラベル

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