下山するまで、登山を安全に楽しもうと思ったら、やっぱりトレーニングをするのが一番です。でもトレーニングと言っても、何をしたらいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
登山中にバテない頼れる体になることを目指して、どんなトレーニングをどのくらいしたらよいのか、注意点もふまえてご紹介いたします。
トレーニングと聞いてすぐに思い浮かぶのが、筋肉がつくということではないでしょうか。適切なトレーニングをすると体全体の筋肉量が上がります。
実は、筋肉量と疲れには大きな関係があります。筋肉量が少ないと言われている現代人は、全体として数時間ウインドウショッピングをしただけで疲れてしまう傾向にあります。しかし筋肉量を上げることで、登山のようなハードな運動をしてもそれほど疲れないようになるのです。
「でも、ハードなトレーニングなんてできないよ」という心配は無用です。というのも、ハードなトレーニングをして筋肉隆々になると、当然それを支える燃料が必要になります。そこで必要なのは、バテない程度に体を支えてくれる筋肉量と筋力というわけです。
筋力がないと、膝や関節が痛むという話を聞いたことはないでしょうか。多くは年齢と共に出てくる症状ですが、運動量が少なく、体を使うことの少ない現代人の中には、登山した時に関節の痛みを感じてしまう人も少なくありません。
特に登山は、、街のように道が整備されていないため、デコボコした道を歩き、急な登りや下りを繰り返しながら進まなければいけません。泊まりなら荷物も重たくなり、膝に負担もかかってきます。
普段の運動量から比べると関節を多く使うため、痛みが出る可能性が高くなるものです。登山のためにトレーニングすることで、靱帯や筋肉のサポート力を上げ、体重の負荷のかかりやすい膝関節を痛みにくくしたり、予防したりできるようになります。
まずは登山の基本となる、下半身のトレーニングをしましょう。と言ってもハードに行う必要はありません。1度にたくさんよりも、毎日少しずつでも継続することの方が大事です。
下半身のトレーニングで効果的なもののひとつにスクワットがあげられます。スクワットは下半身全体を使うため、足腰を鍛えるのにうってつけなのです。
最初は週2回を目安に10回を1セット、慣れきたら2日に1回に増やしてみてはいかがでしょうか。
その他にも寝ころんで行う足上げ運動をしてみましょう。仰向けに寝ころび、片方の膝を立てたら、反対側の足は真っ直ぐに伸ばし、かかとを床から10cm程度持ち上げます。その状態で5秒間静止し、ゆっくり元に戻します。これを両足とも、20回行います。筋肉がついてきたら、足首に0.5Kg~1.0Kgのおもりをつけて行うとより効果的ですよ。
次に、体力をつけるためにジョギングをしてみましょう。とはいえ、普段運動量の少ない人が急に走ると、かえって体を痛めることにもなりかねないので、習慣や自分の体力に合わせて徐々に走る距離を増やしていくようにしましょう。
ジョギング前には必ずストレッチをしてください。これにより筋肉を柔軟にし、ケガを防ぐことができます。最初のうちはランニングフォームでウォーキングを行い、体を慣らさせます。
一定期間、定期的にジョギングをすることで体力や持久力もあがってきますよ。
トレーニングで陥りやすい失敗のひとつに、オーバートレーニングがあります。過度なトレーニングには注意ください。どのくらいが適度なのかは、人によって変わるため目安が難しいのですが、初心者の場合、週に2~3回が望ましいとされています。翌日に疲れが残るほどしないようにしましょう。
また、トレーニングによって少し破壊された部分が修復・回復することによって、筋肉は以前よりも太く強くなります。一般的には筋肉が回復する期間は2~3日とされています。その観点から2~3日あけて筋肉が修復した時点でまたトレーニングすると、より効果的になります。
早く筋力や体力をつけようとトレーニングをがむしゃらにやのではなく、自分の体と相談しながらトレーニング計画を立てましょう。
以前から運動をしていたのか、全くしていなかったのか、普段の運動量はどのくらいか、どのくらいの効果が出ることを目指しているのか、など、人それぞれに目的や見合った量が違います。
どのくらいの登山に挑戦したいのか、誰と行くのか、装備はどのくらいにするのかといった、登山時の要素から考えて、トレーニングの量や種類を選ぶのもひとつの手です。
まずは自分が安全で楽しい登山をすることを目指し、できれば困っている誰かを見かけたら、助けられるくらいの強い体を作りあげられると良いですね。
登山初めたてのころは膝痛で悩む人は多いです。とくに下山時は痛みで足を曲げることもままならいこともあります。そのことで登山が苦手になってしまった…という人もいらっしゃいます。
痛めないようにするためには、トレーニングして筋肉をつける必要があります。でも、筋肉は継続することでついてくるのものなのですぐに改善されるわけではありません。
トレッキング用のストックやスポーツタイツなどの歩くことをサポートしてくれる装備に頼ることも検討してみましょう。忙しい毎日の中でジョギングをするのはハードルが高いかもしれないので、まずは家で簡単にできるスクワットから初めてみてはいかがでしょうか。
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— 宮本 将弘 (@masa_yco) December 28, 2019
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