寒い季節の登山で下半身の防寒に活躍するのがダウンパンツです。しかし、ダウンジャケットやフリースウェアなどの上半身の防寒着に比べ、下半身を温めるダウンパンツの必要性をあまり感じていない方も多いのでは?
ダウンパンツは1着あるだけで快適さが格段にアップし、一度はくと手放せなくなる優れモノですよ。この記事では、ダウンパンツの選び方とおすすめのモデルを紹介します。
ダウンパンツとは、ダウンジャケットと同じように生地にダウン素材が入ったパンツのこと。保温性が高く軽量のため登山などのアウトドアシーンで下半身の防寒に役立ちます。
山行中ではなく休憩中や宿泊時に使うものなので、コンパクトにパッキングできるかどうかが重要です。キャンプやタウンユースにも活用できるので、1枚あると寒いときに大活躍します。
ダウンパンツの温かさはダウンジャケットやダウンシュラフと同じように、FP(フィルパワー)で表されます。FPは羽毛の膨らむ力を数値化した単位で、数値が大きいほど少ない羽毛で保温力が高いことを示しています。
ただしFPの数値が高いほど、高級な羽毛を使用しているためダウンパンツの価格も高めです。
羽毛が使われているダウンパンツは軽くて収納サイズもコンパクトです。重さ200~400gほどの製品が多く、収納袋に詰め込めばとても小さくなります。
各モデルによってそこまで大差はないですが、背負って長時間の山行を考えると少しでも軽いモデルを選びたいもの。ダウンパンツの中には羽毛ではなく中綿入りのタイプもありますが、登山で使うのであれば軽い天然ダウンのモデルがおすすめです。
ダウンパンツ夜間や休憩中に長時間はいているものなので、はき心地や軽やかさも重要です。シルエットもゆったりしたものからスッキリ見える細めのものまであるので、好みに合ったモデルを選んでみてください。
また、はき口がゴムなのか、ひも付きなのか、ジッパー付きなのかで脱ぎはきのしやすさが変わるのであわせてチェックしましょう。
登山で使用するダウンパンツには強度とはっ水性が求められます。表地に引き裂きに強くはっ水性のある「リップストップナイロン」などの素材を使っているモデルであれば安心です。
また、寒い時期は空気が乾燥するので静電気に悩まされることも。そんな方は「帯電防止加工」の表示があるモデルがおすすめです。
山小屋やテントで夜を過ごす場合の下半身の防寒対策としてダウンパンツは欠かせません。
小屋によっては室内が暖かいところもありますが、窓際などは冷えることも。
山で夜を過ごすならダウンジャケットとダウンパンツはセットで持っていくのがいいでしょう。
夏であっても標高が高い山だと気温は低くなります。例えば、北アルプスの3000m級の山の最低気温は8月でも平均5度です。一般的には標高が100m上がる度に気温は0.6度下がるといわれています。季節に関係なく、標高が高い山ではダウンパンツが必要です。
夜明け前に起きてご来光を見たい、夜に山の上から満天の星を撮影したいなどの場合、夜間・早朝に外でじっとしていると体からすぐに熱が奪われてしまいます。山の上は風も強いので、防風性能のあるダウンパンツが最適です。
さらに寒い場合は、サーモタイプのパンツやハードシェルのパンツなどをレイヤリングしてみましょう。
ここからは特におすすめしたいダウンパンツを5つ紹介します。
860FP(フィルパワー)の高品質羽毛SPDX(ポーリッシュグースダウン)を使用しているため保温力が抜群。膝部分は伸縮性のある生地に切り替えているので、膝の曲げ伸ばしもスムーズで強度も増しています。ゆったりめのはき心地でストレスがなく、ジッパー付きで脱ぎはきが楽々。左右にポケットも付いています。
体からの水分を吸収して熱に変えるダウン素材「ブレスサーモ」を使用したダウンパンツ。股上が深めで日本人の体形にフィットし、ストレスのないはき心地。汗をかいても蒸れにくく汗のにおいも消臭するので、縦走登山などで連泊する場合もずっと快適です。
中国のアウトドアブランド「Naturehike」のダウンパンツはコスパが抜群です。800FPで、Lサイズで88gのダウンが使われているにもかかわらず、1万円を切る価格が魅力的。
収納サイズが11cm×21cmと若干大きめですが、しっかりとした素材で安っぽさを感じません。まずコスパのいいモデルを試してみたい方におすすめです。
【mout-bell公式】モンベル スペリオダウンパンツ(メンズ)
ダイヤ型のキルティングでコールドスポットを作りにくくし、下半身をまんべんなく温めてくれる、スペリオダウンパンツ。
ポケットにジップが付いているのでポケットからモノが落ちる心配がありません。スッキリしたシルエットで、着ぶくれした印象にならないところもおすすめのポイントです。
とにかく軽さで選びたい方におすすめ。わずか210gの軽さで薄手なのに、ダウン量70gで700FPのホワイトダックダウンを使用していて保温力もしっかりあります。
また、内股の部分はジグザグのパネルにステッチが施されているので、コールドスポットができにくい工夫がされているのもポイント。ウエストはゴムでジッパーがありませんが、トイレに行くときに便利なようにフロント部分にジッパーが付いています。
ダウンパンツの選び方とおすすめのモデルをご紹介しました。ダウンの品質や機能性ももちろんですが、はき心地にもこだわりたいですよね。
この記事で紹介したダウンパンツを参考に、いつもザックに入れておきたくなるような頼れるダウンパンツに出会ってくださいね。
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▼HIKES編集長の里山トラベル
HIKES編集長の山歩きをTwitterでも発信しています。山歩きをしながら地域の歴史を巡る里山トラベル活動をしています。フォローされると喜びます。
今日の午前は長野県大町市にある鷹狩山を歩いてきました。標高1164mの山頂からは大町市とドーンと聳える北アルプスの絶景が。朝食に米粉パンのホットサンド、帰りに十割そばをいただきました。まだ早いけど良き一日でした☀#里山トラベル pic.twitter.com/POodfBDfT0
— m.miya(宮本将弘) (@masa_yco) May 29, 2022
山に恋するフリーライター。運動嫌いだったのに、たまたまテレビで見た岩手山に一目惚れして登山を始める。ソロ登山の魅力にハマり、低山ハイキングからテント泊縦走まで自分のスタイルで楽しんでいる。
登山で訪れた土地の郷土料理や地酒、クラフトビールを楽しむのが至福の時間。地方の伝統工芸品や民芸品をアウトドアで使うのが好き。
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