普段あまりかけてない人はサングラスに対して苦手意識を持っていないでしょうか?お洒落に気を配ることはもちろん大事ですが、登山でのサングラスは目を守ってくれる大事なアイテムです。
標高が高ければ高いほど影響を受けやすくなる紫外線。知らない間に目にダメージを受けてしまっているのです。今回は登山におけるサングラスの重要性をご紹介いたします。
「目も日焼けする」「紫外線が目から吸収され肌も焼けてしまう」と紫外線は肌だけではなく、目にもダメージを受けてしまいます。目から吸収された紫外線で肌焼けしてしまうとも言われて、肌だけでなく目にも紫外線予防をする人も増えてきています。
紫外線を受けると体内ではカルシウムの吸収を高めるビタミンDが生成されます。殺菌効果もありますが、人体に有害な一面もあるのです。紫外線を浴びることで細胞が傷つき、がん化され、最悪皮膚がんになる可能性もあります。
そうならないために皮膚の細胞破壊を防止するメラニンが活躍するわけですが、過剰に増えてしまうとシミやシワの原因になってしまいます。肌を露出していなかったとしても目から吸収されればやはり、メラニンが作られることになり肌にも影響が及びます。
目から紫外線を浴びすぎてしまうと、肌だけではなく角膜や水晶体にもダメージが及び、充血や白内障など目の病気につながるケースもあります。目の紫外線対策はとても重要なのです。
何も遮るものがない稜線や風の強い日は注意が必要です。小さな砂や土の粒子が風によって目に入り、角膜を傷つけることがあるのです。涙が異物をほとんど流して目を守ってくれますが、何かのはずみでさらに奥の虹彩や水晶体、硝子体にまで至れば失明のリスクが出てきます。
強風の影響は紫外線同様、街なかでも起こり得るものですが、舗装された路上よりもむき出しの土面である山道のほうが深刻なのです。特に富士山では強風の場合、砂塵で視界が遮られ進むのが困難になることもあります。
マナーに反してゴミをポイ捨てしたものが、硬いものでしたら風に吹かれて宙を舞い、目に飛び込んでくる可能性も否定できないものです。
「山を登っていると目がごろごろする」という経験はありませんか?その違和感はもしかすると紫外線の影響かもしれません。紫外線は標高100m上がるごとに1%増加すると言われており、登れば登るほど目に負担がかかってきます。
標高1,000mなら地上と比べて10%、2,000mなら20%高くなっていくので、天気予報で見られる紫外線指数よりも多く見積もった方がいいでしょう。季節や空気の澄み具合によっても変わってきますのでご注意ください。
目の紫外線対策として効果的なのが「サングラス」です。紫外線対策の重要性が広まった影響もあり、最近ではほとんどのサングラスにUVカット機能がついています。ただ、街と山では使用用途が違うため注意が必要です。ファッション用のサングラスは光を取り込もうとして、瞳孔を開かせることになるので山での使用は避けるようにしましょう。
サングラスは紫外線だけではなく、異物の侵入も防いでくれます。レンズが小さな壁のように目を守ってくれるのでゴミなどは入りにくくなります。
話は少し変わりますが、花粉対策用の大きなメガネもあることから、メガネは異物侵入を阻止するにはかなり有効なアイテムといえます。なんでもメガネをかけた状態だと玉ねぎの染み方が違うとか…。大袈裟かもしれませんが、それぐらいメガネは目を守ることに長けています。
異物以外にも雨風が強いときもサングラスが役立ちます。場合によっては顔を上げていられないぐらい強風になることもあるため、目を空けることが困難になり、前に進むことができなくなることもあります。風対策としてもサングラスは効果的なのです。
アルプス系の山々や富士山に行く場合は、遮るものが少ないため風による砂塵やほこりが多いです。スポーツ用のものであれば目尻のほうまでカバーするタイプもありますので、紫外線対策を兼ねてサングラスを持参することを推奨します。
登山で使用するサングラスはファッション性よりも目を保護することを優先し、実用性のあるものを選ぶようにしましょう。
スポーツタイプのサングラスの中に、ハイカーブレンズと呼ばれるものがあります。花粉やほこりも入りにくく、レンズが目尻までくるから広い視界が確保できます。
登山は汗をかくので滑らないように、鼻に当たる部分(ノーズパッド)や耳にかける部分(モダン)がクッション性の高いラバー(ゴム)になっているものもあります。
その他にも眩しさを軽減しながら明るさを確保できる偏光レンズ、紫外線や光の量に応じて色の濃淡が変わる調光レンズなどサングラスの種類は様々です。
メリット、デメリットを確認しながら自分の登山スタイルに合ったものを探してみましょう。
登山に適したサングラスは登山やスポーツ用品店で購入できます。一般のメガネ屋さんのサングラスは登山に適してないものもあるのでご注意ください。
もちろんネット通販で探すこともできますが、サイズが合わず鼻や耳の設置面に痛みが発生する可能性があります。実際に店舗まで足を運び、かけ比べすることをおすすめします。
レンズの形はもちろん、フレームやステムなどわずかな違いでかけ心地は大きく変わるものです。アジアンフィットやジャパンフィットと呼ばれる、アジア人のフェイスに合わせたものであればよりよい使用感が得られます。
メガネを常用しているのであれば、度付きのサングラスやメガネの上からかけることができるオーバーグラスもあります。レンズ・カラーによっても見え方が変わってくるのでぜひ試着をしてみてください。登山用品店ならスタッフの人に相談しながら選ぶこともできるので安心ですね。
普段からメガネをかけない人にとっては、サングラスを着用すること自体が煩わしいかもしれません。実際そういう方も何人かいらっしゃいました。顔周りを覆うだけでも動きが制限される感じがして違和感があるそうです。
たまに出かけるハイキングならまだしも、これから定期的に登山をする人は紫外線や砂塵、ほこり、強風から目を守ってくれるサングラスはとても有効です。山道を歩きやすくするために登山靴があるように、目を守るために登山に適したサングラスを持って行くことをおすすめします。
機能性が満たされている中から自分の好きなデザインや形を選ぶことで、お洒落をするようにサングラスをかけることが楽しくなりますね。
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▼HIKES編集長の里山トラベル
HIKES編集長の山歩きをTwitterでも発信しています。山歩きをしながら地域の歴史を巡る里山トラベル活動をしています。フォローすると喜びます。
東京青梅駅から歩いていける長渕丘陵は気軽なハイキングコース。なんだけど、あかぼっこからは奥多摩の山々が見渡せる素敵な場所です。年末年始でくっちゃりねっちゃりして、鈍った体を整えるきっかけになるのでおすすめです。多分1月に行く。 #里山トラベル pic.twitter.com/NyVksMhOA6
— 宮本 将弘 (@masa_yco) December 28, 2019
HIKES編集部です。「歩くを文化に暮らしを楽しむ」をコンセプトに自然の中を歩くことが暮らしの一部になるようなコンテンツを発信していきます。登山やハイキング、ロングトレイルを始め、地元の人しか知らない里山噺など、歩くことを軸にしたWEBメディアです。
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