豊かな森のなかを気軽に楽しむことができるハイキング。たまにはふらっとリフレッシュに行きたいものですが、ひとりで行くのはちょっと不安…。そんな方でも安全にハイキングが楽しめるように、今回は装備や計画の立て方などハイキングの基礎知識についてご紹介していきます。
ハイキングと登山とでは目的と装備に違いがあります。ハイキングは比較的なだらかな山道を歩くもので季節の花々や景色を楽しむことが目的になります。深い山道や長時間歩かなければ動きやすい格好であれば服装もそれほど気にすることもありません。気候が穏やかな春や秋は絶好のハイキングシーズンですね。
それに対して登山は山を登って山頂までたどり着くことを目的としています。登る山やコースによっては歩きにくかったり、突然の雨にやられる場合もあります。登山三大装備と言われる「登山靴」「ザック」「レインウェア」など登山ならではの装備を準備する必要があります。その分、登ったあとの達成感は他では味わえない魅力があります。
四季折々の花や野鳥を楽しみながら歩くハイキングは森の中の匂いや景色、音を感じることでリラックス効果が期待できます。みずみずしい空気をいっぱいに吸い込んで、ゆったりとしたひとときが過ごせるのはハイキングの大きな魅力の一つでしょう。
また、山道にはアップダウンがあるので骨に適度な負荷が加わることで骨をつくる細胞が活発化し、骨粗鬆症の予防に効果的といえます。長時間歩くことは有酸素運動にもなるので運動不足や生活習慣病の解消にも効果がありますよ。
ハイキングは平坦な道と比べて、ある程度の筋力や柔軟性が必要になるのでケガをしないよう注意が必要です。思わぬケガをしないためにも、日頃から階段の上り下りなど簡単な筋力トレーニングも取り入れてみてください。
安全にひとりでハイキングを楽しむためにはしっかりとした計画が重要です。山の標高や所要時間、設備、時期などを基準にして計画を立てていきましょう。
所要時間は往復で3時間以内、多くても4時間以内が無難です。歩行時間のほかに休憩時間を合わせた全体の時間もイメージして、暗くなる前に余裕をもって帰れるようにしましょう。
山の設備は、ロープウェイやトイレ、標識がきちんと整備されているかどうかで選ぶとよいですよ。ロープウェイは疲れてしまった際に利用できるのでハイキング初心者や体力に自信がない方でも安心ですし、山でのトイレは不安要素の一つなのであるに越したことはありません。
東京の高尾山などのように、分かれ道に標識がしっかり立てられている山道なら一人でも迷う心配が少ないので、安心してハイキングを楽しむことができます。
ハイキングの時期は、春から初夏の間がおすすめです。低山だと真夏は暑すぎて秋以降は日照時間が短くなって気温も低くなるので、初心者のうちは過ごしやすい時期に行きましょう。
ハイキングに必要な装備と持ち物は、ウェア、シューズ、リュック、帽子、雨具、ゴミ袋、おやつ、地図です。動いて汗をかいたときのために吸水性に優れたウェアが好ましいので、シャツやジーンズは避けて動きやすいストレッチ性の素材を選びましょう。時期によっては防寒着も必要になるので、気温に合わせて着脱で調節できるようにしておくのもポイントです。
高低差のないハイキングならスニーカーでもOKですが、階段や山道がある場合はクッション性の高いウォーキングシューズが向いています。くるぶしまで覆うトレッキングシューズなら足首が安定してひねったりケガしたりしにくいので、専用のシューズを一つ持っておくのもいいでしょう。
美しい自然を守るために自分のゴミは自分で持ち帰るのが山のマナー。ゴミ袋も忘れずに持ってきましょう。
高低差のないハイキングならスニーカーでもOKですが、階段や山道がある場合はクッション性の高いウォーキングシューズが向いています。くるぶしまで覆うトレッキングシューズなら足首が安定してひねったりケガしたりしにくいので、専用のシューズを一つ持っておくのもいいでしょう。
ハイキングでもこまめな水分補給は必須ですので、飲み水は多めに持って行くといいです。長時間歩く場合は、歩きながらでも食べやすいおやつも忘れずに。手軽にカロリー補給できるものとしては飴やナッツ、ドライフルーツなどがおすすめです。
ハイキングで道に迷わないためにもコースや現在地が分かる地図を確認してから行きましょう。地図は、最寄駅や観光案内所にあるマップで問題ありません。スマホの地図アプリをダウンロードしておけば電波がなくとも地図を確認できるので、活用してみてもいいかもしれません。
ハイキングでは一日中日差しを浴びるため、熱中症や紫外線対策として帽子や日焼け止めクリームでしっかり備えてアウトドアを楽しみましょう。
豊かな自然に囲まれてお昼を食べるのもハイキングの楽しみの一つですね。自分の好きなものを手作りしてみると一段と美味しさが増すものです。
登山用ガスバーナーを持参すれば、山でお湯を沸かしてカップラーメンや熱々のコーヒーを味わうことができます。さらにクッカーと呼ばれる登山用の調理器具も使用すれば、ごはんを炊いたりスイーツまで調理することも可能なんです。
出来たての山ごはん楽しむのは格別です。ひとりだからこそほかの人のペースを気にせず過ごせるので、手作りの山ごはんにもぜひ挑戦してみてください。ただし、料理の残った汁や食器を洗った水などは地面に流せないので、すべて飲み干すか持ち帰るようにしましょう。
山道では季節ごとにさまざまな高山植物との出会いがあり、道端に咲く花の名前を知るほどハイキングがもっと楽しくなります。
一般的に高山植物とは、森林限界より高い場所に生息する植物のことを指しますが、森林限界は地域によって異なるので北アルプスの2,500m付近で見られる植物が北海道の平地で見られるというケースもあります。
森林限界とは、高山のような場所で乾燥や低温などの影響によって木が育たず森を形成することができない境界線のことをいいます。高山植物については書籍で知識を深めることができます。また、花や葉の形を入力するだけで高山植物の名前がすぐに分かるアプリもあるのでおすすめです。
ひとりでハイキングでいくことをソロハイクや単独登山とも呼ばれますが、一番不安になることはやっぱり何かあったらどうしよう…に限りますね。人気なハイキングコースでは人も多いため安心ですが、あまり知られていないコースにひとりで行く場合は必ず登山届を提出し家族や友人に一言伝えておきましょう。
事前準備をしっかりしておけば、誰かのペースに合わせることなく自分の好きなように歩けるおひとりハイキングは癒しの時間になること間違いありません。
まずは近くで人気のあるハイキングコースから試してみてはいかがでしょうか。
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東京青梅駅から歩いていける長渕丘陵は気軽なハイキングコース。なんだけど、あかぼっこからは奥多摩の山々が見渡せる素敵な場所です。年末年始でくっちゃりねっちゃりして、鈍った体を整えるきっかけになるのでおすすめです。多分1月に行く。 #里山トラベル pic.twitter.com/NyVksMhOA6
— 宮本 将弘 (@masa_yco) December 28, 2019
HIKES編集部です。「歩くを文化に暮らしを楽しむ」をコンセプトに自然の中を歩くことが暮らしの一部になるようなコンテンツを発信していきます。登山やハイキング、ロングトレイルを始め、地元の人しか知らない里山噺など、歩くことを軸にしたWEBメディアです。
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