登山を始めるきっかけは色々ありますが、まわりの様子を見ると「富士山」や「屋久島」から入る方が多いようにみえます。登山をずっと続けるかどうか別として、何よりも揃えておきたいのは「登山靴」ですね。今回は登山靴の種類や選び方、おすすめな低山用の登山靴をご紹介します。登山靴をどうやって選んでいいのかわからないという方の参考になれば幸いです。
たまに普通のスニーカーで山登りをしている方をみかけますが、一般的なスニーカーでの山登りは大変危険です。靴底が外れたり、足をひねってケガをしたりする場合があります。野球やサッカーに専用シューズがあるように、登山には山登り用に作られた靴があるのです。
登山靴は「山を安全に登る」ために作られています。山道は砂利や泥などで滑りやすくなっていたり、石や岩がゴロゴロしていたりと足場がとても不安定な道です。登山靴は足首を固定し保護する役割もあるため、ねん挫や転倒予防になります。靴のインソールにはクッション性もあるため、足の負担を和らげ、疲れを軽減する効果も見込めます。
また、山は天候が変わりやすく急に雨が降ることも。そのときに一般的なスニーカーでは、靴が濡れてしまい歩きづらくなってしまいます。登山靴なら防水加工されているので、多少の雨に濡れても問題ございません。
登山靴と一般的なスニーカーの大きな違いは「ソール」の固さにあります。ソールは固ければ固いほど岩場などの不安定な道を歩きやすく、疲れにくくなります。ただ、がっちり足が固定されてしまうので、行く山によっては逆に歩きづらくなります。(軽いハイキングにガチガチの登山靴は必要ありません)
逆に柔らかいソールは、岩場や歩く距離が少ない山に行くのに最適です。これから登山を始めるけど、続けるかどうかは不安という方や富士山や屋久島に行く場合は柔らかめのソールで支障ありません。柔らかいといっても、一般的なスニーカーと比べると充分固いです。
登山靴の形状も3種類ほどありますので、どういう山登りをしたいかによって使い分けるとよいでしょう。
【ローカット】
軽いハイキングや軽登山におすすめ。
【ミドルカット】
標高2,000以下の低山など日帰り登山におすすめ。
【ハイカット】
岩場が多く、重い荷物が必要な宿泊を伴う長距離縦走の登山におすすめ。
前段で登山靴の形状をお伝えしましたが、それに合わせて種類も豊富なので何を買えばよいのか悩んでしまいます。デザインや好きなメーカーから買うことに反対はしませんが、目的に合った登山靴を選ぶことを前提に考えた方が自分にピッタリな登山靴に出会えます。
登山靴の種類は大きく3つです。
【ハイキングシューズ】
ちょっとしたハイキングや軽登山に最適。東京の高尾山や長野の美ヶ原(頂上からスタートする場合)なら問題ありません。
【トレッキングシューズ】
軽登山靴とも呼ばれ、日帰りの低山や富士山、屋久島、登山初めての方にはこのシューズがおすすめ。僕も一番最初にトレッキングシューズを購入しました。ベルト式の軽アイゼンなら装着可能です。
【マウンテニアリングシューズ】
難易度の高い登山向け。アルプス系の岩場や厳冬期、テント泊や長距離登山に向いています。いきなりこの種類の登山靴を購入するのはよっぽどの事情がない限りおすすめしません。
種類を決めたらいよいよ登山靴を選びます。悩む前に試し履きするのが一番です。大手登山用品店なら試し履きのコーナーも設けてありますので、店員さんに相談しながら決めることをおすすめします。
【試し履きのチェックポイント】
・登山用の靴下をはいて試し履きする(登山用の靴下は、足を保護するために分厚くできています。靴下があるのとないのとではサイズ感が変わってきます)
・つま先を靴の先端に触れた状態でかかとに1cm(指1本分)ほど余裕があるか
・足の横幅や甲が締め付けられて圧迫感はないか、痛くないか
・靴の中で足が動かないか(隙間が多いと足が固定されません)
履き慣れなてない登山靴はどうしても違和感が残るものです。緩すぎてもきつすぎても足に負担がかかります。また、同じサイズでもメーカーによっては形が違うので何足か候補を選んでみてください。足のフィット感、デザイン(メーカー)、値段で折り合いをみつけながら、最適な登山靴をみつけましょう。
ここではメンズ、レディース別でおすすめのトレッキングシューズをご紹介します。全て持っている訳ではないので、山仲間から聞いたリアルな感想をもとにしています。ネットで情報を調べた上で、お店で店員さんに相談しつつ試し履きをすると、納得感あるものを買うことができそうです。
日本ブランドのキャラバンは日本人の足に合う靴作りをしていることから根強い人気を誇っています。キャラバンの靴は種類も多いですが、その中でもおすすめなのが「GK72」シリーズです。ソールも固くて性能は申し分ない上、デザインも優れており、街で歩いても違和感ありません。実を言うと僕が一番最初に買った靴です。友達もこの靴をみて「いいなぁ」って言いい、その日に買って帰ったということがありました。個人的には履き心地バッチリでしたが、素材的に汚れが目立ちやすいかもです。
アウトドアにおける様々なシーンに使える靴を展開しているMERRELL(メレル)。山仲間に履いている人がいましたが、登山靴の固さがちょっと苦手のようで、柔らかめのこの靴が一番フィットしたようでした。固い登山靴が苦手な人におすすめです。
国内の登山メーカーといえばモンベルですね。リーズナブルな価格であらゆる登山用品を展開しています。富士山や屋久島デビューする時にこの靴を買う方は多いのではないでしょうか。
レディースのトレッキングシューズは、やはりデザインが良いものが人気ですね。重いものよりできるだけ軽い靴を選ぶ傾向にあります。
この靴を履いている女性が多いように思います。山仲間にも履いている人がいて、軽くて色が可愛いところがお気に入りのようでした。確かに軽いのはいいですよね。
やっぱりキャラバンの靴は人気です。性能も申し分ない上、コストパフォーマンスも良い優れた登山靴です。
山仲間の女性でモンベルを愛用している人は多いです。もちろん好みやフィット感などの好き嫌いはありますが、タイオガブーツを試し履き候補に入れておくことは間違いないでしょう。
登山靴の種類には大きく3つあることがわかりました。いずれもどういう山に行くかによって用途が異なります。最初は中間になるトレッキングシューズを購入した方が柔軟に対応できます。次に購入する靴は好きな登山スタイルによって分かれます。
一つは本格的な登山ができるマウンテニアリングシューズ(ハイカット)。もう一つはより低山を楽しむために軽さを重視したハイキングシューズ(ローカット)。僕は、のんびり歩くのが好きなので、山歩きに慣れてきたころにハイキングシューズを購入しました。
登山靴は登山を安全に楽しむためには絶対に欠かせない装備品です。軽視すると事故になる可能性もありますので、納得いくまで検討してみてください。自分に一番フィットする登山靴に出会えることを願っています。
▼HIKES編集長の里山トラベル
HIKES編集長の山歩きをTwitterでも発信しています。山歩きをしながら地域の歴史を巡る里山トラベル活動をしています。フォローすると喜びます。
東京青梅駅から歩いていける長渕丘陵は気軽なハイキングコース。なんだけど、あかぼっこからは奥多摩の山々が見渡せる素敵な場所です。年末年始でくっちゃりねっちゃりして、鈍った体を整えるきっかけになるのでおすすめです。多分1月に行く。 #里山トラベル pic.twitter.com/NyVksMhOA6
— 宮本 将弘 (@masa_yco) December 28, 2019
HIKES編集長。ハイク歴6年。低山・里山などの山道を歩くのが好きです。里山暮らしに憧れ東京から長野県安曇野市へ移住。森の中のログハウスで理想のライフスタイルを目指してます。里山・山歩き・キャンプ・山城・ガーデニングなどをテーマに発信しています。
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